マイボードゲーム機能「持ってる」「興味あり」など知人に共有できるコレクション管理機能。人数別や時間別などの並び替えも。
ボードゲーム発見機能マイボードゲームの登録データを統計分析し、未経験かつ未所有のおすすめボードゲームを自動抽出します。
レビューや日記の機能投稿した記事が読まれるたびに、通販でお得に商品を購入できるボドクーポンをGET! ハードル低めです。
コミュニティ機能専用掲示板・ボードゲームリストの合体機能が便利!公開コミュニティ、秘密のコミュニティ、設定も豊富。
ボドゲカフェ情報自分の「興味あり」「お気に入り」に登録したボードゲームカフェが提供するゲームが一目でわかるように。
通販ショップ国内主要メーカーや同人ゲームなど様々な商品をご購入いただけます。会員登録しないで購入することもできます。
  • 1人用
  • 20分~30分
  • 14歳~
  • 2023年~

グルームヘイヴン:ボタンズ&バグズおさわり菌類せんと★えるもさんのレビュー

792名
14名
0
約2ヶ月前
レーティングが非公開に設定されたユーザー

ボードゲーム界きっての重量級(物理)ゲーム『グルームヘイヴン』シリーズに、手のひらサイズの超軽量級(物理)独立型ゲーム爆誕!!

 あの『グルームヘイヴン』が何処にでも持ち歩けて軽率にプレイできる! しかもぼっち用! まずは日本語化に尽力してくださったであろう健部伸明さんに多大なる感謝をありがとうグルームヘイヴンおじさん !!

 と言う訳で、具体的に『グルームヘイヴン:ボタンズ&バグズ』がどんなゲームか紹介しましょう。

  • 箱がデッキケース並みに小さい!
  • フィギュアが指先に乗るくらい小さい!
  • カードが両面仕様!なのでカード枚数が少ない!
  • 料理一膳分くらいのスペースがあれば遊べる!
  • コンパクトながら充実のキャラクターとシナリオ!
  • システムはしっかりグルームヘイヴン!
  • 絶妙な難易度もしっかりグルームヘイヴン!
  • 詳しいルールはWEBで!(導入ガイドはあるよ)

 ストーリーは、魔法によって身体を縮小させられたキャラクターが、元の大きさに戻るため孤軍奮闘すると言うもの。プレイヤーはその合間合間で繰り広げられる戦闘をプレイすることになります。またプレイヤーの選択によってシナリオ分岐する、しかしキャラクターを変えて最初からプレイしなおせば最終的に全てのシナリオを網羅できる、『グルームヘイヴン』シリーズではお馴染みのストーリーテリングです。と言っても『ボタンズ&バグズ』でストーリー途中の選択を悩むことはないと思います(詳細はネタバレになるのでご自身でお確かめあれ)。
 いろいろ小さくなってる『ボタンズ&バグズ』ですが、それに合わせたのかキャラクターまで小さくなってる設定です。でもストーリーは小さくないよ!舞台は小さいけど!

 なお『ボタンズ&バグズ』は、既存のシリーズ作品『グルームヘイヴン』『忘れられし輪』『獅子のあぎと』『フロストヘイヴン』と混ぜて遊ぶことはできない仕様となっています。フィギュアやカードの仕様を比べれば、どうやっても混ぜて遊ぶのは無理と納得するはずです。
 また既存のシリーズ作品のネタバレ要素は、敵味方問わず「こんなキャラクターがいて、こんな能力があるよ」程度です。ストーリーは既存のシリーズ作品と特に関連していないため、そういう意味では、既存のシリーズ作品を持っていなくても、さほど気にせず、軽率に『グルームヘイヴン』シリーズがどんなものか体験できる作品と言えるかも知れません。 

 個人的にはひとつだけ気になるんですが、カードスリーブは……入れない方が良さげなカードが一部あります。もちろんカードスリーブに入れても遊べますが、カードが両面仕様なので透明スリーブ必須、マップがカードの裏面なのでスリーブに入れるとコマがズレやすく、一部カードはレイヤーボードに嵌める仕様ですが、嵌め込み部分の内寸がカード寸法ギリギリなので、スリーブに入れるとレイヤーボードから浮くと言った感じです。でもスリーブから出す気はナッシング
 ちなみにスリーブのサイズは大きいものがTCGサイズ、小さいものがミニユーロサイズで、これは既存の『グルームヘイヴン』シリーズと共通です。ただ前述通り、既存の『グルームヘイヴン』シリーズとはカードの中身が全然違うので(例えばキャラクター能力カードですが、既存の『グルームヘイヴン』シリーズはTCGサイズで片面仕様、『ボタンズ&バグズ』ではミニユーロサイズで両面仕様です)、単純に「カードのサイズが共通」なだけですね。


