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  • 14歳~
  • 2018年~

ブラス:バーミンガムSato39さんのレビュー

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約2年前

《世界が認めた重厚感あふれる傑作!》

BGGランキング3位(2022/2/9現在)、日本のみならず世界中で大人気の経済戦略ゲームの傑作。その面白さは折り紙付きですが、ドミニオン、黒ブラスと並んで私のオールタイムベストの作品なので一生懸命ブラス愛を語りたいと思います。


【ブラス:バーミンガム誕生】

2007年にマーティン・ワレスが、産業革命期のイングランドをテーマとしたボードゲーム「Brass」を発表し、この年のポルトガル年間ゲーム大賞を受賞しました。それから10年後、2017年にカナダのRoxley Gamesがキックスターターでリメイク版をクラウドファンディングに成功し、販売に至ってます。

この時に発表されたのが、オリジナルのルール・バランスを調整しコンポーネントを高品質にした「ブラス:ランカシャー」と、新たなデザイナーとして、マット・トールマンおよびRoxley Gamesのギャバン・ブラウンを迎え、新マップ、新施設を追加した「ブラス:バーミンガムです。

ちなみにブラス:ランカシャーの箱絵が黒っぽいので「黒ブラス」、ブラス:バーミンガムの箱絵は白っぽいので「白ブラス」と好事家の間では親しみを込めて呼ばれていますね。

キックスターターのアップデートを見ると、Roxley Gamesのギャバン・ブラウンはマーティン・ワレスの大ファンで、2011年のエッセンで初めて彼に出会った頃はブラスに夢中になっているただのボードゲーマーだったそうです。それから5年後の2016年、ブラスを再販する提案をBGGでワレスに行い、最初は拒んでいたワレスを説得してついにリメイクにこぎつけたそうです。その熱意は作品からも強く伝わって来ますので、レビューを通して紐解いていきたいと思います。

今回、とても長いレビューで4部構成となっています。

  1. イギリス産業革命の歴史的背景
  2. ブラスの魅力
  3. 白ブラスと黒ブラスの違い
  4. 感想

興味のあるところだけ読んでいただければ嬉しいです。


1. イギリス産業革命の歴史的背景

まずはテーマと、その舞台背景について私が調べたことを記述しておきます。テーマを知るとボードゲームがさらに奥深く楽しく感じられると思いますので、気楽に読んでいただければ幸いです。なお記載内容に関しては私が独自に調べたものなので間違っている箇所があるかもしれません。そっと教えてもらえたら修正します。


【バーミンガム】

現在、イギリス国内ではロンドンに次ぎ第2の人口を誇る都市、バーミンガム。18世紀~19世紀の産業革命期において中心的役割を果たし、電力量の単位ワットに名を残すジェームズ・ワットもこの地で改良型の蒸気機関を開発しました。経済規模はライバル都市マンチェスターに僅差で抜かれ3番目となった今も、イギリスを代表する大都市のひとつです。

もともとバーミンガムはイングランド中西部のウェスト・ミッドランズ地方にある小さな村でしたが、周辺に豊富な石炭と鉄鉱石の産地があったことから製鉄などの鉄鋼業および鉄を材料とした機械工業が発達し、工業都市となりました。

白ブラスは、このバーミンガムを中心としたウェスト・ミッドランズ工業地帯を舞台としています。ちなみに黒ブラスは、北西部のランカシャー工業地帯が舞台でリヴァプールマンチェスターが含まれています。

e-food.jp(イギリスの料理)より引用


《舞台は18〜19世紀、産業革命期のイングランド》

【運河時代】

1761年、ブリッジウォーター公爵が炭鉱とマンチェスターを結ぶ運河を建設し、6年後にはリヴァプールまで運河を伸ばしました。これにより石炭輸送費の削減、大量輸送が可能となり、マンチェスターでは石炭価格の急激な下落が起こり産業革命の重要な転機と考えられています。

