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  • 2人~4人
  • 60分~90分
  • 12歳~
  • 2022年~

テラノヴァSato39さんのレビュー

1101名
17名
0
8ヶ月前

《名作テラミスティカの魅力を中量級にギュッと詰め込んだ意欲作!》

大好きなテラミスティカが遊びやすくなって新登場したとのことで、早速いろいろと遊んでみたのでレビューしたい。なお、私の「テラミスティカ愛」が溢れ出て思わず長文レビューとなってしまったので、興味あるところだけでも読んでもらえると嬉しい(笑)。

《目次》

【テラノヴァについて】
【ゲーム概要】

<テラミスティカとの違い>
【基本のリソースはお金だけ、駒の種類も減って分かりやすい!】
【マップは縮小、地形も5種類になり、教団トラックは廃止】
【離脱手番順選択ルールも標準装備】

<実際のプレイ感>
【高1、小4息子と3人プレイ】
【テラミスティカ初心者のゲーマーと2人対戦】

<テラノヴァの魅力>
【ヤマアラシのジレンマが凄い!】
【パワーサイクルが面白い】
【一つの世界を作り上げる楽しさ】
【テラミスティカとは違った面白さ】

<良いところ>
<良くないところ>
<説明書&対象>

【感想】


【テラノヴァについて】

テラミスティカ」は2012年に発表された世界的に有名な戦略ゲームで、2013年のドイツ年間ゲーム大賞推薦リスト、同年ドイツゲーム賞1位など数々の受賞歴を誇る名作だ。発売から10年経過した今でも根強い人気を誇っており、私も大好きな重量級ゲームの一つである。

その「テラミスティカ」が中量級に遊びやすくリメイクされた作品が「テラノヴァ」だ。デザイナーは新人のアンドレアス・ファウル(Andreas Faul)氏に代わっているが、開発自体はテラミスティカの発売元Feuerland Spieleが行っており、イメージを壊さないリメイクになっている。日本語版はテンデイズゲームズから出版。


【ゲーム概要】

プレイヤーはファンタジー世界の1種族を担当し、勢力拡大を目指す。
ゲームは5ラウンドで構成され、1ラウンドは3フェイズからなる。

  • フェイズ1:収入フェイズ
  • フェイズ2:アクションフェイズ
  • フェイズ3:ラウンド終了フェイズ

収入フェイズでは、お金とパワーを得ることができ、その資源を使ってアクションを行っていく。
アクションは以下の7つ。

  • 地形の変換と建設
  • 建物の改良
  • 船舶値の上昇
  • 橋の建設
  • パワーアクション
  • 種族固有の特別アクション
  • パス

基本的な流れとしては、各種族は固有の地形にしか建物を建設できないため、まずコストを払って隣接する地形を固有の地形に変換する。そしてさらにコストを支払って交易所宮殿を建設し領土を広げていく陣取りゲームである。

勝利点は、各ラウンド毎のボーナスゲーム終了時の領土の広さで得ることができ、5ラウンド終了時に最も勝利点の高いプレイヤーの勝利となる。


<テラミスティカとの違い>

【基本のリソースはお金だけ、駒の種類も減って分かりやすい!】

テラノヴァの理解を簡単にしてくれている要素の一つとして、リソースがお金だけになったことがある。テラミスティカでは労働者駒があったのだが、さっぱりと無くなっている。つまり建設や改良を行うときに考えることはお金だけで良いので、初心者には非常に分かりやすくなったと感じられる。

また建物も、交易所宮殿(右、左)と3種類になったので覚えやすい。神殿や聖域がなくなったことで、建物の改良ルートもシンプルで分かりやすくなり、初めて遊んだプレイヤーが非常に理解しやすいようになっていることに好感が持てた。

また他プレイヤーが建設や改良を行った時に得られるパワーは、種類に関係なく建物1個につき1パワーに変更されているので注意して欲しい。


【マップは縮小、地形も5種類になり、教団トラックは廃止】

テラミスティカは、13x9マスのマップに76マスの陸地。
テラノヴァ(3〜4人用)は、10x9マスのマップに60マスの陸地。

最大プレイ人数が5人から4人になったことに合わせてマップも80%程度に縮小している。また地形の種類も7種類から5種類(湖、森林、荒野、砂漠、沼地)に減ったため、スコップも最大で2本しか必要なくなっている。

