オー・マイ・グーッズ！ BIG BOXおとんさんのレビュー

星６

ボドゲ300種を所有し、軽〜中量級を中心にプレイするゲーマーの感想です。ボードゲーム会にて、４人で遊びました。2024年８月

(無印バージョンは遊んだことはありません。)

(左下に「上級者レベル」とありますが、中級者でも充分楽しめると思います。)

【どんなゲーム？】

基本ゲームに加えて、日本未発売の拡張を入れたビッグボックスです。(ボドゲ界では発売済みの拡張などの「全部入り」をビッグボックスというのが習わし。)

その他、無印バージョンとの違いは「製品」を表現するための「本物の木コマ」が同梱された事、だそうです。これまでは全ての事象をカードのみで表現し、完結する事にこだわりがあるように見受けられましたが、実際のプレイでは製品をあちこち移動させることも多いので、プレイアビリティは格段に向上したようです。

ゲームのテーマは素材を加工し製品を作って富を増やす「モノ作り」という手堅いものですが、その実はポーカーのテキサスホールデムのようなギャンブルのメカニクスが根幹になっています。

プレイヤーの1人が建物を８つ建てたらゲーム終了で、勝利点が一番高い人が勝者です。

(８つ建築でゲーム終了。主な得点源は建物からですが、製品の数も重要。)

【感想】

まず、ビッグボックスなのに箱が小さいという驚き。元々が小箱のゲームでしたから、どんなもんかと思っていましたが、まさかの手のひらサイズでした。

見たところカードのデザインに変更はなく、1枚の中にギュっと情報が詰め込まれているので難解そうですが、それも慣れれば大丈夫。

ただ、レイアウトはもう少し整理する余地があるように思いました。右利き用になっているのもやや気になるところです。またそれとは別の話しですが、建物カードは横位置にして、人物カードは縦位置にするべきかと思いました。自分の場にプレイした時のカードの存在感は、横位置の建物がしっくりきそうですからね。

ゲーム性ですが、まさにテキサスホームデムの仕組みを応用して、資源集めと人生は運任せである事を巧みに表現しています。資源が集まるか否かを、お天道様(のマーク)に祈るまでがゲームデザインか、と感心しました。

いや、お天道様が出てくるな、と祈るわけですが。

⚫︎良い点

安定感のある面白さ。慣れればファミリーゲームとしても使えそう。

全員が共有する資源の運要素がちょうど良い。めくり運に賭けても良いし、無難な方向も選択可能。

木コマが同梱されてプレイアビリティが向上。

省スペース。小さい箱はありがたい。

⚫︎気になる点

やや地味なプレイ感。ガンガン資源を回す感じではありません。

プレイヤー同士のインタラクションがもう少しあっても良かったかな。競合するのは、追加のワーカーの早取りくらいです。

最初に８つの建物を建築した人に特典が無いので、誰も終了を目指さずに勝利点稼ぎをするとグダグダになる可能性があります。

場がカードだらけで結構スペースを使う。カードがお隣さんとごっちゃにならないか無駄な心配をしてしまう。

⚫︎悪い点

特に無し。