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  • 2人~4人
  • 60分前後
  • 10歳~
  • 2014年~

メディナ:第2版荏原町将棋センターさんのレビュー

384名
5名
0
2年以上前

ミニチュア3D街づくりゲームは、「ビッグシティ新版」には敵いませんが、ビッグシティは如何せん古いゲームなので、めくり運要素が強く、プレイ感も軽い感じです。頭を悩ましながら「立体」街づくりで盛り上がるゲームなら、この「メディナ新版」でしょう。

↑ 積み木で街が完成!緑プレイヤーは(立地は悪いが)大きい宮殿を沢山作り、青プレイヤーは井戸戦略で対抗。


新版になって大幅にルールが変わり、戦略的な深みがガラッと変わりました。

1  3人プレイが、中立屋根(NPC)により面白くなった。

2  同様に、2人プレイが(裏面ボードで)できるようになった。

3  お茶タイルの導入で、手番数がイレギュラーとなり、戦略的になった。

4  新建物「井戸」の導入で、得点源となる戦略が一つ増えた。

5  塔タイルに早取りの商人ボーナスが追加され、城壁の建設が早まった。

など。

↑ スタート時のセットアップ。これはストックではなく、なんと個人の持ち物!灰、オレンジ、紫、茶の4色の建物駒と小屋駒と城壁駒と商人駒と屋根駒が、プレイ人数に合わせて大量に渡される。(これは2人プレイ時の一人分)


ゲームの流れは要点だけ。

手番では、手持ちの任意の2つの駒をボード上のマスに配置していきます。建物は、同じ色の建物ならば、誰が置いたかは関係なく、縦横接するように置きます。宮殿と宮殿の間は必ず縦横斜め1マス空けるようにします。商人は、一本の線となるように繋げていかなければなりません。ビッグシティの鉄道のイメージです。(ただし、ループしたり、2×2の正方形になってはいけません)

建物の上に屋根を置くと、その建物は宮殿となり、そのプレイヤーの物となります。屋根駒は4色1回ずつしか置けません。その宮殿のマス分の広さが、そのまま終了時VPとなります。宮殿となった建物には、後でその色の建物を付けて拡大することはできず、拡大させるには小屋駒を付けるしかありません。

また、その宮殿に接しているマスに商人、つまり「人通り」があると、接している人数分VPが入ります。

宮殿自身も色別にVPを持っており、各色の一番広い宮殿を建てたプレイヤーに、オレンジ4VP、茶3VP、紫2VP、灰1VP入ります。

また、ボードの四つ角には塔が建っており、その4つの塔から縦横に城壁駒を配置していき、宮殿に接すると、宮殿と城壁が接したマス分VPが入ります。

塔自身も1〜4VPがあり、その塔の城壁に最後に接した宮殿のプレイヤーにVPが入ります。

以上です。


新しい要素

井戸は1×1の建物ですが、その周りの8マスには建物が置けず、その8マスのどこかに接している宮殿ごとに、4VPが入ります。(何マス接していても一つにつき4VP)

お茶タイルは、茶色の宮殿を造ったプレイヤーに早い順に3→2→1枚と渡されます。このタイルは、文字通り、ティーブレイクを指し、自分の手番の設置義務の2建物を1建物にして、敢えて手の進行を遅らせることができます。特に最終盤、これが有効なインタラクションになります。(旧版は逆に遅らせると損でした)

2、3人プレイでは、自分の屋根以外にNPCの中立屋根を1〜2個持っており、この屋根を置いて邪魔をすることができます。立地のよい大きな宮殿は、他プレイヤーに渡すくらいなら中立に取らせてしまうわけです。

塔の商人追加ボーナスは、スタート時、1VPの塔に3人、2VPの塔に2人、3VPの塔に1人配置され、城壁に最初に接した宮殿のプレイヤーの手に入ります。


ポイントとしては、

■宮殿になった瞬間の、その色の建物を置く!タイミングよく自分の手番になったらチャンス!宮殿になった後最初に置かれるその色の建物は、「任意のマスに置くことができる」。これがとても重要で、自分がまだ宮殿にしていない色なら良い立地へ、既に自分も宮殿にしている色なら悪い立地へ、など、コントロールすることができる。

■人通りも同じ。両端ともに置けなくなった時、その人通りは完結し、新たな人通りが生まれる。この時も、新たに一番最初に商人を置くプレイヤーが任意のマスに置ける。

■このゲーム最大のジレンマは、建物が何個ぐらいの時、自分の宮殿にするべきか、なのだが、プレイ人数、立地、展開にもよる。(私の経験的には、各色の全建物数の1/3あたりの面積で宮殿化するのがいいのかな、と思いながらいつもプレイしていますが、とにかく、早すぎたのか遅すぎたのかは、ゲーム終盤に分かるのです笑)

■前述の話と関連して、序盤は、各色の第一番目の宮殿を敢えてパスし、二番目や三番目に、その色の建物のより良い立地を狙う。(例えば井戸に接している、塔の近くの壁に近い、人通りが多いなど)

■しかし、慣れてくると、みんな同じ考えとなり、様子を伺う。そんな時、スタート時の立地の悪い第一宮殿は巨大化する笑。そんな時は、立地が悪くても率先して宮殿化する手もある。

■スタート時のメインボードには、井戸の他に商人がポツンと一人置かれている。建物が置かれ始めてきたら、この商人の方向を決めるため、「気持ち早めに」商人を繋げたい。商人の近くに自分の宮殿があればなおさらで、他プレイヤーに(変な)方向を決められる前に、一番乗りで固定させておく。(このタイミングも難しいが)

↑ 中盤、青プレイヤーにピンチ!このままこの「人通り」を放っておくと、次に緑プレイヤーに商人を横に2人繋げられ、緑宮殿間を通られてしまう。そこで青プレイヤーは、商人を縦に2人繋げて、これを避けたのだが……

↑ 緑プレイヤーに、左下角の紫宮殿を中立(赤)に確定させられ、さらに一アクションで、新規の紫建物を写真上部の空間に配置!!青プレイヤーは、中立の赤屋根を使い切っていたので、この紫建物は、自分の宮殿になるしかない。この宮殿は一つも拡大ができない。(商人2人分のVPが入るだけ)

実は、青プレイヤーは、商人を縦に2人繋げる必要はなく、1人でよかった。1人でも、緑宮殿間を避けられた。そうすればもう一アクションで、左下角の紫宮殿に青屋根を建てられた。


これも、シュテファン・ドラの会心作。
旧版ルールはもう一歩でしたが、新版ルールは、どれもよく考えられた重要な変更で、旧版に拡張セットを丸ごと入れたぐらいプレイ感が変わります。特に、手番数がイレギュラーになることで、相手の建物を覚えていたとしても、戦略は難解となるので、それはつまり、ついたての必要性が薄まります。逆に、ついたてが無い方がアブストラクトとなるので、ソロプレイ感がなくなり、相手の残りの建物を見て作戦を捻り出す面白さとなります。(そもそもスタート時、隠し切れない!)

ビッド方式や事前プロット以外のメカニクスでは、逆についたてがあると、山勘的な投げやりなプレイになる恐れもあります。特に、このメディナのような、同じ物を持ってスタートするボードゲームでは、例えば2人プレイなら引き算できるので隠しても無意味です。2人で「ダウト」が遊べないのと一緒です。

ただ、アブストラクトを満点とすると、通じる先は将棋になってしまいますので、「ボードゲーム」の括りで言うと、山勘プレイを排除しようとする私の嗜好は、本当は一般的でないのかもしれませんね……

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じむや
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荏原町将棋センター
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