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  • 4人~8人
  • 60分前後
  • 13歳~
  • 2018年~

シャドウレイダーズBluebearさんのレビュー

804名
2名
0
約4年前

元々カプコン系列のテレビゲーム開発会社ゲームリパブリックが、満を持して発表したボードゲームが有名な前作『シャドウハンターズ』(2005年)で、海外展開もするほどの傑作でしたが、ご存じの通り色々あって長らく絶版でした。これがようやく版元を変えて2018年にリメイク版として発売されたのがこの『シャドウレイダース』ですね。

私も当時興味津々で何度か前作を手に取ったのですが、当時ゲーム仲間が他に3人ほどしかおらず、8人まで対応のこの作品を満足にプレイできる想定ができなかったので、結局断念してしまいました。(惜しい!)

その後なんだかんだでボド友も順調に増え続け、「非常に評判が良い事」と「8人プレイに対応できる」ことで、入手に走ったころには既に絶版…。各方面をかなり探しましたが、結局入手できず、非常に悔しい思いをしていました。

(ボド友って、増えることはあっても、基本的に減ることがないので、集めるメンツに毎回困るのです~。類は友を呼ぶとは良く言ったものです。何で最近は4人用ばかりなんだろう。)

そんな中、ようやく再販の報を聞き、速攻で入手をしたものの、前作のダークなイラストイメージが、コミカルな今風のイラストに変更され、ちょっとめげてしまい、だいぶお蔵入りにしてしまいました。

そんな中、たまたま8人の会があって、取り出してみました。(正確に言うと、後から来た9人目は見学でした。笑)

結果は予想通りの大好評でした♪

■ゲーム内容

ゲーム内容は、すでに多数の方が紹介している通り、闇の勢力である《シャドウ》と、それに対抗する《レイダー》と、第3勢力の《シチズン》の3つ巴のバトルがテーマです。

担当する勢力は、カードでランダムに配られるので、他のメンバーが《味方》なのか《敵》なのかが分からないまま、その情報を探りながらゲームは進みます。基本的に《シャドウ》と《レイダー》は、互いに相手を全滅させれば勝利なので、各自の行動を見ながら攻撃相手を探してゆく事になります。
ここでゲームを面白くしているのは、第3勢力の《シチズン》の存在で、彼らはどっちの勢力でもなく、独自の勝利条件で動きます(最後まで生き残ったら勝利とか、装備カードを5枚以上集めたら勝利とかですね。)

これが、勢力の読み合いをややこしくしているので、ゲームとしては面白いです。(正体隠匿系ではありがちではありますが…)

特筆すべきは、各キャラクターにHP(ヒットポイント)があり、攻撃のダメージはちょっと複雑なダイスの振り方をしますが、だいたい0~5ポイントくらいなので、基本1撃2撃くらいでは死にません。

ここが「人狼」と決定的に違います。

「人狼」だと、村人で「相談」して、誰か一人を倒します。これは《一撃》で《即死》であり、その責任はゲームとして非常に大きいため、これをどう発動するかでゲームの楽しみ自体がおおきく変わります。そのため、気軽に相手を指名することが困難でした。(これがなかなかシビアなので、うちではあんまり人狼が稼働しません。)

ところが今作では、自分の手番に自分の意思で自由に相手を攻撃することができます。(位置関係で多少縛りはありますので、誰でも攻撃できるというわけではありませんが)

攻撃しても数ポイントのダメージですし、サイコロの目によっては《ダメージ0》なんてケースもあります。(攻撃したという事実だけが残るわけですね)

このルールのおかげで、そんなに相談に時間を取られることも無く、また怪しいと思ったらどんどん攻撃を実行することができます。

おかげで、人狼のような《交渉話術》が必要ないので、そこがどうしても苦手です~という人にもおススメできます。(ここ大きいです!)

■実際のゲーム

8人プレイを2連続でおこないましたが、慣れない最初はインスト込みで90分近くかかりましたが、キャラを変えての2ゲーム目は50分程度で決着が付きました。(どうしても正体隠匿系のゲームは、自分の正体にかかわる内容がゲーム中に質問できないので、慎重にインストする必要がありますからね。これ鉄則です。)

「えーと、私は7だから…《地下通路》に移動ね。やったー「黒のカード」がもらえる~」

「わぁ!〇〇ちゃんに攻撃系の装備を持たせたら危険だぞ~」

「えへへ、やったー『クロスボウ』だー!これで攻撃のダメージ+1ね♪」

「やばいやばい!」

「じゃあねー、△△ちゃんに攻撃っ!」

「きゃーやっぱり!」

「えいっ…え?ゼロ?…じゃあ1ダメージだけ?」

「これなら全然大丈夫♪」

「おいおい、味方だったらどうすんだ、笑」

「大丈夫大丈夫、今までの経験から言うと絶対敵だから♪」

「こらこらー!女子チーム殺意高すぎでしょ!笑」

「じゃあ俺ね。《探偵事務所》か。よーし「推理カード」をもらうぜ。…ふむふむ、え~とね、じゃあね□□さんにあげよう」

「え…俺!?……え~とね、《何もおきません》なあ、笑」

「おー、ということは…さては…」


実際にこんな感じでした。
わいわいと盛り上がったので、とても楽しかったです。
(補足:『推理カード』…渡した相手がこっそり見て、その指定条件によって1ダメージを受けたり、何も起きなかったりすることで、何となく陣営が分かったりするカード。)

■ちょっとだけ思うこと①

パーティーゲームとしては、前述したように、大きな恨みを買うことがないように意図的にデザインされているので、互いに潰しあいの展開ではありますが、和気あいあいと進めることができます。

しかし、サイコロの目によって攻撃できる相手がランダムに決まるので、特定の相手を付け狙うことが難しいのはいいんですが、逆にせっかく倒すべき目標が分かってもサイコロによって攻撃できるかできないが決まってしまい、またダメージもダイスしだいなので、運まかせの部分が非常に強い印象です。(おそらく誰か個人を意図的に集中攻撃できないように、という配慮なのでしょう。)

さらに《装備カード》もいろいろ手に入るのですが、基本的に『手札』で隠し持って…いざという時に発動!ではなく、引いたカードはその場で装備・発動なので、これもカード運です。

したがって、「勝っても負けても遺恨を残さない、軽めの正体隠匿系パーティーゲーム」として評価するか、「ノリだけの運まかせゲーム」として残念に思うか、人によって好みが分かれるかもしれません。

(あ、それからこのゲーム、『脱落』があるので気を付けて下さい!)

■ちょっとだけ思うこと②

多人数でプレイできるゲームは本当にありがたく、拡張セットを加えれば10人まで対応できます。(これ、ものすごく貴重!)

…が、コンポーネントがオリジナル版に比べて非常にコンパクトになっており、その関係で《場所》ボードが非常に小さい!!

人数が多いとどうしても中央に置くのですが、みんなでのぞき込まないと表記が分かりにくいので、ここがちょっと不便に感じました。(若手はいいんだろうけど、オジサンゲーマーには文字の小ささがちょっとツライぞ)

今後たびたび稼働するようなら、カラーで拡大し、特製ボードを作り直そうか…と、ちょっと思案中です。

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