この成功を見た投資家たちの支援を受けて運河建設が次々と進み、後に運河時代と呼ばれる物資を安価で大量に輸送可能な時代となりました。バーミンガムでは、1793年にロンドンと結ぶバーミンガム運河が建設されています。

バーミンガム運河(ウィキペディアより引用)


【鉄道】

1804年、トレビシックにより蒸気機関車が発明されました。この蒸気機関車は実用的なものではありませんでしたが、後に「蒸気機関車の父」と呼ばれるジョージ・スチーブンソンらによって改良され、1825年に世界最初の商用鉄道であるストックトン&ダーリントン鉄道が開通。蒸気機関車はさらに改良を進められ、1829年にロバート・スチーブンソンの設計したロケット号によって基本的な機構が完成しました。

1830年に世界初の旅客鉄道であるリヴァプール&マンチェスター鉄道が開通し、本格的な鉄道時代を迎えると1836年にロンドン・バーミンガム鉄道が敷設されました。これにより人口の急激な都市集中が起こり、バーミンガムはマンチェスターやリヴァプールと並ぶ新興都市となりました。

しかし急増する人口に対する都市の整備は進まず、多くの貧しい労働者が煤煙(ばいえん)の中で暮らすという劣悪な環境が拡がり、大気汚染と密集家屋,荒廃した景観からウェスト・ミッドランズ工業地帯は「ブラック・カントリー」と呼ばれるようになりました。

ブラックカントリー(ウィキペディアより引用)


【綿工業について】

繊維産業には、毛織物・絹織物・麻織物・綿織物があります。そのうち、綿花を原料とする綿織物は古代インドに始まり、十字軍時代にヨーロッパにも伝えられましたが、そのころは麻や羊毛との混紡が主で質は良くなく、18世紀までイギリスで最も盛んだったのは毛織物工業でした。しかし17世紀以来、質の良いインド綿布が東インド会社によってもたらされるようになると毛織物にかわって需要が急増。そして18世紀後半、イギリス綿工業の中心地として栄えたのがランカシャー地方のマンチェスターで、ここからイギリスの産業革命が始まりました。(世界史の窓(綿工業/木綿工業)より引用)


【窯業(ようぎょう)について】

窯業とは粘土などの非金属原料を高熱処理して、陶磁器、ガラス、セメントなどのセラミックスを製造する工業のことです。また窯(かま)で焼いて陶磁器などを製造する場所を窯元(かまもと)と呼びます。イングランド中部のスタッフォードシャー州は良質の粘土や石炭を産出する事などから、18世紀になると陶磁器の生産が急激に発展しました。

スタッフォードシャー地方はマンチェスターとバーミンガムの中程に位置しており、高級英国食器で有名なウェッジウッドの工場は、この地方のストーク=オン=トレントにあります。ちなみにウェッジウッド社のエナメルを用いたクリーム色の陶器は、シャーロット王妃(ジョージ3世の妻)にも納められ、「クイーンズウェア(女王の陶器、Queen's Ware)」という名称の使用が1765年に許可されています。

ウェッジウッドHPより引用


【ブラス(brass)について】

brassとは真鍮(しんちゅう)のことで、銅と亜鉛の合金(亜鉛の含有量20%以上のもの)です。熱により加工しやすい金属で、海水に対する耐食性の良さにより大航海時代から船舶用金物として使用されていましたが、産業革命期には加工性の良さから家具金物や蒸気機関、機械部品として大量に生産、輸出されました。バーミンガムは特に真鍮産業が盛んとなり、産業革命期には真鍮製品や真鍮製造において世界をリードしていたそうです。


【産業革命とビール】

ジェームズ・ワットが改良した蒸気機関は、ビール醸造業(じょうぞうぎょう)にも革命をもたらしました。当時のロンドンを代表するウィットブレッド社は、蒸気機関をいち早く醸造所に導入し、およそ10馬力の力で、水の汲み上げや麦芽の粉砕をおこない、これまでとは比べものにならないほどの早さと量のビールを生産しました。またこれまでは人や馬で舗装されていないデコボコ道を運搬していたビール樽は、蒸気機関車の登場によってフラットな鉄道の上を時速60キロ超のスピードで目的地まで運ばれるようになりました。
キリンHP(蒸気機関がビールを変えた)より引用

