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  • 1人~4人
  • 45分~75分
  • 10歳~
  • 2022年~

ペソア荏原町将棋センターさんのレビュー

200名
5名
4ヶ月前
0

二重人格ワーカープレイス。配置はたった一人ですが、そのワーカーは二重人格です……

ゲームの目的は、詩を書くこと。フェルナンド・ペソアは、ポルトガルの詩人で、彼は様々な感性で詩を書き続けるために、次々と人格を創り出していきました。

彼の異名の中で特に有名な

アルバロ・デ・カンポス(未来主義)

リカルド・レイス(古典主義)

ベルナルド・ソアレス

アルベルト・カエイロ(自然主義)

の4人から、プレイヤーは一人選んでゲームスタートです。


ワーカープレイスするスペースは、回転する中央のボード上にある形而上エリアと、その周りにある形而下エリアの二つに分かれています。

形而下エリアは、リスボンの街並みを意味し、ペソアの行きつけだった2つのカフェと本屋とロシオ広場の4つのスペースでできています。

ゲームの流れは簡単で、手番では、ワーカーを置き(移動し)、アクションをするだけです。今いるスペースからは必ず出なければいけません。

詩を書くためには、2つのカフェに5枚ずつ公開されているインスピレーション(カード)を、頭脳(エネルギー)を使って(払って)、得ます。

そのインスピレーションを、ロシオで解放させ(払って)、詩を書くことができます。

詩を書く前に、本屋に立ち寄り、本棚ごと本を買っておくと、詩を書いたときに貰えるVPが大きくなるでしょう。この本を購入するのにも、インスピレーションが必要です。

まとめると、2つのカフェで頭脳を使いインスピレーションカードを得て、本屋とロシオでそのカードを払います。詩人の一日の行動が、ゲームの流れに忠実に再現されています。


ロシオでは、インスピレーションカードを3枚払うと、3節の詩を書いたことになり、5枚支払うと、5節の詩を書いたことになります。3〜5の3種類しかありません。

詩の完成VPは、出したカードの中のマークの数で決まります。マークとは、未来主義、古典主義、自然主義の3種類で、例えば拡張無しの場合、マークはスタート時全て1VPに設定されているので、未来主義2枚古典主義3枚出していたら5VPとなります。

このVPを増やすためのものが本棚で、本棚が1つ増えたマークは、単価が+1VPになります。

また、インスピレーションカードにはマークの他に、番号と星座が書いてあり、3〜5枚を提出するときに、昇順(降順)に並べて、同じマークがくっ付いていたら、その箇所につき+1VP貰えます。例えば4枚をフラッシュで出せたら+3VPということです。

ただし、数字は1〜5ありますが、同じ数字を出すことができません。2、3、4のようなストレートになっていなくても構いません。

星座というのは、ロシオと本屋アクションの時に提出したインスピレーションカードの星座と、回転する形而上エリアと隣接する星座が一つでも同じであれば、ミニボーナスが貰える、ということです。


ここからがこのゲームの真髄です。

形而下の4箇所のスペースに、他プレイヤーのワーカーがあったら配置できません。理由は、二重人格者同士が、共時することはあり得ないからです。

これだけなら、ありふれたワーカプレイスのルールと同じですが、このゲーム、4人プレイだと、「?」となります。(実は2人プレイでも、NPCのワーカーを2箇所に置くので、結局「?」となりますが)

そう、4箇所にワーカーが一人ずつ置かれる流れになり、移動不可能です笑

そこでプレイヤーは、手番の前に頭脳を1使い、いつでも二重人格の実物ペソアに戻ることができます。この場合、共時性の現象は許されるので、他の二重人格のペソアと同じスペースに存在することができます。黒の実物ペソアワーカーを使い、これを動かし、アクションが行なえます。(通常の二重人格ワーカーを動かせるなら、どちらをプレイしてもいい)

スタート時は、スタピーの右隣のプレイヤーが実物のペソアになっています。

また、もう一つのスペースとして、形而上エリアがあります。ここは何かと言うと、実物のペソアの心の中です。ここにも、1頭脳を使って入ることができます。この時のアクションは、黒のペソアワーカーが現在居るアクションができます。つまり、二重人格が同化しようと心の中を洞察しているわけです。ここには肉体はおろか形骸すら無く、ただ現在存在するペソアに同化を試みただけです。

つまり、実物のペソアに戻ったわけではありません。あれは、黒のペソアマーカーでアクション、こちらは、通常の二重人格ワーカーで形而上エリアに入ったアクションです。なお、形而上エリアには黒のペソアワーカーは入ることはできません。形を持つ本人は、形而下だけで時を過ごします。


