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  • 4人~11人
  • 15分~30分
  • 12歳~
  • 2021年~

忍者の夜ばんろっほさんのレビュー

127名
2名
0
3年弱前

Night_of_the_Ninja

①どんなゲームなの

Night_of_the_Ninjaでは、プレイヤーは忍者となって、蓮と鶴という2つの派閥(ゲームではhouse=屋形)に分かれて争う、正体隠匿系の半協力ゲームです。

半協力ゲームというのは、各屋形には「序列」があり、ラウンド終了時に生き残っているプレイヤーの中で、最も序列の高い屋形が勝利となり、その屋形に所属しているプレイヤーは、たとえ倒されていても勝利点を得ることができるからです。従って、序列が低い場合は、序列の高い人を生き残らせるように行動する方が好ましいので、同じ屋形同士であれば、緩やかな協力体制となります。しかし、勝利点に関しては個人競争であり、ラウンドが終わると屋形カードは配り直され、また新たな屋形に所属して争うことになります。勝利点を10点獲得したプレイヤーが勝利しますので、序列の高い味方が10点に届きそうであれば、味方であっても裏切る、なんてことが起こるかも知れません。

②ゲームの実際

Night_of_the_Ninjaでは、数種類の忍者カードの中から、1人2枚の手札で戦います。

・忍者カードの種類と効果

1 Spy(間者)

プレイヤー1人の屋形カードを見る

2 Mystic(修験者)

プレイヤー1人の屋形カードと手札1枚を見る

3 Trickster(はぐれもの)

固有能力。たいてい場を混乱させる

4 Blind Assasin(座頭市)

プレイヤー1人を倒し、脱落させる

5 Shinobi(忍び)

プレイヤー1人の屋形カードを見てから、脱落させるかどうか決めることができる

またこれ以外に特別な使い方をするカードが3枚あります。

Mirror monk(空蝉)

座頭市や忍びの効果で倒されたときにカウンターとして公開すると、代わりに相手を倒す、というカードです。

Martyr(切腹)

座頭市や忍びの効果で倒されたときにカウンターとして公開すると、倒されますが名誉トークン(勝利点)を得られるカードです。

Master Mind(首謀者)

このカードを持って最後まで生き残ったら、そのプレイヤーの屋形が単独で序列1位となるカードです。

ここでTrickster(はぐれもの)のカード効果も説明します。

Shape shifter(狐憑き)

プレイヤー2人の屋形カードを見ることができ、その後それらを秘密裏に入れ替えて返しても良い。

Grave Digger(墓掘り)

配布時に選ばれずに捨てられたカードを取り、その中から1枚選んで即座に使っても良いし、後のために手元に取っておいても良い。

Troublemaker(厄介者)

プレイヤー1人の屋形カードを見る。それを公開しても良い。

Spirit Merchant(香具師)

プレイヤー1人の屋形カードか、名誉トークンを見る。その後、自分の持つ名誉トークン1枚と相手の持つ名誉トークン1枚を交換しても良い。

Thief(盗人)

自分の屋形カードを公開する。あなたより多く名誉トークンを持つプレイヤー1人から、名誉トークン1枚を奪う。

Judgement(断罪人)

自分の屋形カードを公開する。プレイヤー1人を倒す。(空蝉・切腹は使用不可)

・配布フェイズ

各プレイヤーに忍者カードを3枚配ります。残ったカードは使わないので、テーブルの端に置いておきます。

プレイヤーは配られた3枚の中から欲しいカード1枚を取り、残りを左隣のプレイヤーに渡します。さらに、受け取った2枚の中から欲しいカードを選び、残りを中央に伏せて捨てます。(いわゆるドラフトです)こうして手札を2枚持ったら、ゲームスタートです。

・忍者カードのプレイ

誰かひとりが代表して、フェイズの進行を管理します。

「間者を使いたい人〜?」とコールし、間者を使いたいプレイヤーは同時に出します。複数いた場合は、カードに書かれた数字が小さいプレイヤーから順に効果を適用していきます。

全員の効果が適用されるか、誰も出さなかったら、次の修験者フェイズに進み、以下同様にしてカードをプレイしていきます。

このゲームにおいて、ウソやハッタリ・口約束などあらゆる交渉事は推奨されています。間者や修験者で得た情報を話すことも可能ですし、真実を話す必要もありません。

このようにして、主に座頭市や忍びのカード効果で何人かのプレイヤーは脱落しているでしょう。忍びのカードをプレイしたら、そのラウンドは終了です。全員、屋形カードを公開して、最も序列の高いカードが生き残っていた方が勝利し、同じ屋形カードを持つプレイヤーは、名誉トークン(勝利点2〜4を持つ)を1つ獲得します。誰かが10勝利点を得るまで、これを繰り返します。

③考察

手札2枚の正体隠匿系というのは、ラブレターのように、非常に軽いプレイ感です。脱落はありますが、ラウンドの最後の方であり、1ラウンドも短いため、待ち時間の苦しみは少ないです。また、脱落していても、自分の所属するチームのリーダーが残っていればいいので、気持ちも楽です。(リーダーだった場合は大変かもですが…)

カード効果で正体を見て、脱落させて勝利を目指す、という内容は単純ですが、Trickster(はぐれもの)のカードの存在が適度に場を混乱させて面白いです。また、首謀者の存在が、ゲームにどんでん返しをもたらします。最大の11人プレイでない限りカードは配り切りではないので、すべてのカードが登場するわけではありませんし、ドラフトを利用しているので、隣のプレイヤーに渡した2枚までは、内容が何だったか分かっている、というのもミソです。

④翻訳について

この文章中にカッコで表記した言葉は、私が独自に翻訳した言葉を当てはめたものです。

Shape shifterは、本来なら「変化する者」といった意味になるでしょうが、私は変化する→狐に化かされる→狐に憑かれてる と訳しました。

また、Blind Assasinは直訳すれば「盲目の暗殺者」ですが、これは日本人ならほぼ勝新太郎さんの座頭市のことだと思えるでしょう。座頭市という言葉は、「座頭の市さん」という固有名詞なのですが、この言葉の通りが良いので、あえて座頭市と訳しました。

Mirror monk(空蝉)とMartyr(切腹)も、翻訳に困った言葉でした。Martyrの直訳は「殉教者」ですが、「信仰のために命を落とした人」というのは忍者らしくありません。やはり、名誉のために死を選ぶ、というと、切腹という言葉がピッタリくるのではないか、と思います。

Mirror monkについては、完全に効果から(空蝉)と訳しました。私の脳内ライブラリが貧弱なのか、Mirror monk「鏡写しの修道士」という言葉に元ネタがあるのかどうか、分からなかったのです。攻撃してきた相手を返り討ちにする忍者の効果、と言えば空蝉でしょう!

ですので、ルール部分はきちんと訳しているつもりですが、カード名などについてはかなり私見が入っていることをご了承下さい。

⑤最後に

このゲームのアートワークは、すべて切り絵で描かれていています。カードの種類ごとに黄色・オレンジ・赤・紫・青・灰色の各色と、黒で描かれた切り絵は大変美しいです。



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猫屋敷 ミヤオ
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