また産業革命とは、単なる技術革新や工業化といった変化にとどまらず、人間や社会、そして世界のあり方すべてをわずか1世紀あまりのうちに根底から覆した人類史上まれにみる出来事でした。人口は農村から都市へと流れ、社会の担い手は農民・職人から機械・労働者へと移り、濃密な共同体に守られた職住一致の暮らしは独立した核家族が給与に応じて衣食をまかなう消費生活へと取って代わられたのです。

都市の労働者を中心としたビールの急激な需要拡大は、それまで小規模な経済活動にとどまっていたビール醸造業を否応なく自由競争へと駆り立て、瞬く間に一大産業へと押し上げました。
キリンHP(産業革命を機に巨大なビール市場が誕生)より引用


2. ブラスの魅力

さあ、堅苦しい話は以上にして、ここからは私が思うブラスというボードゲームの魅力について語ろうと思う。まず基本ルールは、黒ブラスも白ブラスも変わりはない。炭鉱や製鉄所などの施設を建設して、自分の船(運河の時代)や鉄道(鉄道の時代)でネットワークを構築して利益をあげて勝利点を獲得する。非常に単純明快なシステムだが、そこには様々な魅力が溢れている。


<プレイヤーが協力して一つの盤面を作り上げる喜び>

個人的な意見だがボードゲームの根源的な楽しみの一つに、「参加したプレイヤー全員が協力して一つの盤面を作り上げる」という要素があると思う。テラフォーミング・マーズは火星を地球化していくし、テラミスティカは種族の建物を建てて世界を作り、バラージは盤面いっぱいにダムを建設していく。

テーマやコンポーネントは様々だが、プレイヤー全員で一つずつ駒を配置していくことで、世界中で自分達だけの唯一無二な世界を構築していくことの喜び。これは筆舌に尽くし難い快感がある。しかもそれが明らかな協力ゲームではなく、一人一人のプレイヤーが異なった思惑を持っているにも関わらず、全体的には統制された盤面を目指して完成へと導かれていくのだ。それが無意識のうちに行われるほど、プレイヤーは熱中してしまう。

ブラスに限らず鉄道ゲーム等に共通する魅力かもしれないが、他プレイヤーとの協力と競争が混在する不思議なバランス、この点においてブラスは特に秀逸だと感じる。


<石炭や鉄を使う・使ってもらえる関係>

炭鉱と製鉄所は建設すると石炭を生産する。これらは紡績所や工場などの施設を建設するときに必要となるが、市場から購入するとコストがかかるため盤上に石炭や鉄があれば利用したい。利用されたプレイヤーは施設上の資源がなくなればタイルが裏返り、収入と勝利点を得られるのでぜひ利用して欲しい。たまに自分で使用する計画をしている資源を取られて悔しい思いをすることもあるのだが、基本的に利用してもらうことは大歓迎だ。

ここでそのプレイヤー同士の関係が作られる。2人だけの一時的だが特別な協力関係が構築されるのだが、これがとても気持ち良い。4人プレイをしていると、あちこちでその協力関係が作られては消える。予期せぬ信頼が突然生まれ、消えていく。なんとも叙情的で美しい。


<カード運と計画性>

手札のカードは8枚で、都市カード産業カードが配られる。カード運は存在し、同じ産業カードばかりでも困ることになるしバラバラな地域の都市カードの組み合わせも困る。しかし、この困ったカード群で何とかして一つのネットワークを構築したい。しかも施設を建設するには石炭や鉄が必要であることから、とても挑戦的で楽しいパズルのようだ。慣れないうちは少し難しいが、借金にも慣れて計画通りのネットワークが完成した時の喜びは格別である。

また紡績所や工場などの施設は売却アクションを行うことでタイルが裏返り、収入や勝利点を得られる。1度の売却アクションで複数の施設を裏返すことができるので、ここでも計画性が非常に大切だ。同時に複数のタイルを裏返して他プレイヤーの度肝を抜くのはとても爽快で、あたかも落ちものパズルの連鎖を決めたような快感がある。



