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  • 2人~4人
  • 30分~90分
  • 14歳~
  • 2024年~

スカイライズSato39さんのレビュー

677名
12名
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9日前

《競りゲーの名作メトロポリィスの意欲的なリメイク作!》

2年前にキックスターターで支援してから待ちに待ったスカイライズがついに着弾!オリジナルのメトロポリィスがあまりにも面白かったので変更されたルールも知らず蹴った作品だが、Roxleyにより大胆なリメイクを施され生まれ変わった令和のメトロポリィス。面白かったのでレビューしたい。


【概要】

2008年イスタリゲームズ(Ystari Games)より発表されたメトロポリィスのリメイクである。メトロポリィスは非常に面白い競りゲームなのだが、イスタリゲームズが残念ながら存在しなくなってしまったので再販もされず希少なゲームとして知られている。そこにブラスを白ブラス、黒ブラスとしてリメイクして大成功を収めたRoxleyが、彼らの大好きなメトロポリィスをリメイクしようということで2022年にクラウドファンディングしたのだ。

メトロポリィス

白ブラスの成功もあってか非常に注目度があり、本邦でもかなり支援したゲーマーがいたように思う。テーマは架空の巨大都市メトロポリィスから、空中都市スカイライズを発展させるものに変更されている。ちなみに英語版しか存在せず、今回は有志訳による日本語化を行なっている。


【マップは多彩なバリエーションが魅力的なモジュラー式!】

今作は各所にかなり大胆な変更が加えられているのだが、目を引くのは人数により調整されるモジュラー式のマップ。5つのモジュラーの島で構成されており、毎回ランダムに構成することができる上に2人なら中央島+外縁島2つ、3人なら3つ、4人なら4つと外縁島を増やすだけでマップの大きさが調整できるようになった。

これは非常に分かりやすく前作にあった境界線を気にする必要もないので良い改良だ。


【他プレイヤーに旨みを与えないスリリングな空間的オークションシステムが面白い!】

メトロポリィス最大の魅力であった移動していく空間的オークションシステムは引き継がれており、非常にスリリングで面白い!

ラウンドの開始プレイヤーは中央島か、既存の建造物(他プレイヤーでも構わない)に隣接した地区からビルの入札を開始する。その時、ビルの評価値である数字面を上にして置き、次のプレイヤーはその地区に隣接した場所にその数字より大きい評価値のビルを入札していく。

これを順番に繰り返していき、他に入札するプレイヤーがいなくなるか、隣接した地区がなくなる(袋小路になる)とオークションは終了。最後に入札したビルが建築され、他のビルはプレイヤーの手元に戻る。そして落札したプレイヤーはその地区にランダムに配置された地区ディスクを獲得し、これが地区の価値を上げる要素となる。

これを繰り返していき全ての建造物が建設されたらゲーム終了。最も勝利点の高いプレイヤーが勝利となる。ルールは非常に簡単なのだが、これがなかなか上手くいかない。

特にこのゲームでキモとなるのは袋小路の地区だ。周りから孤立した地区があると、そこに入札されたビルはどんな低い評価値でも即座に落札される。つまり確実に落札できるこの地区の攻防は想像以上に激しく、少しでも隙を見せると他プレイヤーの好きなようにプレイされてしまう。

最初は意識しているのだが、入札が繰り返されていくと自然とそういう袋小路の地区が生まれてくるため油断がならず、いつも自分が入札する際に次の、次の次の、次の次の次のプレイヤーが得することがないか細心のチェックが必要だ(笑)この緊張感がたまらなく面白い!


【ビルの高さによるエリアマジョリティが悩ましく楽しい♪】

なぜそれほど建造物を建てたいかというと、時代の終了時にエリアマジョリティで勝利点を得られるからである。マジョリティはその島で最も高いビルを建設しているプレイヤーに5点が与えられる。ビルには3段階の高さがあり、同点の場合は2段のビルの数、さらに同点の場合は1段のビルの数となる。

つまり他プレイヤーよりも、より高く多くのビルを建てたいのだ。ゲーマー同士でプレイすれば大体1人1つの島のマジョリティを取れると思うが、島は人数+1の数だけあるため、誰が抜きん出るか、という探り合いがまた熱く面白い!


