画商マクベス大佐＠Digブログさんのレビュー

顧客の要求をみたす絵画を仕入れ売りぬこう！デロンジェのレアゲーム！

【ざっくり解説】

　デロンジェの絵画の仕入れと顧客への販売を抽象化したゲーム。実在の絵画をタイルにしているので、コンポーネントの素晴らしさは折り紙つきです。そこに「年代」、「ジャンル」、「国籍」、「大きさ」などのパラメーターが与えられています。

　顧客の要求はより大きな絵を要求してきたり、「ドイツの画家の一番新しい絵！」みたいな複数の条件を付けてくる場合があります。より顧客の条件を満たす絵画を提示して稼ぎましょう！

【長所】

　絵画の仕入れと販売を抽象化していること。そして実在の絵画にパラメーターを与えて、それをゲームに使用するというアイデアは素晴らしいと思います。

　絵画タイルはミニチュアで名画を所有しているような気分になれる豪華な代物です。著作権や製造コストがどうなっているのか気になってしまいますね(笑)。

【短所】

　絵画のパラメーターが多すぎて戦略的にゲームをプレイするのが難しいことです。実際の絵画にパラメーターを割り振っていますので、パラメーター別構成表を作成するのも困難です。つまり噛み合いのゲームにしかならないと思う人が大半なゲーム性かと思うところです。

　顧客カードが全てドイツ語のテクストカードです。当時頑張って日本語化シールを作って貼って遊んだ記憶があります。サマリーシートか日本語化は必須です！

【個人的な評価】

　実際の絵画をゲームにパラメーターを与えてゲームに用いるという発想は素晴らしいものがあります。絵画タイルは厚みがあり、ちょうど良いサイズのイーゼルスタンド（絵画スタンド）を用意すれば写真映えは間違いなし！

　また実際の名画がタイルになっているので、単に所有欲を満たすだけとしても素晴らしいゲームに仕上がっていることは間違いないでしょう。

　アイデアは素晴らしいのですが、実際遊ぶと制御不能感が凄いです。絵画が売れるかどうかは結構噛み合いゲームです。雰囲気は素晴らしいのですが、ゲーム性としてはちょっと物足りない仕上がりの粗さを感じます。アイデア・コンポーネントは非常に良いのに勿体ない限りです。

　推定プレイ回数は1～2回。写真はけがわさんのプレイレポートからで、モノは過去に僕が所有していたものです（写真の和訳シールも筆者作成）。

美しいアートが売りのゲームです。

　ちなみに本作は非常に希少なゲームの１つです。欲しい人は見かけたら買うぐらいでいいかもしれません。買う時に苦労した記憶があります。デロンジェが好きなら一度はプレイしてみて良いかと思います！