3. 黒ブラスと白ブラスの違い

白ブラスは黒ブラスをベースに様々な改良が施されている。プレイ感も少し違っており好き嫌いもあるところだと思うので、その違いと特徴を列挙する。ちなみに私はどちらが優れているか、ということに興味はなく各々に素晴らしい魅力があるので、一緒にプレイするメンバーでうまく使い分けていきたいと思っている。


<マップの違い>

黒ブラスはイングランド北西部のランカシャー地方を舞台としており、現在は別地区に分けられているマンチェスターとリヴァプールを中心としている。従って、マンチェスターの綿織物工業を象徴する紡績所と港湾都市であるリヴァプールを象徴する造船所が特徴的だ。マップにランダム性はない。

マーティン・ワレスがオリジナルブラスの舞台としてランカシャー地方を選んだのは、ワレスがマンチェスター出身ということだけでなく、産業革命はリヴァプールとマンチェスターを繋ぐ運河の建設から始まっていることを考えると至極自然なことのように思える。そして運河の時代と鉄道の時代の2時代に分けるアイデアはブラスという作品の独創性にも繋がっている。

白ブラスはバーミンガムを中心とするウェスト・ミッドランズ工業地帯が舞台であり、ブラックカントリーで知られる通り鉄鋼業、機械工業が盛んであったため、その象徴として工場が追加されている。またスタッフォードシャー地方の窯業を象徴する窯元も追加され、さらに産業革命による都市への人口の集中、社会様式の変化により需要が急激に拡大したビールとその生産施設として醸造所が追加されている。

白ブラスのマップも基本的に1つしかないが、商人タイルと呼ばれるランダム要素がある。これは売却アクションを行う際に商人タイルで示された商品しか売却できないため、そこに隣接する都市の価値がゲーム毎に変わることを意味しており、高いリプレイ性を生み出している。


Roxley Gamesのギャバン・ブラウンらが、ブラスを追加リメイクするにあたりバーミンガムを中心としたウェスト・ミッドランズ地方を舞台に選んだのは、歴史的な流れとともにbrassという作品をさらに大きく発展させるという意味でも非常に興味深い。


<施設とインタラクションの違い>

黒ブラスで建設できる施設は、炭鉱製鉄所紡績所造船所の5つ。炭鉱と製鉄所を建設して盤面に資源を蓄え、資源を使って紡績所を建設して港とリンクさせることにより売却アクションを行い勝利点を得る。一連のプロセスはとてもシンプルで初心者には非常に分かりやすい。また造船所は建設するだけで勝利点を得ることが出来ることも初心者には簡単で良い。

しかし一方で、施設の建設コストが高く収入を上げていくためには借金が必要不可欠となっており、資金のやりくりに慣れが必要だ。またコストが高いため全て自分の施設だけで賄うことは困難であり、他プレイヤーの施設利用も必須となり、自然とインタラクションは強くなっている。

白ブラスの施設は、炭鉱製鉄所紡績所工場窯元醸造所の6つになっている。工場は紡績所に似ているが、レベルにより建設コスト、収入、勝利点が変化するため、建設と開発アクションを行うタイミングなどを考える楽しみがあり面白い。窯元は黒ブラスの造船所のような存在だが売却アクションが必要となり、勝利点は大きいものの扱いがやや難しい。

醸造所はとても大切な施設となっており、ここで生産されるビールは各施設での売却アクションで必要になるため他プレイヤーを含め後半になるほど需要が大きくなるが、すぐに枯渇して全てのプレイヤーを悩ませる存在となる。この醸造所、ビールの奪い合いが黒ブラスとはまた違った複雑なインタラクションをもたらしており、玄人好みの印象を受ける。


