ディスコルディア荏原町将棋センターさんのレビュー

ワーカーが増えると普通は嬉しいですが、このゲームは、増え続けていきます！ワーカーは全部で160人あるので、ボケっとしていると、全てあなたの都市に来てしまうかもしれません…

↑ 2年目ワーカー30人になった。気にしない気にしない笑。個人ボードは、下が水道橋、左半分に遠征トラックと発展トラックがある。右半分は上から、船(青:ライン川)、砦(赤)、市場(白)、農地(黄)を表す。この写真では分かりにくいが、青は開拓地の状態で都市がなく、それ以外の色は全て開拓地タイルの上に都市タイルが置かれている(ダイスの目がある)。さらにこの都市タイルの上に、個人ストックのワーカーを置いていく。

このゲームの勝利条件は、五季4年、つまり20ラウンド後に、個人ストックのワーカーが一番少ないことです。

そして、特筆すべきは、ゲームの途中で0人になった瞬間、終了し、勝利となります。

ワーカー15人でスタート！まずはスタピーがダイス3個を振り分け、一つを取ってアクションします。残りのプレイヤーは、残りの2つのダイスのうち1つを選びアクションします。ダイスを取るのはスタピーだけなので、スタピーは3択、他プレイヤーは2択ということになります。

バリアブルフェーズオーダーでスタピーを交代しながら5回行なうと一年が終わり、個人ボードの状態によって、やって来るワーカーの数が決まります。

やって来るワーカーは、個人ボードにあるオレンジの袋を持っているワーカーアイコン(インフラ需要マーク)と、都市タイルのタスクにワーカーが置かれていない全てのスペースの数。その合計から水道橋の完成具合の値を引いた数となります。

手番のアクションですが、各出目に対して、それぞれ3つのメインアクションが決まっています。そのうちの一つだけを選びます。

・指定の色のワーカーを一つのスペースに置く

・都市タイルを貰う

・開拓(拡張)タイルを貰う

・スターを貰う

出目によってはできないアクションもあります。基本は都市タイルを置いて、その上にワーカーを置く流れです。ただし、川や草原の上には直接都市タイルは置けないので、ワーカーが多くなってきたら、都市タイルの前に拡張タイルを敷いておかなければなりません。

スターというのは、このゲームは勝利点が存在しないので、ただのトラックのインジケーターです。トラックは2種類あり、それぞれ個人ボードの上限レベルは6まで(拡張で増えます)。つまり12個のスターがあれば全部埋めることができますが、スタート時は6個しかありません。そこで、1〜2個追加するアクションです。

発展トラックは、ダイス目6をプレイするだけで、トラックが1上がります。また、1上がると、次からはダイス目5でも上がることができるようになります。簡単に上がりやすい仕組みです。

ここからがメイン、ワーカーの配置の仕方です。

都市タイルと同じ色のワーカーを置きます(色を無視する効果タイルもあります)。タスクは上から。例えばタスクが2人になっていたら、そのスペースにはちょうど2人置かないといけません。

メインアクションの配置(指定の色のワーカーを一つのスペースに置く)をやってるだけでは、30人40人いるワーカーをとてもじゃないけど0人にはできません。

このゲーム、「ダイスを指定する際、同じ色かつ同じダイス目の都市タイルがあれば、フリーでワーカーが置けます」。(特に白は、市場都市タイルのダイスが任意の色でもOKなので、配置スピードが早くなります)

そしてこのシステムを存分に利用してワーカーを置いていきます。

↑ 0人達成時の個人ボード。3年目の3ラウンド目(秋)に、あっさり達成！拡張もほぼせず、ゲルマン民族も相手にしなかった。交易塔を上手く回すことができた。発展トラックのレベル4、5、6まで行くと、「ダイスを指定する際の色が全て任意となる」ので、白の市場都市タイルと同じで、ダイス目さえ合っていれば、全てに置けるようになる。

この写真の場合、青1人白3人のワーカーが残っていたが、ダイス目1のダイスをプレイし、青に1人置き、メインアクションの「白を置く」で、市場都市タイルに3人まとめて置いて、ゲーム終了。