また最も大きな特徴として教団トラックが完全に廃止されており、これにより完全な陣取りゲームとして生まれ変わった。


【離脱手番順選択ルールも標準装備】

今作では、テラミスティカの炎と氷拡張から導入された「離脱手番順ボード」がオプションで選べるようになった。テラミスティカの基本ルールでは、前のラウンドで一番初めにパスしたプレイヤーがスタートプレイヤーとなり、時計回り順にプレイしていく。

しかし、これでは一番最後にパスしたプレイヤーが2番手でプレイすることもあり非常に不公平感を感じていたのだが、パスした順番が次のラウンドの手番順になることによって、より戦略的にパスを選択することが可能となっている。

特に今作では、4パワーで発動できる7金取得のアクションがより強く感じるため手番順は非常に重要な要素と思われる。標準でオプションルールを用意してくれたのは嬉しい配慮だ。


<実際のプレイ感>

実際にテラノヴァをプレイした感想を綴っていきたいと思う。

【高1、小4息子と3人プレイ】

次男ルイージ(高1)、三男レオン(小4)と3人プレイ。
ちなみに2人ともテラミスティカは未プレイである。

インストは30分。特にレオンがルールを理解できるか心配だったが、意外にもすんなり理解できた様子だった。ただ、橋と船舶の違いを説明するのには少し手こずった。セットアップはルールブックの初回推奨通りとし、家の配置もそのままとした。

種族は見た目で好きな種族を選んでもらい、ルイージは「ゴーレム(赤)」、レオンは「ウォーター・スプライト(青)」、私は余った「サン・ウォーシッパー(黄)」となった。ゲーム終了後に気付いたが、「ゴーレム」は毎ラウンド終了時に交易所の数だけ勝利点を得ることができる能力なので少し難しく経験者向けだったかもしれない。やはり初心者には、簡単に家を建設できる「ウォーター・〜」か「サン・〜」がプレイしやすいだろう。

しかし2人とも思った以上に上手にプレイしており、地形を変換して家を建て、交易所へ改良して宮殿を建設、町の作成まで難なくこなしていた。教団トラックがなくシンプルな陣取りになっているため見通しが良いのかもしれない。

途中、「船舶での到達範囲内」と「橋による隣接」を勘違いしていた、と騒ぎだしたのでやり直したりもしたが、5ラウンドはあっという間に終わり、80分で決着がついた。ゲーム中は常に和気藹々としたファミリーゲームの雰囲気で楽しくプレイできた。

ゲームの感想を聞いたら、1位のレオンは満面の笑みで10点満点。負けたルイージは非常に悔しがっていたが、それでも9点という高評価をくれた。夏休みの宿題がなければ「もう1戦!」と言いたげな表情なのが印象的だった(笑)


【テラミスティカ初心者のゲーマーと2人対戦】

次に中量級なら問題なくプレイするテラミスティカ初心者ゲーマーOTC氏と2人対戦をしてみた。前回のこともあるので、「船舶での到達範囲内」と「橋による隣接」については細く説明を行った。やはりテラミスティカ初心者には、領土の数え方と町の建設が少し難しいのだと感じたが、今回はしっかりと理解してもらえたようだ。

OTC氏は「フェアリー」、私は「レプラコーン」を選択。
この2人対戦は前回のプレイとは全くプレイ感が異なっていた。

とにかく非常にシビアだ。初期配置の家は2つずつなので、展開としては各場所で町を建設してから繋げて、最終的には大きな領土にしていきたい。これはもう明白な目標なので、相手の狙いはかなりはっきりと分かる。そしてお互いのリソース(お金、パワー)も完全公開情報のため、リソース獲得を優先するのか先手番を獲得するためにパスするのか、といった駆け引きが非常に熱い!もはや将棋のようだと感じた。

ルールブック推奨のセットアップだと中央の領土をどちらが制するかで勝敗が決まると言って過言ではない。それほど非常に厳しい戦いで、今回は一日の長で私が中央の領土を制圧して3つ目の町を建設し9勝利点を獲得。そのおかげで64対54で勝っているが、1手番の差でどうなっていたか分からない非常に緊迫した面白い勝負ができた。

またルールブックには2人用選択ルールとして、より戦略的な「計画者選択ルール」と運用素の大きい「幸運な金鉱掘り選択ルール」が用意されているので、機会があればぜひ試してみたい。