 以下『ボタンズ&バグズ』の制作背景について。

 時は2021年、一介のボードゲーム愛好家ジョー・クリプフェル氏が『グルームヘイヴン』をモチーフとしたPnP(プリント&プレイ)型のソロ専用同人カードゲームGloomholdin'を発表します。クリプフェル氏は諸事情により当時『グルームヘイヴン』未プレイだったそうで、プレイに必要な時間もスペースもなかったことから「片手持ち(holding)で旅先でもプレイできるグルームヘイヴン」と言うコンセプトで『Gloomholdin'』を制作したそうです。そのヒントになったのは、やはり片手持ちでプレイできるKickstarter発の『Palm Island』と言うカードゲームで、両者はカードの持ち方やカードのレイアウトがよく似ています。遊び方? はて?

 そして『Gloomholdin'』は、世界最大のボードゲーム情報サイト「BoardGameGeek」で2006年から開催されているユーザー投票によるボードゲーム賞「Golden Geek Awards」で、2021年のPnP部門を受賞しました。ちなみに他の受賞作品には、2017年PnP部門の『My Little Scythe』や2020年ソロ専部門の『Under Falling Skies』などがあります。

 いわゆる「二次創作」のゲームでしたが、公開に際しクリプフェル氏がCephalofair Gamesから画像などの使用許可を得たため、『Gloomholdin'』はCephalofair Games公認の作品となりました。その『Gloomholdin'』を基にCephalofair Gamesがクリプフェル氏の協力の下、公式にリメイクしたのが、この『グルームヘイヴン:ボタンズ&バグズ』です。リメイクに際し流石に「片手でプレイ」とはいかなくなりましたが、それでも『グルームヘイヴン』シリーズの中では2025年9月現在、最もコンパクトな作品に出来上がっています。
 『ボタンズ&バグズ』 が既存のシリーズ作品と混ぜて遊べないのは、恐らくこうした制作の経緯があるからでしょう。

 その後『グルームヘイヴン:ボタンズ&バグズ 』は、2023年6月にBackerkitで開始された英語版クラウドファンディング「Gloomhaven Grand Festival」でCephalofair Games から発表されました。内容物が少ないためか早い時期に完成し、2024年6月には日本にも到着したようです(英語版です)。なお、このとき他にも『フロストヘイヴン』再版、『グルームヘイヴン』第2版、グルームヘイヴンRPG、モンスターコマや召喚獣コマなどを差し替える追加のフィギュアセットが発表されており、企画は2025年9月現在『フロストヘイヴン』再版と本作『ボタンズ&バグズ』まで企画完了ています。またアップデートにて追加キャラクターセットも発表されています。なので、一足先に英語版でプレイした方々もいらっしゃいますが、そこから僅か1年3ヶ月で日本語版が発売された、その迅速さ手際の良さには、英語苦手な私にとっては感謝しかありません。まー私の場合はきっと日本語版が発売されると信じて、日本での流通が困難そうな追加のフィギュアセットを優先したと言う事情もありますが。

 と言う訳で、日本のアナログゲーム業界にグルームヘイヴンおじさんがいたからこそ、我々日本人が日本語で今日 『ボタンズ&バグズ』を遊べてる訳で(テキストの多いボードゲームは翻訳も大変ですからね。『パスファインダー・アドベンチャーCG』……)。改めて大事なことなので二度、グルームヘイヴンおじさんに多大なる感謝の念を

この投稿に14名がナイス!しました
ナイス!
atypia
ハナチャ
くろすんすん
だだだだ
Hirrosh
つばくろう
スナック(+_+)
シヤバオー
仙人
おさわり菌類せんと★えるも
おさわり菌類せんと★えるも
シェアする
  • 52興味あり
  • 32経験あり
  • 17お気に入り
  • 124持ってる
ログイン/会員登録でコメント
ログインする

おさわり菌類せんと★えるもさんの投稿

会員の新しい投稿