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  • 2人~7人
  • 42分前後
  • 10歳~
  • 2013年~

ミステリウムPinoさんのレビュー

262名
0名
0
約8年前

 引き合いによく出される「ディクシット」はイラストから言葉を選ぶものですが、このゲームは「犯人」「犯行現場」「凶器」という具体物をイラストカードを選ぶことで伝えます。もともと難しいことなのに手札数の制限もあって、なかなか良いカードは選べません。やっと提示したカードも幽霊役と他のプレーヤーによって目の付け所が違うので思わぬミスリードが発生します。プレイヤー同士はお互いが提示されたカードを見比べて幽霊のメッセージをくみ取るための議論、「このカードなら、AとBが怪しい」「いやBはXさんに渡したカードではないか」、「全体の色味や印象でC」「いや関連する道具が描いてあるD」「いや女性的なイメージなのでE」などで盛り上がります。幽霊役は「よく気がついてくれた!」「あぁそう解釈したのか…」と議論の迷走具合を見守り(幽霊役の顔色をうかがう人がいますので幽霊役は無言無表情につとめましょう)ます。議論の間、幽霊役は何も出来ませんが、その幽霊の孤独感もまた味わいがあります。

 ただ、コンポーネントが豪華なだけに広めのテーブルが必要で、セットアップもやや面倒に感じました。また幽霊役はかなり忙しく、全体の進行(ルールも少なくはない)とプレーヤー6人分のカード選び(幽霊役が長考していと他の者は待つだけになるので間延びする)はかなりの負担となる点は気になりました。

 「ディクシット」が好きな人は楽しめると思います。また、特定の答えに導くという明確な目的があるので「ディクシット」がピンとこなかった人も楽しめると思います。さらに、プレーヤー同士の議論の盛り上がりも「ディクシット」にはない魅力です。

 「幽霊からのメッセージ」というミステリアスなテーマ、それを美しく表すコンポーネント、幻想的で美しいカード。イラストによるメッセージが思うように伝わらないもどかしさは異界の者とのコミュニケーションを表現し、この世の者もそれぞれの着眼点の違いから幽玄の彼方へと議論が迷走していきます。独特のプレイ感が楽しいゲームです。

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Pino
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