- 2人~6人
- 15分~30分
- 8歳~
- 1993年~
ブラフ / ライアーズダイスdrillさんのレビュー
【まえがき】
元々どこのメーカーが初版を出したのか不明で現在はいろいろな版が流通していますが、国内で最も有名なのはRavensburger社から発売された「Bluff(ブラフ)」でしょう(もうじき日本語版も発売されます)。
このRavensburger版より前はFx Schmid社から発売されており、その後2001年からはRavensburger社が引き継いで販売しているようです。
1993年にはドイツ年間ゲーム大賞(Sdj)を受賞しています。
関わったパブリッシャーの数もかなり多く、また多くの別名で世界中で発売・販売されています。「Liar's Dice」や「Perudo」という名前でも知られているようです。「Bluff」はFx Schmid版がドイツ年間ゲーム大賞を受賞したことから、このゲームの代表名のようになりましたが、それより前の版では「Liar's Dice」という名前で販売されており、こちらが本来のゲーム名のようです。
ゲーム自体は振ったダイスの目の数を予想して賭け合うという内容ですが、誰かが目を確認するまではひたすら嘘をついて賭け続けなければなりません。賭けに破れたプレイヤーはゲームから脱落し、最後の勝者が決まるまで続けられます。
【ルールの簡単な説明】
それぞれのプレイヤーはダイス5個とカップを持ち、カップにダイスを入れてテーブルに伏せます。このカップの中の出目は振ったプレイヤーだけが見ることができます。
このゲームでは、この振られたダイスの出目とその出目の数に対して、ボード上で賭けを行います。例えば、3の出目のダイスは全部で7個ある、星マークの出目のダイスは全部で5個ある等という感じにです。そして賭ける出目は賭け用のダイスの出目、賭ける数はボード上のマス目に描かれている数字で現しますが、このマス目は一方通行となっており、今置かれているマス目より前のマス目に戻すことはできません。
スタートプレイヤーから順番にそれぞれの手番では、
- 賭けている出目の数は変えずに、前のプレイヤーより大きい目に対して賭ける
直前のプレイヤーが賭けた出目より大きい出目に対して賭け、賭ける出目の数は変えません。例えば、直前のプレイヤーが3の出目の数4個に対して賭けていたならば、4以上の出目の数4個に対して賭けることになります。スタートプレイヤーは、最初の賭けとして好きな出目とその出目の数に賭けます。 - 賭けている出目の数を、前のプレイヤーより大きい数に対して賭ける
直前のプレイヤーが賭けた出目の数より大きい数に対して賭け、賭ける出目は自由に選びます。例えば、直前のプレイヤーが3の出目の数4個に対して賭けていたならば、5個以上の出目の数に対して賭け、賭ける出目は1~5の中から好きな出目にすることができます。 - 星マークの目がいくつあるかを賭ける
今置かれているマス目より先のマス目の数に対して賭けます。例えば、直前のプレイヤーが出目の数8個のマス目に賭けていたならば、その先にある星マークの数5個のマス目に対して賭けます。 - 直前のプレイヤーの賭けがブラフであると宣言する(チャレンジ)
直前のプレイヤーが賭けた内容が嘘であると感じたのあれば、ブラフであると宣言できます。この場合は全員のダイスを公開して、今賭けている出目の数を確認します。嘘であった場合は賭けたプレイヤーがダイスを失い、本当であった場合は宣言したプレイヤーがダイスを失います。もし賭けた数通りであったならば、賭けたプレイヤー以外のすべてのプレイヤーがダイスを失います。
を行います。
チャレンジされるまで手番を繰り返し、チャレンジの処理の後は最初から繰り返します。持っている5個のダイスすべてを失ったプレイヤーはゲームから脱落し、最後の1人になるまでこれを繰り返します。
【感想】
ブラフ系ゲームとして、まず最初に名前が上がるほど有名なゲームです。コンポーネントもボード、ダイス、カップのみで最小限、ルールも非常に簡単です。
このゲームはどこまで嘘をついて賭けるのか、またはどこでチャレンジするのかが一番重要な点だと思います。
嘘をつくと言えば語弊がありますが、これはどの目が何個あるのかを予想して、その予想に賭けることを指しています。
確率内に収まる数に対する賭けはまだいいのですが、最大でも30個しかないダイスに対して「5の出目は20個ある」という予想はあまりにもあり得なさそうで、賭けが進むごとにだんだんあり得ない賭けに変わっていく様は嘘をついている(ハッタリを利かせる)ように見えます。
これに対して他のプレイヤーは、その賭けが成立するわけがないと思えば「チャレンジ」することができます。このチャレンジは自分もダイスを失う可能性がある諸刃の剣であるため、慎重に判断しなければなりません。しかし、これ以上賭ければ次は自分がチャレンジされるかもしれない、そう考えるとここでチャレンジせざるを得ないという時もあります。そのため、自ら積極的にチャレンジするメリットはありません。自らチャレンジしなくても、他のプレイヤーがチャレンジしてくれるのであれば(自分に対してチャレンジでなければ)、あえてチャレンジする必要はありません。
ブラフ系のゲームは話術を必要とすることが多く、嘘をつくのが苦手だったり、口べたですぐに嘘だとばれてしまう等の理由により好き嫌いが分かれますが、このゲームは話術を使わず「賭けること=嘘をつくこと」に転じているため、誰でも楽しむことができます。
少人数でも大人数でも、どちらでも楽しめると個人的は思います。
なお上級ルールはまだ未プレイであるため、感想は割愛いたします。
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