<運要素の違い>

黒ブラスは、交易アイコンを使って売却アクションを行うと遠方市場へ売却することになるが、遠方市場タイルのめくり運による運要素があり好みの分かれるところだろう。また造船所は高得点だが手札カード運の依存度が高く、白ブラスよりもやや運要素が勝敗に強く影響する印象がある。
白ブラスはセットアップ時に商人タイルをランダムで並べるが、これによりマップのバリエーションは増加するが条件は全プレイヤー共通なので勝敗にはほぼ影響しない。またワイルドカードの追加により、手札のカード運が緩和されており、全体として黒ブラスよりも運要素は減り玄人向けとなっている。


<違いのまとめ>

上記の通り、黒ブラスは白ブラスと比較すると運要素がやや強く、ワイルドカードもないため経験者であってもリカバリーできない状況が発生する可能性がある。逆に言うと、初心者でも手札運や遠方市場タイル運により勝てる要素が残されていると思われる。ただし黒ブラスには白ブラスの工場のようにコストの安い施設がないためすぐ資金不足となり借金アクションを効率よく実行する必要があり、この点において初心者には少し難しいかもしれない。また古くから楽しまれているボードゲームだがマップが1つしかなく、攻略法に関してかなり研究も進んでいるようだ。

これに対して白ブラスには運要素がカード運程度しかなく、それも上級者になるとワイルドカードで何とか出来てしまうため、一気にアブストラクト味の強いガチゲーに変わる。そしてビールを巡る駆け引きも追加されており、ゲーマー心をくすぐる要素となっている。また商人タイルは都市の価値をダイナミックに変化させるため想像以上にリプレイ性は高い。総じて上級ボードゲーマーほど白ブラスを好む結果になっているのだと思う。

個人的には、ブラスを初めてプレイするプレイヤーが同卓する場合は、黒ブラスのほうがルール説明もシンプルで見通しも良いと思う。ただしプレイ中にお金に困っていたら借金を促すアドバイスは忘れないようにしたい。一方、経験者のみでプレイするなら、リプレイ性の高い白ブラスが断然おすすめだと思う。


<説明書&対象>

説明書:12ページ。ページ数は少ないですが、独特の細かいルールがあります。

インスト:50分(初めて)、20分(黒ブラス経験者)。プレイ時間:2時間40分(4人プレイ)
BGG weight: 3.90(2022/2/9現在)

おすすめの対象は、「重ゲー耐性のある全ボードゲーマー」ですね。本当は「全ボードゲーマー」と言いたいところですが、1時間弱のインストを聞いて3時間弱のプレイ時間を楽しめる方でないと辛いでしょう。また石炭や鉄の扱いなど意外と細かいルールが多く初心者同士だとルール解釈に迷う可能性があるため、可能なら経験者の方と一緒にプレイすることをお勧めします。

※今回のレビューにあたり様々なHPより画像を引用させていただきました。問題があれば削除いたしますのでご連絡いただければ幸いです。


4. 感想

私はブラスというボードゲームが大好きです。重ゲーに手を出し始めた2020年夏頃にBGGランキング3位という高評価を得ている白ブラスに興味を持ちましたが、あいにく大人気で市場には出回っておらず仕方なく黒ブラスを購入しました。しかし黒ブラスを遊んでみると、その重厚なテーマやアートワークに圧倒され、借金に悩み、ネットワーク構築に夢中になりました。その体験はとても衝撃的でボードゲームをさらに好きになる要因にもなりました。

それから約1年後、参加したボードゲーム会の皆さんのご好意で白ブラスを一緒にプレイさせていただきましたが、これは本当に期待通りの傑作でした。上述の通り黒ブラスよりも施設が1つ多くなっており、その分戦略がやや複雑になっています。また売却にビールが必要であるため売却アクションが黒ブラスより難しく、他プレイヤーとの駆け引きがとても重要で悩ましいのですが、それがむしろとても楽しかったです。

BGG weight 3.90、インストを含めると合計時間3~4時間はかかる重量級ですが、中量級のボードゲームでは物足りないと感じるようになった方にはぜひプレイして欲しい作品ですね。世界中のボードゲーマーが認める名作だと思います。おすすめです。

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