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  • 2人~5人
  • 75分~100分
  • 12歳~
  • 2017年~

ドラゴンイヤー17レモネードさんのレビュー

114名
4名
0
8日前
レーティングが非公開に設定されたユーザー

古代中国では辰年はいっぱい厄災が起こる年らしい。


私事になりますが、ここ日本でも僕自身

今年色々大変なことが立て続けに身の回りで起こり、

なるほどそれは今年が辰年だったからかーと、

12月このゲームを見てふと思いました。


つーことでそれを払拭すべく、

この辰年ゲームを友人たちと4人プレイしました。

やっぱり辰年にこそ「ドラゴンイヤー」をプレイしなきゃー、

でしょ?


ちなみにこの「ドラゴンイヤー17」のバージョンには、

拡張が最初から2つ同梱されていて、

せっかくなので今回は

「万里の長城」ルールを加えてのプレイです。


「万里の長城」ルール自体は、

基本のルールにちょっぴり要素を足すだけだし、

なにより中国っぽさと多様性がアップするので、

最初から入れてもいいんじゃないかと。


さて、このゲームでは

プレイヤーは古代中国の領主となります。


1年間、自分の領土をうまく統治する

ってのがテーマなのですが、

その年が厄災が次々起こる辰年であり、

自分の領土がどんどん厄災に見舞われていく中、

どこまでうまく管理できるかを競うゲームなのです。


簡単に言えば、いくつもの厄災を切り抜けてゆく娯楽。


普通こーゆうゲームだと、

ボードなどに領土とか描かれてたりして、見た目的に

統治してる気分を味わえる仕様になってたりするんですが、


写真を見ればわかるとおりボードには、

トラックや中華的な模様が描かれてるのみで、

この抽象的表現に、あさはかな僕なんかは

あんま雰囲気に浸れなさそうとか思いがち。


ところがプレイした瞬間に、

自分の印象がクソ偏見だったことを理解しました。


もうのっけから気分は困難な内政に頭を抱える統治者。

しかも、どううまく振るまっても

人がバッタバッタと死んでいくので、

どっか殺伐として人の命が軽い

古代中国的な世界観もたっぷり感じられます。


ボード上の中華的な模様が、

余計に中国っぽさをかもしだしてて、

テーマとシステムががっつりマッチしてました。


システムをめちゃ簡単に説明しますと、

このゲームは全部で12ラウンドプレイします。

12ラウンドで1年間なので、

1ラウンドは1か月ってことになってます。


各ラウンドは4つのフェイズにわかれてて

まずは手番順にアクションを1回ずつ行うフェイズ。

次に手番順に自分の配下にキャラを1人雇うフェイズ。

その後イベントフェイズで、

その月に起こる厄災を処理して、

最後に得点を計算するフェイズとなっています。


んで、このゲームでは

アクションフェイズや雇用フェイズの手番順が

ちょっと変わっていまして、


写真を見てくだされ、

真ん中にぐるっと1周するトラックがあります。


このゲームではこの手番順トラックで、

一番進んでる者順が手番順になってます。


これの恐ろしい所は、

手番順を決めるトラックがずっと続いており、

もし手番順トラックで誰かに引き離されてしまったら、

いつまでもたっても手番順がドベのままで、

永遠に手番順がトップになることはない現象がありえる

ってことなんです。


ではその手番順がゲームにどう作用するかと言いますと、

主にアクションフェイズに10万、

いやいや100万ボルトなみに響きます。


アクションタイルってものがあって、

これを手番順に1枚選ぶ形でアクションを実行するのが基本で、

タイルには、税金の徴収、宮殿の建設、収穫、花火製作、

軍事パレード、研究、特権タイル購入の7つに、

今回は拡張があるので、万里の長城建設の8個あります。


毎回これらのタイルをプレイ人数にあわせたグループに

ランダムにわけます。

例えば今回は4人プレイなので、

アクションタイル2つずつの4グループに分けます。

(ランダムなので誰かが手で隠しつつ適当に2枚ずつ抽出)


