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  • 3人~5人
  • 45分前後
  • 10歳~
  • 1992年~

モダンアート大吉さんさんのレビュー

523名
6名
0
約3年前

★★★Excellent!!

このゲームの中に全て詰め込まれている。

面白いアトラクションを1ヶ所に集めたような、ディズニーランドのようなゲーム!

実際にクニツィアの頭の中はディズニーランドなのかも知れない。

カードは5種類あります。それは、5人の画家の絵のカードになっています。最初にプレイ人数に合わせてカードが何枚か配られます。

手番のプレイヤーは手札から1枚選び(場合によっては2枚)競りにかけて、他のプレイヤーに購入してもらって収入を得ます。買い値に納得できなければ、最高金額を提示して自分が落札してもOK。落札したカード(絵)は自分の前に並べます。

クーハンデルとよく似ていますが、クーハンデルの場合は最初からカードの価値(値段)が決まっています。

モダンアートの場合はプレイヤー全員の購入した画家の絵を見て、一番購入された種類の画家の絵が一番価値(値段)が高くなります。二番目に多く購入された絵はそれよりも低い値がつけられ、三番目は最低値です。その他の絵は価値ナシ!

同じ種類の画家の絵が5枚出されたら、1ラウンド終了で、4ラウンド行います。

ラウンドが終了したら、それぞれの画家による絵の値段が決まるので、自分の前に出した分のカード(絵)を売却してお金を受け取ります。そのカードは捨て札に。

クーハンデルは駆け引きの熱いゲームでしたが、同じ事の繰り返しで単調なのがネックでした。モダンアートは、メリハリが利いているのでプレイしていても飽きにくい!

モダンアートに面白さを感じた所を3つ。

1つ目は、やっぱり競りのやり方が4種類もある事でしょう。

時計回りに一巡だけ値付けできる競り、口々に値段を言い合う自由な競り、お金を握って同時公開する競り、手番のプレイヤーが値段を決める売り方。他にも、2枚いっぺんに競りに出す方法もあります。

色んな競り方があるのは単純に楽しい!

家族でプレイしていても、握り競りの時に子どもが予想以上に握ってくるのが面白い!こちらもムキになって必要以上に握ってしまう。

そして、モダンアートの面白い所は競り方が色々あるというだけではなくて、4種類の内どの競りで勝負したいかを、手番のプレイヤーが決められること。

同じ種類の画家の絵のカードであっても、カードによって競り方が決められています。競り方はカードにアイコンで示されています。

手札のカードは数多く持っていますので、同じ種類のカードがそろいやすく、ある程度競り方を選ぶ事ができます。

2つ目は、自分が競り落とした絵の価値(値段)は、プレイヤー間のやり取りで決められるところ。

みんなが買って場に多く出された画家の絵は高い値がついて、人気のない画家の絵は駄作という事で値段がつかない!

なので、人が出した絵のカードを見て自分も相乗りして同じ画家の絵を出すか、それとも違う種類のカードを出して自分から流れを作っていくか。それぞれの思惑が絡み合って、この駆け引きは熱い!

実際にカードを出すにしても、競り落とさないと出せないので、さらに熱い!

値が付きそうな絵に投資する感じは、株のようでもあります。

今までプレイしたゲームでも、株のイメージがあるものは面白い!交易王とか、モンバサとか、さまよえるオランダ人も。

3つ目は、これだけでも十分に面白いのに、さらにもう一発来ます!

5人のうち上位3人の画家の絵に、1位から順に高い値段がつきますが、その場合に前のラウンドでも人気が出て値段がついた事があるならば、前のラウンドの価値(値段)もプラスされます。

例えば、1ラウンド目で画家Aの絵を2枚持って、30の値段がついたとします。まず、30×2枚で60の収入を得ます。

2ラウンド目は、画家Aの絵には価値が出ませんでした。画家Aの絵を何枚持っていても収入0(ゼロ)。

3ラウンド目で再びAの絵を2枚持っていて、20の価値が出ました。この場合、1ラウンド目の30と3ラウンド目の20を合わせて50の値段がつきます!50×2で100の収入。

という事は、前のラウンドにいくらの価値がついているかで、毎ラウンドそれぞれの画家の絵の価値が変わる。

この面白さは伝えるのが難しいので、実際にやってみて!

1992年のゲームなのに、今でも人気があるのがよく分かる。

今までプレイしてきたクニツィアのゲームにも、モダンアートの面影があります。

競りを無くして、プレイヤー間で多く出された種類のカードに点数がつくのは、トレンディー。

他のプレイヤーが出したカードに相乗りするか、自分からリードするか。モダンアートの一部分を切り取ったゲームですが、おもろい!

モダンアートの一巡競りと、数字以外にもカードの色に価値を出したメディチ。

モダンアートでは、出したカードの同じ色(同じ画家の絵)が多いほど価値(値段)がつきます。

メディチでも色の価値は、前のラウンドの分も加えられ、同じ色を集めるとラウンドごとに価値が高まっていきます。

モダンアートを極限まで削ぎ落として、シンプルにしたゲーム。おもろい!

クニツィアの原型を感じる事ができるゲーム。モダンアート。

ただ、競りゲームに慣れていないと相場がわからず、初回のゲームでは訳がわからんと言う事にもなりかねない危険性があります。

小学生なんかには、よりシンプルなメディチの方がわかりやすいかも知れません。

競りが苦手な人にとっては苦行であり、好きな人にとっては聖典。

最近よくクニツィアのゲームを購入するんですが、ほとんどが1990年代のものばかり。この頃のクニツィアはヤバい!


好きな作家の一人に江戸川乱歩がいるんですが、クニツィアとよく似ているところがあります。

乱歩の初期作品は優れた作品が多い。孤島の鬼、パノラマ島奇談、人間椅子、芋虫など。

しかしその後、思うような作品が書けず、生活のために少年少女向けの小説を執筆。少年探偵団ですね。海外のミステリー作家のネタをパクリまくっています。

後は、翻案小説なども書いています。

それでも、乱歩の文体は独特で味があり、とても読みやすい。私の子供も少年探偵が好きで、結構読んでいます。

私が子供の頃に読んでいた当時でも古い本でしたが、今でも普通に読まれていることがスゴイ!昔の本なのにすごく読みやすい。

クニツィアも1990年代にゲームをたくさん出していますが、その時代のゲームは異常に面白いと感じます。(そこまで沢山の種類をプレイした訳ではないですが…)

その後は、先に出した派生作品や、子供向けの作品が多くなっていくかと思います。(乱歩と違って生活には困ってないはず)

最近では、デッキビルディングやレガシー、得点要素の多い今風なゲームをデザインしています。

もちろん、2000年以降にも優れた作品を数多く出しています。交易王もありますし。

でも選んでしまうのは、ケルトやブルーラグーン、エルドラドやラマではなくて、ロスト・シティやチグリス・ユーフラテス、ラー、メンバーズ・オンリー を買ってしまう。

最近の作品に興味が無い訳ではなく、1990年代の作品が常軌を逸しているだけなんです!なので、優先順位が先になっていると言った方が正しい。

今でも、新しい方法を模索しながら数多くゲームをデザインしているのが素晴らしく、これからも注目したいデザイナーです。

私の中では、ボードゲーム界の江戸川乱歩ですから。

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