黒の実物ペソアワーカーには、1頭脳使えば、すぐ変身できます。実物のペソアは当然1人なので、誰かがペソアに戻った瞬間、それまで実物化していたプレイヤーは、二重人格者に戻ります。また、ラウンド終了時に、実物ペソアになっていたプレイヤーが次ラウンドのスタピーとなります。

↑ 終盤。形而上ボードが一周するとゲーム終了。細い長方形がワーカーを置くスペース。しかも黒の長方形は実物ペソア専用なので、2人プレイでも配置はキツキツ!なお、各種カードに書かれている文は、カードの説明ではなく、詩の一節。


全12ラウンド。といっても、ワーカーは一人なので、一ラウンドはあっという間です。(所々、長考するはずですが)

VPは、詩を書いた時の途中VPと、ゲーム終了時の詩のセットコレクション。セットコレクションは、拡張無しの場合、3節4節5節全て一つにつき4VPとなっています。

とにかく詩を書き上げることでVPが入るので、とても分かりやすいです。例外として、本屋には常に3種類の物が売ってあり、そのうち2つは本(本棚)ですが、残りの一つは「5VP」となっています。ここでもVPが稼げます。

本屋のコストもロシオと同じくインスピレーションですが、指定されたマークや番号のインスピレーションカードを1〜3枚捨てることで、1〜3種類を購入できます。3種類の場合、本棚2個と5VP、ということになります。

もう一つの例外が拡張モジュールの目標カードで、これは、頭脳エネルギーが0に近くなった時、アクションの代わりに、「休息」をして頭脳を満タンにした後、一枚貰えます。スタート時2枚持っているので、計3枚のうち1枚を個人ボードに挿すことで、条件を満たせば終了時VPが貰えます。


細かいポイントとしては、

■2つのカフェでは、インスピレーションカードの手札上限7枚まで、できるだけ多めに買っておく。なぜなら、数字やマークが被ってしまうような無駄なインスピレーションカードがあったとしても、繰り返し詩が書けるし、本屋で使えばよいから。

■本棚タイルは、「マーク+1」にする代わりに、裏にして、「手札上限+2&頭脳上限+1」という拡充タイルにもなる。どちらで使うか悩ましい。少なくとも1枚は早めに「拡充」に使いたい。

■頭脳が0になると、本屋かロシオか休息の3択となる。0でもカフェA Brasileiraなら無料のインスピレーション1枚貰えるが、0や1頭脳の時カフェに行っても大量にインスピレーションは浮かばない(買えない)ので、先に休息してしまった方がよい。

■頭脳0でも、休息せずアクションしたい場合は、フリーアクションの「瞑想」で手札1枚を1頭脳エネルギーに変換できる。いつでも何枚でもOKだ。

■本棚タイルは、基本、3つのマークのうちどれかに特化していきたい。詩を書くときは当然、単価の高いマークのインスピレーションで書きたい。ただ、一特化だと、手番の時、そのマークのカードがカフェに無かったり、カットされたりして集まらないこともある。

■目標カードは、誰かが休息して個人ボードに挿した瞬間、全員でブースタードラフトを行なう!2枚の手札のうち1枚を左プレイヤーに渡す。なので、戦略としては狙いにくい。

■もう一つの拡張、固有能力制は、二重人格者4人の初期マーク単価がまず違う。カンポスは未来主義なのでその単価が2、レイスは古典マーク2、カエイロは自然マーク2でスタートなので、特化の指針となる。また、終了時の詩のVP計算も、3節4節5節均一のVPではないので、詩の作り方も変わってくる。例えばレイスは、5節の詩は0VPなので、書く必要性が弱い。さらに、それぞれ、永続効果の特殊能力を持っている。

■序盤は、まずロシオに置いてある早取りの詩を書きたい。詩を書くと、普通はストックから詩タイルを貰うのだが、早取りも何枚かあり、3VPのおまけがつく。本棚でパワーアップするのもいいが、これを取りに行く準備が優先か。

↑ リカルド・レイスの個人ボード。ソネットという短めの古典派の詩を書くレイスは、本を読み、古典単価4まで押し上げた。また、終了時VPは、3節と4節のセットごとに3VPというのもあるので、もう一つ4節の詩を書きたい。できればその4枚の中に古典マークのカードを多く含めたい。


難しい戦略はないので、すんなりと哲学の世界に溶け込んで遊ぶことができます。「ポルト」の作者ということで、デザインにもこだわりがあるのか、美しいです。そもそも、詩を書くというVP目標が耽美です。回転ボードと星座は、ゲーム全体の脇役に過ぎませんが、アカデミックなフレーバーに一役買っています。そして、それよりも、このゲームの良いところは……

……言葉。形而上とか共時性とかの言葉が飛び交うボードゲームなど、聞いたことありませんからね笑

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