アクションフェイズでアクションを選ぶとき、

最初にグループ1つを選び、その中のタイル1枚を選んで、

そのアクションを実行するんですが、


しかしこの時、

もし自分の選んだグループが、

すでに誰かが先に選んだグループだとしたら、

まず3金を銀行に支払わなくてはなりません。


それが嫌なら

余ってる誰も選んでないグループを選び、

そこにあるアクションしかできないのです。


このゲームで3金はものすごーく大金。

(プレイ中、0金や1金になることはザラです)


つまり手番順が後ろの方で、お金がなかったりすると、

余ったアクションしかできなくなっちゃうのです。


ただでさえ毎月災厄が襲ってきて、

それに対処するために

どのアクションをするかが悩みの種なのに、

手番順が後ろの方だと、そのアクションでさえ縛られて、

もうため息しか出ないやん、

みたいな状況が誰にでも起こりうるのです。


なので手番順がものすごーく大切。


なら、その手番順トラックはどうすれば進むのか?

それは毎回人物タイルを1人だけ雇えるんだけど、

そのタイルに記載の数字があって

雇った時、その数字分

手番順トラックが進むとゆう仕掛けです。


人物タイルには僧侶、大工、軍人、農民、医者、花火師、

踊り子、税収史、学者 と9種類もいて、

それぞれに記載されてる数字も違います。


しかも踊り子と税収史、学者以外は 、

有能な奴と普通の奴、2種類いて、

有能な奴は手番順の進む数字が小さくなってます。


もちろん各キャラはそれぞれ能力があり、

特定の厄災対処に役立つ奴、得点をあげる奴、

ゲーム終了時のボーナス点をあげる奴、

特定のリソースを沢山集めてくれる奴などがいて、

雇った場合と雇わなかった場合、

その差はかなり強烈な結果となって

ゲームに反映されます。


今のラウンド、どのキャラを雇うかってことは、

このゲームでは重要な選択肢の1つであり、

そこに手番順をどれだけ進めるか

ってゆう要素も加わるわけなんです。


今回は手番順が遅れてるから、

能力とかより手番順が大きめの奴を雇っておこうとか、

いやいや、ここはコイツの能力が次の厄災に重要なので

手番順が遅れてもいいから先にコイツを雇っておこうとか、

それより今はこのリソースが欲しいから、

こっちの有能な奴を雇っておこうとか。


ちなみに雇用フェイズでは好きなキャラが雇えるわけでなく、

ここでも特定の制限があります。


各自キャラカードなるものを、

全員が同じ構成で11枚所持しており、

雇用フェイズにはこれを1枚ゲーム排除して、

そのキャラを得ます(有能か普通のヤツかは選べます)。


一応好きなキャラを雇えるカードが2枚だけありますが、

このシステムによりみんなある程度、

決まったキャラを雇わなけばいけないようになっており、

(基本的に各キャラ1人ずつ雇用みたいな構成)

好きなキャラばっかりを雇っていればいい

ってワケにはいかないんです。


どのキャラをいつ雇うかのタイミングが、

その後の国の状況を左右するし、

有能かそーでない奴で、

出番順と能力を天秤にかけることになるので、

雇用フェイズはアクションフェイズ同様

ジレンマ地獄になってます。


そして厄災なんですが、これはゲームの準備段階で、

全てボード上にランダムに公開して配置します。


つまりどのラウンドになんの厄災がやってくるのか、

ゲームの最初から全員が把握できてるってことです。


イベントフェイズで厄災の処理をするのですが、

飢饉、疫病、モンゴル人の襲来、皇帝への献上、

と悪い事ばかりだけでなく、

中には平和(何も起こらない)と花火大会とゆう

厄災でないものも2種類あります。


ちなみに最初の2ヶ月は、

必ず平和のタイル2枚を配置します。

これから起こる厄災に備えよ、とゆう猶予やね。

(2ヶ月じゃ全然足らんけど)


厄災ではだいたい

なんかのリソースを支払ったりするんだけど、

足りなければ、だいたい人が死にます。


人が死ぬってことは、

自分の雇った人物タイルが破棄されるってことです。

(どのキャラを破棄するかは選べます)


ゲーム終了時には、

ボード脇に死んだ人物タイルの山ができあがるので、

「いやー、いっぱい死んだなー」って

みんなで眺めるエピローグがあったりなかったり。


あともう1つ重要な要素として、

宮殿タイルってものがあります。


これは自分の前に建てていくものなのですが、

これが沢山ないと人物を沢山雇えないようになっており、

(宮殿に各キャラを住まわせるイメージ)

