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  • 2人~4人
  • 90分~180分
  • 12歳~
  • 2016年~
397名
2名
0
6年以上前

※直接的なネタバレはしませんが、システムやストーリーについての感想も書くので、少しのネタバレも嫌だという方は読まないことをお勧めします。


『タイムストーリーズ』の拡張版。恐らく2つ目の拡張? 『タイムストーリーズ』本体のボードやコマ類を使用するので、本体が無いと遊べないが、必ずしも本体のシナリオ『療養所にて』をプレイしている必要はない。じっさい、自分は、わけあって『療養所にて』やその他のシナリオは未プレイで、この『龍の預言』のみプレイ済。なので、基本的なシステムの感想もここに書く。


一度きりしかできないストーリー型のゲーム。詳しいルールについては割愛。4人プレイで、3時間半かかった。しかし、タイムアウトになってもやり直しをしないというズルを一部したので、本来はもっと時間がかかっているハズ。


感覚としては、ロールプレイングゲームをアナログでやっているという感じ。最初に自分のキャラクターを決めて、全員一緒に冒険に出かけ、いろんな場所で色んなアクション、謎解き、バトルを行い、武器やアイテムを手に入れて強くなって進んでいく。

この基本的な流れは、他のシリーズでも変わらないと思うけど、『龍の預言』は魔法ファンタジーの世界なので、よりRPG色が強いのではないだろーか(他のはやってないからわかんないけど)。また、『龍の預言』については、サイコロを振ってアクションの成否を判定したり、バトルの割合が大きいと感じたし、レビュー等見るとやはり他シリーズと比べてバトルは多いみたい。

みんなでどこに行くか決めて、さらにその場所での細かい場所移動は個別に行く。例えば、4人全員で酒場に行くけど、酒場内の入り口付近はA君が言って、奥へはB君とCさんが行って調査する、カウンターの中へはD君のキャラクターしか入れないのでD君が行く、という具合。入った場所のカードを読み、情報やアイテムを得たり共有して、違う場所へ行く。新しく発見される場所もあるし、カギを手に入れて通れるようになる、というのもある。


でも何をするにも『時間』を消費するので、無駄な行動は控えたい。持っている時間を使い果たすと、ゲームオーバー的な扱いになり、また最初に戻ってキャラクター選択から。これがけっこう厳しくて、アイテムもほとんど持ち越せず、ゲームスタート時からやり直し。

ただし、得た情報は覚えているので、次からは無駄な場所には行かずに前よりも進めるようになっている、という具合。でも、それを2~3回はしないとゲームクリアはできないようになっているっぽい。もちろん、奇跡的に必要なものだけを手に入れて、ダイス運もツキまくってたら1回でクリアできないこともないけど。まあ、そのあたりもプレイヤーが失敗を通して成長して物語を進める、というコンセプトにはなっているのかな。


感想としては、全員で協力して物語を進めていくのはとても面白く、思い出に残るゲームとなったけど、長時間かかるゲームに慣れていないせいもあってか、最後はみんな疲れてぐだぐだになってしまった部分はあった。

ルールは本体についている説明書をしっかり読まないとダメだし、『龍の預言』独自のルールも理解しないといけない。それでも、この場合どーするんだ? というルールの穴はあった。その辺は、合っていようが間違っていようが分からずともバシッと「これはこうしよう」と決めてしまって進めた方がいい。

また、ルールで決まっていることでも、完璧に従ってやるよりもやりやすいように変えてやっても構わないと思う。目的はゲームクリアだけど、それよりもみんなが楽しむというのを重要視するならば。そーゆーわけで、自分のチームはゲームオーバーを無視したし、これは勝ったことにしよう、って場面もあった。ルール通りにやり直しを何度もしていたら気力が持たなそうだったので……。


基本セットの説明書は何回も読み返したけど、やっぱりゲーム中は説明書を手放せなかった。それでも、後になって「あの時の手順間違っていたなあ」ということは起こる。

また、『龍の預言』はファンタジーの世界なのでストーリーに期待したけど、内容はよく分からなかった。ファンタジー世界メインのお話じゃなくて、その世界へ入り込んだプレイヤーのお話だった。悪いタイムトラベラーが『龍の預言』の世界に入り込んで、そいつを止めるためにタイムポリス的なプレイヤーが向かう、というドラえもんの映画のような。

だから一応、この世界では政治が乱れてて龍が何かの信託を告げに来るかも……という、きわめてボヤっとした輪郭のないお話はあるものの、龍は登場すらしないし、この世界自体の問題をどーこーすることもない。それが最終的に解決するかも定かではない。中途半端で作りこまれていないのだ。ただ未来人? の悪役をひたすら追う、という内容。

まあ、『タイムストーリーズ』という大きなストーリーにはのっとっているけど、それにしたって大きなどんでん返しも面白い展開もないしで、ストーリー面ではちょっと残念だった。他のシリーズもそうなのだろーか? また、誤字もあったし、驚くことに『龍の預言』自体には説明書がついてなくて、カードのみが入っていたので不安だった。


一応カードに簡単な説明は記載してあったけど、全体的に説明不足で不親切。例えば、中立トークンを使用するカードがいくつかあるけど、その中立トークンはどこにもなくて、入れ忘れか、とすら思ったけど本体の大量にある盾トークンを中立トークンとして使うのかなあ、と勝手に解釈したり。

使い道もゲームとの関連性もないが意味深なことが書いてあるだけに思えるカードや、おそらく他のシリーズをプレイしていないと意味不明なカード、あるいは、他シリーズに持ち越せる? ようなカードもあるけど、それに対する説明もフォローもない。そういう面では、もしかしたら1作目『療養所にて』からちゃんとやらないとダメなのかもしれない。

また、やっていることも終始かわりばえしなくて、サイコロバトルがやたら多い、というのもあって、ずっとやっているとマンネリ化するかも。


しかしこのゲームは、箱のつくりが、途中で全ての状態を保存してゲームを止められるセーブのようなことができるので、一気に最後までやらないで、1回ゲームオーバーになったらセーブして続きはまた後日、というようにやったほうが楽しいかもしれない。毎回新鮮な気持ちでプレイしたい。

あるいは、クリア後はゲームマスター的な役割になって他の人にさせると面白いかもしれない、とも思った。やる方もスムーズに進むし、マスターもプレイヤーが試行錯誤しているのを見て楽しめる。


ゲームクリア後、使用しないカードもけっこうあったので全部確認すると、ある地点まで進むのにいくつかの分岐点があったり、ミニゲーム的なのもあったりで「こんな進み方もあったんだ~」と興味深かった。


けっこう文句も言ったけど、面白い仕掛けもあったし、夢中になれるゲームで満足だった。ストーリーとルールの解説がしっかりしていればもっと良かったかな。謎解きをもっとやりたかった(かシナリオによってかなり特色が違うらしいけど)。

あと、ゲームオーバーになってやり直すのが面倒で「ここはもうクリアってことにしとこう!」とズルをしたけど、やっぱりそんなことはせずに面倒でも時間をかけてちゃんとやると、クリアした後の達成感も違うのかな、と反省したり。

でも4時間近くやるのはしんどかったのでしょーがないな。

やはり気心の知れた友人同士で遊んだほうがいい。他の拡張もぜひやってみたい。

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