【ユニークとなったビルの評価値と今風な個人ボード】

前作を知っているゲーマーがビックリするのはビルの評価値だろう。前作メトロポリィスでは1〜13のビルを全プレイヤー共通で所持していたが、今作は1〜114のオールユニークな数字が割り当てられている。数字が複雑でややこしいのではないかと危惧していたが、プレイした印象ではすぐに慣れて気にならなくなった。

<6/14追記>
この評価値の変更はかなり大胆な変更でありゲームバランスが崩れてしまうのではないかと心配していたのだが、デザイナーズダイアリーでその変更の理論が解説されている。べよさんが翻訳してくれた記事があるので、興味ある方は参考にしてみて欲しい。

また今作は時代1、時代2に分かれており、時代1ではドット付きのビルは使用できない。時代2の方が高いビルが多く用意されているため、マジョリティ争いが徐々に加熱するよう上手く調整されていると感じた。

また個人ボードにはランダムに配置された地区ディスクを並べるようになっている。上から哲学者(黄)、自然主義者(緑)、芸術家(白)、発明家(茶)と4種類のディスクを並べていき、ゲーム終了時にその地区に建設した建造物1つの勝利点を表している。

これにより点数計算が複雑化しており、誰が勝っているのか分かりづらくなった。トップを叩きにくくなった反面、集中力が途切れずにプレイできる今風の改変と言える。これには賛否両論ありそうだが、単純に建物の価値が上がっていく拡大感は楽しい要素となっている。


【切り札ワンダーの存在で、よりスリリングな駆け引きが生まれた】

今作では全プレイヤーに1つずつワンダーなるものが追加された。これは時代2から使える特殊建造物で、その能力は20種類のワンダーカードにより異なる。ワンダーはオークションの開始時こそ使えないが、その後はいつでも使えて必ず落札できる。そして3枚から1枚だけ自分で選んだ能力を発動し、高得点を得ることができる。ちょうどトリックテイキングの切り札カードのようなイメージだ。

このワンダーの追加により、時代2の入札はよりスリリングなものへ変化した。つまり最大評価値の高層ビルを持っていてもワンダーによる入札で逆転されることがあるため油断できず、良いアクセントになっているのだ。

【パノラマカードはオープンになり分かりやすくなった】

パノラマカードは5種類あり、「湖の周りに3つ建造物があれば3点」、「隣接して繋がった建造物のある島ごとに3点」など様々な目標が提示され、プレイする指針となる。

前作メトロポリィスでは、このパノラマカードは秘密裏に各プレイヤーが所持しており少し分かりづらく感じていたが、今作では全プレイヤー共通の目標となり、よりオークションが白熱して面白くなった。

また秘密裏に渡される目標カードは地区の色だけになり、推測する楽しみは残したまま、他プレイヤーの目指す地区が読みやすくなった気がするので良い改変ではないだろうか。


【秘密の得点パトロンとゲーム終了条件の変更】

ゲームボードには4人のパトロンが存在し、準備時にそれぞれ秘密の得点が与えられる。ボード上にランダムに配置されたパトロンディスクを獲得するとき、こっそりそのパトロンの得点を覗けるようになっており、ゲーム終了時に3~8点が与えられる。

またスカイライズでは、全プレイヤーが全ての建造物を建てることがゲームの終了条件となった。これはややぬるく、メトロポリィスの誰かがビルを建てきると突然終了する緊張感がなくなっており、今風の変更なのかもしれないが、ややつまらなくなった気がするのは私だけだろうか。


<良いところ>

  • マップのモジュール化によりバリエーションが増えた。
  • スリリングな空間的オークションシステムとエリアマジョリティが悩ましく面白い!
  • 個人ボードの導入による拡大感と駆け引きが楽しい♪

<良くないところ>

  • 地形が歪な形をしており視認性が悪い。
  • ワンダーがビルと見分けづらい。
  • ゲーム終了条件がぬるく、やや緊張感がなくなった。

視認性の悪さは昔も今も弱点。個人的にはそれも含めて好きだが。

<プレイ時間>

BGG Weight:  2.36(2024/6/11現在)

インスト:20分、プレイ時間:2時間(4人プレイ)
今回、全体的にやや長考で時間がかかってしまったが、慣れるともう少し早くプレイできると思う。


【感想】

これはとても面白かった。オリジナルのメトロポリィスもかなり面白いゲームだったが、大胆な変更と細かいチューニングにより今風に上手くリメイクされた印象だ。

ただワンダー、地区・パトロンディスクなど追加された要素が多く悩ましさが増しており、プレイ時間が明らかに長くなったのは個人的には少々残念だ。またメトロポリィスのシンプルでかつ鋭い切れ味の良さは魅力の一つだったので、できればオリジナルのルールで遊べるクラシックルールが欲しかったところだが、コンポーネントがかなり変わったので仕方のないところか。

地区ディスクの収集により建造物の価値が上がったり、ワンダーによる切り札が追加されたのは好印象であり、何より今は絶版となってしまった名作競りゲームをリメイクして出版してくれたことには感謝しかない。

空間的なオークションシステムという斬新なアイデアに感動すら覚える名作メトロポリィスの意欲的なリメイクなので、プレイする機会があればぜひ一度試してみて欲しい作品だ。


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