↑ その時のメインボードがこちら。ダイス目1が2個ある。先程の個人ボードの青の1は、本来なら色が違うのでワーカーは置けないが、発展トラックのレベル4で、青のダイス目は任意に変わっているので、この赤でも黄色でも青(船員)1人を船都市タイルに置ける。そしてメインアクションの3択に「白を置く」があったので、終了となった。一緒にプレイした友達も「終わると分かっていたからダイス目1をカットしたかったが、2個あったので詰んだ」と証言している笑

メインボードの下に並んでいるのが都市タイル。この都市タイルも、ダイス目に合わせて取る。メインボード左上、半円のゲルマン民族タイル。今1枚目の戦闘力が1と出ている。各年第四ラウンド(農神祭)時に2枚目のタイルが表になり、合計値が分かる。第五ラウンド(冬)までに、その数値以上の数の兵士(赤ワーカー)が都市タイルにいれば勝利、ボーナスが貰える。逆に未満だと罰が与えられる。(写真の場合、水道橋2個壊される)

考察

■1枚目や2枚目の写真のように、都市タイルはダイス目をできる限り同じ目に合わせていくようにする。色は違っても、発展トラックのレベル4、5、6で後々色は無関係となるので、一気にワーカーが配置できるよう、ある程度同じダイス目にしたい。

■ダイス目を固めると確率が低くなるというリスクも確かにあるが、ダイス目を±1できる修正トークンがある。これは一年に1回しか使えないが、重ねたダイス目に焦点を合わせる確率が高くなるので頼もしい。

■都市タイルを貰うアクションをする際、プレイするダイスの色と目が合っていれば、今取ったそのタイルの上にもワーカーを置くことができる。こういう都市タイルを見つけたらラッキーだ。

■各年第3ラウンド秋の季節に、ダイス目3でアクションをすると、季節船ボーナスで、軍事塔または交易塔が貰える。これらはライン川沿いの船タイルの上に置かれる。軍事塔はゲルマン民族との戦いに有利になり、交易塔は個人ストックのワーカーを3、4人色変えすることができる。特に交易塔は、水道橋＋2のボーナスが付くのが大きい。

■水道橋は、なんだかんだ強い。序盤からコツコツ進め、トラック最後の「−6」を目指したい。各夏第2ラウンドは、季節船ボーナスで水道橋＋1なので、ダイス目2を狙おう。

■ゲルマン民族と戦う際間違いやすいのが、兵士の数え方。兵士のいる都市タイルにまだタスクが残っている場合、そのタイルの兵士は0となる。つまり、正確に言うと、兵士の立っている数ではなく、タスクが完全に満たされている都市タイルに立っている兵士の数である。

■拡張タイル4枚目と6枚目を置くと、特権タイルが貰える。この特権で、特定のワーカーの色がワイルドになる。これと全く同じ特権を2枚手に入れると、全ワーカーがワイルドになる。

■この拡張タイルを序盤からとりあえず置きまくり、都市タイルを必要最小限にする戦略も非常に強い。ワーカーを置くキャパは非常に小さいが、受け入れも小さくし、特権や布告の達成ボーナスでミニマムにまとめる方針だ。

↑ 都市タイルの強弱。ワーカー0人を狙うなら、青の船タイル(だけ)がタスクを満たした時裏返って変身する市場タイルが強い。なんと言っても白ワーカーを1タスクで3人置けるのが大きい。それから農地タイル(黄)。1タスク2人のタイルも1人→3人のタイルも配置スピードが早い。終盤、ワーカーの色を交換する際は、白(商人)や黄色(農民)に特化したい。市場タイル(白)には「＋1水道橋ボーナス」も多い。また、砦タイル(赤)は、2タスクで3人になる「1人→2人のタイル」が戦闘に使い易い。

一方、青タイルや下の段のような3タスクあるタイルは使いづらい。ワーカーを置けるキャパが大きくても、満たすまで時間が掛かってしまう。(満たすと次年度空に戻るが、満たさないとその分ワーカーが増える)。特にこの砦タイルは、ゲルマン民族と戦う際に3タスク全て置かなければならないのでリスクが大きい。

主メカニクスは、タブロービルド。

都市タイルの置き方次第なので、リプレイ性も高いです。初めのうちはソロプレイ感がありますが、慣れてくると、他プレイヤーの個人ストックが少ない時にダイスのカットに走ったり、相手の特化しているダイス目と被らないようにするなど、相手の方針も見えてきます。

何回も繰り返し遊んでしまうタイプです……

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