<テラノヴァの魅力>

テラミスティカと共通する魅力と、異なった魅力があると思う。

【ヤマアラシのジレンマが凄い!】

テラミスティカの最大の魅力でもあったのだが、「交易所を建設するとき、他プレイヤーの建造物と隣接している場合はコストが安くなる」というルールが非常に効いている。テラノヴァの目標はゲーム終了時に最大領土を確保することなので、できるだけ多くの建造物を建設していきたい。

しかし、家だけでは駒が足りず拡大する意味でも交易所や宮殿を建設したくなるのだが、そのコストが変わってくる。つまり周りに他プレイヤーの建造物がない場合は10金と高額なのだが、隣接している場合は7金とずいぶん安くなる。たった3金だがこの差は非常に大きく、自然と改良を行う際はできるだけ他プレイヤーと隣接したくなる。また隣接していると、他プレイヤーが建設や改良を行った時にパワーを得られるメリットもある。

だが、隣接していると建設できる領土も限られてくるので広がっていくには不自由だ。この他プレイヤーと隣接したいけど、離れたい。」という矛盾した願望がテラノヴァでは常に頭を悩ませてくる。これは「ヤマアラシのジレンマ」と呼ばれる人間同士が互いに仲良くなろうと心の距離を近づけるほど、互いに傷付けあって一定距離以上は近付けない心理と非常によく似ている。(参考:日本経営心理士協会「ヤマアラシのジレンマ」

つまり、テラノヴァは人間の根源的な心理に基づいたルールを擁しており、それ故にテーマに没頭し夢中になってしまうのではないだろうか。これはテラミスティカも同様の魅力を備えているのだがテラノヴァでも健在であり、簡単なルールと短いプレイ時間でそれを満喫できることこそがテラノヴァの最大の魅力だと感じる。


【パワーサイクルが面白い】

テラミスティカユニバース独特のリソースとして「パワー」がある。これはあまり他のゲームでは見られない循環するリソースで、レベルが三段階ありレベル3まで上げると独自のパワーアクションを行うことができる。このパワーアクションは非常に強力であるため、パワーを上手く利用することが勝利には欠かせない。

このパワーは貴重なリソースなのだが、各ラウンドの収入フェイズで得られるほか、隣接したプレイヤーが建設や改良を行った時にも得ることができるので、やはり他プレイヤーと隣接したくなる。だけど離れたいジレンマもある。

そう考えると、このパワーサイクルは、テラミスティカユニバースだからこそ成立している奇跡のシステムなのかもしれない。


【一つの世界を作り上げる楽しさ】

また他のレビューでも述べたことがあるが、とにかく最終盤面が美しい。およそ90分のゲームプレイ中に置かれた駒の一つ一つに意味があり、そこにはプレイヤーの意図をはっきりと感じることが出来る。複雑な思惑が交錯して出来上がった盤面には、このセッションでしか得られることの出来なかったであろう空気感があり、「あの時、ここに建設していれば・・・」などと悔しさを滲ませて感想戦を行うのもまた楽しい。やはりメインボードの美しいボードゲームは最高なのである。


【テラミスティカとは違った面白さ】

上記3つはテラミスティカ(TM)と共通した魅力だと思うが、テラノヴァ(TN)には独自の違った面白さもあると思う。

まず両者の一番大きな違いはやはり教団トラックの有無であり、TNでは教団トラックが無くなって戦術の幅は明らかに狭まった。TMでは種族によっては不得手な領土争いには参加せず、教団トラックを占有して勝利を目指すことが戦術の一つとして確かにあったのだが、それがTNでは出来なくなり否応もなく陣取りを行うしかなくなった。

これによりTMよりも制限されたプレイ感に感じられ、これまでTMを楽しんできた熟練者にとって、TNは窮屈で物足りないものと感じるかもしれないが、ちょっと待って欲しい。この厳しい陣取りによる1マス、1手番の差が勝敗を分けるギリギリの戦いこそがテラノヴァの目指したところであり、大きな魅力でもあるのだ。

またリソースとして労働者が無くなったのも非常に大きい。これによりお金の管理が非常に重要となったのだが同時に見通しは良くなりダウンタイムも短くなった。サクサクと進むプレイ感はとても気持ちが良く、3人プレイが80分で終わることはTMではかなりの熟練者同士でないと難しいと思う。種族を変えて、もう1戦!」と思わず言ってしまう手軽さは本当に素晴らしい。


