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  • 2人~6人
  • 30分~45分
  • 8歳~
  • 2023年~
1088名
9名
0
7ヶ月前

《最高にイカしたクレイジーな探検の始まりだ!》

最近、このゲームがお気に入りだ。
デザイナーは大好きなウォルフガング・クラマー。1997年ドイツ年間ゲーム大賞推薦リストに入った作品で、2023年、アートワークが刷新された新版が発表され、日本語版がテンデイズゲームズより発売された。

見た目とテーマから、世界中をのんびり旅するファミリーゲーム・・・なんて思って遊んでみたら、他プレイヤーの目的地を睨みながら手番のコンボを決めまくる最高にイカしたクレイジーなゲームだったのでレビューしたい。


【ゲーム概要】

プレイヤーは共通の3つの探検隊に参加して、世界中の名所を探検することを目的とする。

ゲーム開始時、手札が12枚ずつ配られ、これが今回の探検の目的地となる。そこに到達できれば+1点、ゲーム終了時に手札に残っていれば-1点。また場には6ヶ所の共通目的地があり、自分の手番で到達できれば+1点。さらにゲーム開始時に12ヶ所の目的地のうち4ヶ所に自分のマーカーを置いておき、このマーカーも+1点となる。

誰かが自分の目的地全てに到達するか、矢印駒が無くなるとゲーム終了となり、最も勝利点の多いプレイヤーが勝利となる。


【ルールは非常に簡単!だが可笑しく悩ましい!】

手番では矢印駒を1個置くだけである。とても簡単。その時、誰かの目的地に到達するとそのプレイヤーはカードを公開して1点獲得する。ちなみに3色の探検隊は全プレイヤー共通となる。

じゃあ、全くの運ゲーじゃん!となるのだが、ゲーム開始時に4ヶ所マーカーを置いているので、他プレイヤーの目的地の1/3は分かっている。そこは上手く避けていくように探検させたい。

だけど他プレイヤーもこちらの目的地は避けてくるので条件は一緒。哀れな探検隊は各プレイヤーの意思により世界中を迷走することになる。これがまた可笑しく面白い。なんとなく私の好きな交渉バカゲーの名作「ドリュンター・ドリューバー」を思い出してしまう。


【進めるのは1マスだけじゃない!】

なんとなく見た目とテーマ的に「ファウナ」のようなのんびりとした教育的ファミリーゲームを想像していたのだが、予想は良い意味で裏切れられた。

手番では矢印を1個置くだけ・・・と思うのだが、青いマスに到達するともう1手番進むことができる。さらに手番では2枚までチケットを使用することができる。

チケットを使用すると特殊アクションが可能となる。
・任意の矢印を1個置く
・最後の矢印を1個取り除く

大したことないようだが、これを上手く繋げることで1手番で6〜8マスほども移動することが可能となる。これには驚いた。

近くに自分の目的地があって期待して待っている時に、隣のプレイヤーが連続手番でどんどんと違う方向に進んでいくのを指を咥えて見ているしか出来ないのは何とも悔しい!w

悔しいので自分も手番のコンボを決めてどんどんと進めてやると、呻く声があちこちで聞こえてくるのがまた楽しいw


【ループを決めると好きな場所から分岐できる!】

探検隊は基本的に一筆書きのように進むしかできない。だがループ構造を作ることでその探検隊の移動してきた軌跡の好きな場所から分岐することができる。これを上手く使用することで、遠く離れてしまった探検隊を目的地に誘導することができる。

これは非常に戦略的になっており、絶えずループを作る可能性を検討する必要があり、また他プレイヤーにループを作らせないようにするプレイングも大事となってくる。非常にゲーマーを熱くさせる要素となっている。


<良いところ>

  • 老若男女、誰でも楽しめる世界旅行のテーマとゲーム性がマッチしている。
  • シンプルなルールが思わぬコンボを生み出す意外性が楽しい♪
  • 教育的ファミリーゲームの見た目でガチガチのゲーマーズゲームで面白い!

<残念なところ>

  • 色鮮やかなメインボードが視認性を悪くしてしまっていて惜しい!
  • 目標地点が分かりにくいので、プレイヤー色の木駒を準備したい。

<インスト、プレイ時間>

インスト:10分、プレイ時間:50分(3人〜4人)


【感想】

最近のお気に入り作品となっており、もう何回も遊んでいる。ボードゲーム然としているのに、どこにでも出して遊べる手軽さも魅力だ。

1回目はボドゲカフェでオリジナルを何度も遊んだという古参の方1人を含む4人プレイで遊んだ。私たちが2、3個の矢印を置いているうちに6~8個の矢印を置くベテランプレイを披露され完敗。全く別のゲームを遊んでいるような雰囲気だったが、その華麗なプレイが見事すぎて逆に面白かったw

2回目は妻と10歳の息子の3人でプレイした。
私が2、3手番のコンボを決めると、
「えー!?」
「ひどい!」
などと驚きと非難の声が上がったが、すぐに息子もゲラゲラ笑いながら手番のコンボを決めて大喜び。妻も「これは面白いね。」と、意外性をすごく楽しんでいるようだった。

3回目は初プレイのゲーマー達と3人プレイ。流石に飲み込みが早く、あちこちでチケットの争奪戦とループ形成の読み合いが発生して、非常に接戦となり面白かった。

その後も家族と隙間時間に楽しんでいるが、プレイ時間も短く盛り上がるので非常に重宝している。

点数が10〜15点前後に集約されるため、それほど点差もつかず、またゲーム終了まで正確な点数は分からないため集中力も切れずに楽しめるところが良い。そしてのんびりした雰囲気なのに、手番コンボを決めて無双するクレイジーなゲーム性が意外すぎて面白い。

2〜6人まで遊べて、ゲームの意外性に皆のウケも良く、ゲーマーも夢中になれる素晴らしい作品だった。古いゲームのリメイクのためかあまりプレイ報告を聞かないのも残念だが、機会があればぜひ一度プレイしてみて欲しい。多人数で誰とでも楽しめる「こういうのでいいんだよ。」感を思い出させてくれる名作だ。

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