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  • 2人用
  • 30分前後
  • 9歳~
  • 2001年~

デュボン大吉さんさんのレビュー

198名
3名
0
2年以上前

★★★Excellent!!

このゲームをはじめてプレイしたときの感想は、衝撃的な面白さとしか言えません!

シド・サクソンのフォーカス(やったことない)というゲームがありますが、それとコマの動きはよく似ています。

基本はとてもシンプルなルールでコマは規則的な動きをしますが、最初は少ししか動けなかったコマが高さを持って成長し、だんだんと移動距離が増えていく様はまるで生命を持ったかのようです。

ゲームが進むにつれてぼやけていた全体像が見え、プレイヤー間の行動により盤面が目まぐるしく変化していきます。

序盤から中盤にかけてやって来た事が、最終決戦に望むための準備であることが分かります。

私も将棋、囲碁は苦手でアブストラクトゲームは敬遠していましたが、短時間アブストラクトはルールも簡単で時間も短いのでとっつきやすい。オセロみたいな感じです。

アブストラクトと言うと実力差がハッキリ出て運の要素が無いので、苦手に思う人も多いかもしれません。

重ゲーをする人であれば、ツォルキンをプレイした事もあると思います。

ツォルキンも初期資源と建物タイルのランダム要素はありますが、それ以外は運要素無しで非公開情報無しのアブストラクトです。

軽いゲームであれば、それはオレの魚だ!があります。

これも初期配置のランダム性はあるものの、ゲームが始まってしまえばアブストラクトです。テーマが乗っかっているだけで。

2人でプレイすると、それがより顕著になります。

そう考えるとデュボンは、重ゲーのような複雑に入り組んだシステムでない分、プレイし易いと思います。最近の重ゲーであれば、その複雑なシステムやルールを理解している方が有利なので。

難易度でいうと、それはオレの魚だ!をちょっと複雑にした感じです。

ただ、簡単なルールのわりに考えることが多いので、子どもには難しいかもしれません。

だから、面白いわけですが。

さてゲームは先手白、後手黒に別れて長方形のボードに白と黒のコマを敷き詰めて置きます。

白23枚、黒23枚、赤3枚の計49枚。

沢山の白と黒のコマが入り混じった中に、赤いコマが3つだけ点在しています。

これはデュボンコマと言って、このゲームの中心部分、心臓のようなものです。

初期配置の段階では、どの白のコマ、どの黒のコマからでもコマ同士をたどって行くと心臓部分の赤いデュボンコマまでたどり着けます。

全てのコマ同士が連結して、間に空白部分が無いという事です。

このゲームでは、3つあるどれかのデュボンコマと繋がっている必要があります。

もし盤面に空白部分ができて、デュボンコマと繋がりを持てなくなったコマは全てゲームから除外されます。

動かせるコマは白か黒の自分の色のコマで、周囲6方向全てから囲まれたコマは動かせません。完全に取り囲まれていなければ動かせます。

なので、最初の方に動かせるコマはボードの外周部分にあるコマだけ。ゲームが進むと外周部分のコマは移動をし、徐々に外側から中心に向かってコマを動かせるようになります。

まず外周のコマは1歩移動できます。そして、どの色のコマでもいいのでその上に乗ります。すると高さが2段のコマになりスタックと呼ばれます。(コマが2段以上積み重なったもの)

スタックされたコマを動かせるのは一番上に乗っている色のプレイヤーです。

動かす方向は6方向あり、直線上に真っ直ぐ進みます。

2段になったコマは2歩移動できます。コマが置かれていない空白場所も数えます。移動の条件は移動先に何らかのコマが存在し、その上に乗っかる必要があります。

2段のスタックが移動先の3段のスタックの上に乗れば、5段のスタックができます。

5段のスタックは5歩移動ができますが、周囲6方向の5歩先にコマがなければ移動できません。

コマが高さを持てば持つほど、身動きが取れなくなります。

なぜコマが高さを持つ必要があるかというと、手番でコマを動かすと言うことはいずれかのコマの上に乗る事を意味します。なので、段々とスタックされたコマが増えていきます。

それと一番大事な勝利条件が、相手よりも高いスタックを作る事にあります。

それともっと大事な事は、自分のスタックがデュボンコマと繋がっていること。

ちなみに赤いデュボンコマの上にも乗れます。もちろん、そのスタックは移動もできます。

デュボンコマを含めたスタックは、もちろんデュボンコマと繋がっているので得点源です。

なので、移動してこのコマの上に乗りデュボンコマの所有者になろうと熾烈な争いが起こります!

基本的にデュボンコマの近くにいるスタックもデュボンコマと繋がりを持てる可能性が大きいので得点源になりやすい。

このゲームの面白くも難しいところは、ゲームが進むと盤面に空白部分ができて、デュボンコマと繋がりを持てなくなってくる事です。

毎手番移動が行われると言うことは、1手につき1つの空きスペースが出来る事を意味します。

後半になると高さのあるスタックが多数出来て、ゲームボードがガラガラになってくる。

意図的にコマを動かしデュボンコマとの繋がりを切って、自分のコマ相手のコマに関わらず繋がりを断たれたコマは死に体になります。

それとデュボンコマを含めたスタックを移動させる事で、繋がりを断つこともできる。

デュボンコマの周りにいて、安全だと思っていてもデュボン自体が移動するので意表を突かれる。

そして、段々とコマの数は少なくなり高さを持ったスタックだけが生き残る。

最終的にはどちらも移動出来なくなりゲーム終了。

デュボンコマを含めたスタックと、それに繋がったスタックが残る。もちろん所有者は一番上に乗った色のプレイヤー。

自分の残っているスタックを全て積み重ねて、一番高いプレイヤーの勝ち!


無機質なアブストラクトなのに生物が生き残りをかけて移動をしているような感じ。

高さ=強さを持っていたとしてもボス=デュボンの近くにいないと淘汰される。

相手の色のコマに乗ることは、相手の動かせるコマの数を減らす事でもあり、その結果高さを持つことは移動による制限も出てきます。

外周から動きはじめたコマはデュボンを目指します。

高さを持つことが目的ではありますが、高くなればなる程身動きできなくなる。

最終的に得点源のスタックの一番上に乗れば所有者になれる。

なので、得点源になる一番高いスタックを相手が所有権を持っていても、最後の最後で乗っ取ればいい!

高さを持ったスタックは身動き出来ないので標的にもなる。来るべき時を待って虎視眈々と狙う。

そのために、先を読んだ計画性も必要になります。どのコマがどれくらい移動できるかは高さで一目瞭然なので分かりやすい。

相手に気付かれないように射程距離を伸ばし、スナイパーのように遠くからデュボンを射止めた時のしてやったり感!

私が今まで経験したアブストラクトは決まった動きを繰り返すものでしたが、デュボンはだんだんと出来る事が変化していって、あっと驚くような展開を体験できました!

良質なコンポーネントは世界観を感じられますし、とてもスタイリッシュなゲーム!

アブストラクトゲームなので合う合わないはあると思います。

ですが、アブストラクトが苦手という理由でプレイしないのはあまりにもったいないかも知れません。

アブストラクトの世界に引き込む強い吸引力持ったゲームだと思います。

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けー
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大吉さん
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