<良いところ>

  • 教団トラックの排除、コストはお金のみになり見通しがよく、初心者でもプレイしやすい
  • テラミスティカの魅力はそのままに、駆け引きの強い陣取りが面白い!
  • 悩みどころはしっかりとありながら、ダウンタイムが短くなりゲーム展開がスピーディになった。

<気になるところ>

  • シンプルすぎて、テラミスティカ熟練者には物足りない。
  • 直接攻撃はないものの、妨害要素があるので気になる人はいると思う。

<説明書&対象>

説明書:12ページ。インスト:30分
プレイ時間:80分(3人プレイ)、60分(2人プレイ)
BGG weight: 2.91(2023/9/7現在)、中量級

おすすめの対象として、「これまでテラミスティカに興味はあったものの、重ゲーであるため躊躇していたボードゲーマー」には、ぜひともプレイして欲しい。きっと見た目よりもシンプルなルールに驚くとともに、その面白さに魅了されてしまうだろう。

また、誤解を恐れずに言えば「メディナ(Medina)」や「タルバ(Taliuva)」にプレイ感が似ていると思うので、中量級のオールドユーロゲームを好むプレイヤーも気にいるのではないだろうか。

逆に、妨害要素の少ない現代的なボードゲームしか遊んでいないプレイヤーは、意外にシビアで激しい陣取り要素に面食らうかもしれない。そういうプレイヤーは、まず2人プレイで広々とマップを使うところから始めると妨害要素が少なくなり気持ちよくプレイできるだろう。3人プレイでもけっこう狭く感じた。

問題は、私も含め「テラミスティカ大好きおじさん」だ。おそらく削除された様々な要素が物足りなく感じられて満足感を得られにくいと想像するが、もし日常的にテラミスティカを遊ぶ環境(仲間、時間、場所)があるならテラミスティカで十分だと思うし、次に来るであろう「テラミスティカ:革新の時代」を待てば良い。しかしそういう環境がない場合は、遊ぶ機会を増やす意味でテラノヴァは非常に意味があると思うし、意外と本家よりも厳しい陣取りゲームも楽しいので試してみて欲しいと思う。


【感想】

まず結論から述べると、テラノヴァは素晴らしい!
この壮大なテラミスティカワールドを、たったの60〜90分のプレイ時間で体験できるのは驚異的と言えるほどだ。そういう意味で非常に価値の高い素晴らしい作品だと断言したい。

ただ正直に言うと、テラミスティカ大好きおじさんとしては、テラノヴァは物足りない。教団トラックがないのは不満だし、神殿や聖域がなくなり恩恵タイルによる拡大要素がないのも不満だし、ここぞという時にパワー削除による勝負をかけることができなくなったのも不満だし・・・まあ、不満だらけだ。

種族の特性を活かして、今回は陣取りで勝利点を目指すのか、はたまた教団トラックを伸ばして勝利点を稼ぎに行くのか、その戦術に思考を巡らしながら建造物を建てて収入を伸ばして拡大していくのがテラミスティカの醍醐味ではないのか、そんなふうにも思う。

だが、それもこれもテラミスティカをプレイした時にのみ得られる醍醐味であり、そもそも卓が立たなければ意味がない。実際、3年前に私が購入したテラミスティカは現在までに2回稼働しただけで、あとの十数回は全てBGAによるターンベースのプレイとなっている。

現実のボドゲ会でテラミスティカの卓を立てるのは、なかなか難しい。その理由は、「インスト時間が長い」「プレイ時間が長い」ことなどもあるが、「習熟に時間がかかる」ことも大きな理由だと考えている。初心者が熟練者に勝つことは非常に難しいゲームなのだ。

もっとテラミスティカを遊びたい!

そんな思いをずっと抱えたまま、時間だけが過ぎていった。そこに現れたのが、テラノヴァだ!
テラノヴァは非常に気楽に出せる。夏休みの宿題に追われている息子たちを誘うこともできた(笑)これなら日常的なボドゲ会でもスッと出すことがきっとできる。

そしてゲーム自体も非常に面白い相手を妨害しないプレイを心がければファミリーゲームとして和やかに楽しめるし、ゲーマー同士なら要衝の攻防が非常に熱いシビアな陣取りゲームにもなる。

このテラノヴァなら幅広い層のプレイヤーと楽しむことが出来るはずだ。そしていつか広大なテラミスティカユニバースを皆で楽しむ世界を夢想してしまうのである。

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