しかも宮殿の数は毎回の得点源にもなってます。


やがて訪れる厄災のためにリソースを集めたり、

それに対処できる人物を雇わなきゃならん、

でも得点は伸ばしたい・・

手番順トラックも適度にあげとかんと、

でも得点は伸ばしたい・・

宮殿も建てなきゃ、そもそも人物が雇えん

でも得点は伸ばしたい・・。


そう、統治者はやることがいっぱいなんです。

なのにアクションは毎回1回だけだし、

キャラは毎回1人ずつしか雇えないし。


この構造により

プレイヤーは致命的な四面楚歌になりかねない

政策方針の選択を迫られ、

統治者としての資質を問われます。


しかも手番順、宮殿、リソース、キャラ、

お金、厄災、得点、

それぞれの要素が微妙にリンクしてて、

どれも重要なのに、どれかを優先しなきゃならない。


いっぱい問題が山積みで、

どこから手をつければいいのか頭を抱えつつも、

時には非情に時には大胆に選択する

現代の政治家に通ずるものがあって、

いつの時代も、統治者はたいへーーーーん!

それを体感する面白さに跪いてくれ。


実際のゲームでは、

当初はみんな、厄災で人が死ぬのを防ぐために、

やべー、やべーとか言いながら、

選択に苦悩する喜びに興じておりました。


やっぱせっかく雇った人物を、

むざむざ死なせたくないってゆう人間心理があって、

得点よりはまず厄災対処、そんな雰囲気でした。


ところが後半になるにつれて、

どうあがいても人が死んでしまう事実を突きつけられ、

みんなの思考がちょっとずつ変化していきまして。


要するにキャラによってはある程度役目を終えたら、

もうコイツ死んでもーてもえーかー、

その代り新たに役立つ奴雇えばえーやん

ってゆうリストラ人事的思考にシフトし始めちゃって。


その頃になると急に、一番手番順が進む普通の僧侶が、

みんなにドカドカ雇われだして、

僧侶の買い手市場の到来で、あっとゆう間に僧侶売り切れ。


ちなみに僧侶は

ゲーム終了時まであんま役に立ちません。

(ただし大量のボーナス点に深く関わってきます)


僕自身は最初、税金徴収の政策を優先し、

強欲の独裁者、金もうけのモンスターと化し、

そのおかげで途中までは手番順トラックが遅れてても、

金を払ってアクションを選び、

あんま手番順のことを考えてなくて、


ところが中盤以降、気がつきゃ手番順が

絶対おいつけない永遠のドベになってしまってて、

しかも後半はさすがにお金が底をつき、

最後の方は余った役立たずのアクションしかできず、

にっちもさっちもいかない修羅場で、

こりゃ増税し過ぎのツケがまわってきたな

と焦りましたが、


結局は2位の友人と2点差くらいで、

なんとか優勝出来ました。


ゲーム全体の得点レースの動向は、

途中引き離された人もいたりしたんですが、

踊り子、特権、万里の長城の得点や、

ゲーム終了時の僧侶のボーナス点なんかで、

最後はみんな接戦になったりして、

その辺よくできたゲームやなーって思いました。


ちなみに

今回採用した拡張の万里の長城ルールなんですが、

これはアクションに万里の長城建設てゆう

アクションが加わります。


このアクションを選ぶと、

自分の前に置かれた万里の長城タイルのうち

好きな1つを選び、ボード下に配置するのですが、

この時選んだタイル記載のリソースが

無償でもらえます。


これは困った時の万里の長城建設って感じで

特定のリソースを得られるアクションができそーにない時や、

どのアクションをしたらいいか迷った時に、

みんなこのアクションを選ぶことが多かったです。


万里の長城はほかにも、

モンゴル人の襲来時に得点化される利点もあり、

なかなか面白い選択肢の1つとして機能してました。


とゆーことで、

苦境に立ってハードな選択の連続を強いられる

政治家や統治者気分を満喫したい方は、

ぜひプレイしてみて下さい。

うちらはみんなで、ヒーヒー言いながら盛り上がったで。

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