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  • 1人~4人
  • 90分~120分
  • 14歳~
  • 2024年~

エイダの夢Juin-Zuo Linさんのレビュー

25名
1名
0
約1時間前

久しぶりの星10です。

得点の多様性と濃厚なテーマ性が見事に融合した、ヨーロッパ式エンジンビルド&パズルの重ゲーです。

【テーマ】

世界初のプログラム著者と呼ばれるエイダ・ラブレス氏。本作は、もしエイダ・ラブレス氏が主導して“分析機関(Analytical Engine)”の完成を目指していたら―― そんな歴史のIFを体験できる、重厚なエンジンビルド&パズルゲームです。

プレイヤーはエイダの助手として、 ダイスを部品として扱い、ギアとプログラムを組み合わせて「分析機関」を設計・構築します。 完成したラインがそのまま“計算式”となり、巨大な得点を生み出すのが最大の魅力です。

分析機関(Analytical Engine)とは、チャールズ・バベッジ氏が19世紀に構想した“世界初の汎用コンピュータ”で、現代のCPU・メモリ・プログラム入力に相当する構造を持つ革新的な機械でした。エイダ・ラブレス氏はその可能性に深く魅了され、完成を強く望む手紙を送るほど情熱を注ぎましたが、当時の技術的限界、資金難、政治的対立、そしてバベッジ自身の度重なる仕様変更などが重なり、ついに実機が完成することはありませんでした。本作は、もしエイダが主導権を握り、優秀な助手たちとともに分析機関の完成を目指していたら――という“歴史のIF”を体験できるゲームです。

【特徴】

・分析機関そのものを作る感覚

まず感動したのは、ダイスそのものが「得点の計算式」になる構造です。ダイスをただのリソースではなく“分析機関の部品”として扱い、ギアを配置することで「加算」「乗算」などの計算方法が決まり、最終的に自分のミル(機械)が“数式”として完成していく。この「ダイス=部品」「ギア=計算方法」という関係性が非常に美しく、まさに機械を組み立てているような手触りがあります。

・ダイス選択の深いジレンマ
ダイスのバランスも絶妙で、高得点を狙うなら高い出目が欲しい一方、有力者の支援(カードプレイ)には低い出目が必要。さらにダイスは5色あり、色によって実行できるアクションが異なるため、色と数値のトレードオフが常に発生します。プログラム(セットコレクション)との相性も絡み、ダイスを取るだけで悩ましいジレンマが続きます。

・小さな機械動作のようなワークショップ

ワークショップの“ダイス押し出しシステム”も秀逸です。動かすダイスを1つ選び、そのダイスが進んだ先にある“より低い出目のダイス”を押し出し、押し出されたダイスを獲得する――という、シンプルながら独特の動きになっています。この 「動かす → 押し出す → 取る」 という局所的な連動が、まるで機械の一部がカチッと動いて次の部品が押し出されるような、心地よい“機械的手触り”を生み出しています。

・エイダに“育てられる”感覚

アサインタスクも非常に面白い要素です。プレイヤーはエイダの助手として働き、エイダと面会するとタスクを引き受けられます。タスクを持った状態で関連色のダイスを取るとアクションが強化され、まるで研究所で教授に指導を受けているような没入感があります。

【総評】

プログラマーとして刺さるテーマ、絶妙なジレンマ、そしてIF世界線で偉業を成し遂げるロマン。
「テーマ × メカニクス × 歴史ロマン」がここまで自然に融合した作品は稀で、重ゲー好きにも、プログラミングや機械設計が好きな人にも強く薦めたい一作です。 

【ソロモード】

ちなみに、ソロモードもかなりドラマチックで魅力的です。

「エイダの夢を叶え、彼女が思い描いた機械を完成させ、バベッジにその誤りを示せるのは、あなたしかいない。」

バベッジは、エイダの才能に嫉妬し、彼女を排除して自分だけで分析機関を完成させようとします。そのために選んだのが、彼が愛してやまない自動人形――Silver Lady(銀の貴婦人)。 冷徹で、正確で、疲れを知らず、感情に左右されない“完璧な助手”。一方プレイヤーは、エイダの側に残った最後の助手として、 「エイダの夢を実現し、バベッジに真の分析機関を見せつける」という使命を背負います。

Silver Lady は、まるで機械そのもののように淡々と効率的に行動し、 ターンを重ねるごとに加速度的に強くなっていきます。 資源管理も、行動選択も、人間らしい迷いは一切なし。 その姿は、まさに“バベッジが理想とした機械的知性”の具現化です。対するプレイヤーは、人間らしい判断力と柔軟性を武器に、 限られた手番でエイダの夢を形にしていく。 「人間の創造性 vs 機械の効率」 という構図が、ソロモード全体を貫くテーマになっています。

勝利すれば、エイダの夢は歴史に刻まれ、 敗北すれば、バベッジとSilver Ladyが“もう一つの歴史”を作り上げる。

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Sayaka Shimada
大賢者
Juin-Zuo Lin
Juin-Zuo Lin
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