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  • 1人~4人
  • 60分~120分
  • 14歳~
  • 2016年~

アーカムホラー:カードゲームあげだまさんのレビュー

1962名
6名
0
7年以上前

アーカムの街を襲う超自然的な事件を解決する、クトゥルフ神話カードゲームです。

1個で1〜2人プレイ可能ですが、2個使用で3〜4人のプレイも可能になっています。(キャラクターは全部で5人ですが、3個を使用した5人プレイができない理由は書かれていません。バランスの問題でしょうか?)

この複数人数プレイのバランス対応は、「毎ラウンド、人数分の障害カードを引く」「物語の目標点数やボスの体力が、人数倍される」方法でとられています。


■LCG

あまり気にする必要は無いですが、このゲームはLCGタイプのゲームです。

「デッキ構築型ゲームのように、使用するカードがボックスに全部入っている」性質と「トレーディングカードゲームのように、ゲーム開始前に自分用デッキを構築してからプレイする」性質を持たせたFFG社のゲーム分類になります。

※プレイにはデッキ構築が必要ですが、初期デッキがビギナーズガイドの4ページと15ページに書いてあるので、初めての人やデッキ構築が苦手な人でもプレイは可能です。


■別途必要な物

以下の用意をしてからのプレイをオススメします。

 ・判定用コインを混ぜて引くための、不透明な袋や箱を1つ

 ・(キャンペーンプレイ時)キャンペーン記録用紙のコピー、筆記用具


■ゲームの流れ

本作にはキャンペーンシナリオ「狂信者の夜」と、構成する3つのシナリオが梱包されています。


シナリオでは「事件」と「物語」の2つの流れを進行させていきます。ゲームシステムは「事件」を進めようとするので、プレイヤーはそれより先に「物語」を進めること(=手がかりトークンを集めること)を目指します。

 ・事件:悪いストーリーで、最終到達すると悪い結末になる。毎ターンの最初やカード効果でポイント溜まり、一定数になると進行する

 ・物語:良いストーリーで、最終到達すると良い結末になる。部屋を探索成功するとポイントが溜まり、一定数溜まると進行する。 ※ビギナーズガイドの10ページ左下に書かれています


シナリオでは複数の場所(「書斎」や「屋根裏部屋」など)が配置され、それらはカード下部のアイコンにより相互につながっています。キャラクターが侵入することで「秘密が解かれ」(=裏返しになり)効果の発揮や「物語」を進める「手がかりポイント」が設置されます。

シナリオの現在の状態により、各場所で「手がかりポイント」を得る以外にも、特定の場所の敵を倒したり、カードやイベントを得るために向かったりする必要が発生します。(このあたりは元のアーカムホラーボードゲームに似ているかもしれません)


「全員死亡」や「リタイア」や、事件・物語による「結末」でシナリオが終わります。シナリオブックに戻り記録を行い、キャンペーン時は成長してから次のシナリオに挑戦します。

キャラクター死亡時は5人のキャラクターの残りを使用して継続する仕組みになっていますので、複数人プレイ時はどちらかが生き残れば話は進むようになっています。


■デッキ構築

本ゲームの魅力の一つがデッキ構築になります。

プレイヤーのデッキを構成するカードは117枚あり、これらのカードからキャラクターの制約(キャラクターの裏面参照)に基づいた30枚のデッキを作ります。さらにキャラクターの「探索者専用カード」「探索者専用弱点」とランダムに選んだ「基本弱点」を1枚加えて完成します。

このとき、「レベル0〜4」等の制約は「初期デッキにレベル4までのカードを入れられる」わけではなく、「初期デッキはレベル0しか入れられないが、レベルアップ時に4までのカードを入れられる」ことに注意してください。


基本セットの場合、各クラスの0レベルカードは10枚あり、共通の0レベルカードは22枚あります。つまり、どのキャラクターを選んでも42枚から12枚を引くことでデッキを作ることになりますので、トレーディングカードなどに比べるとデッキ構築は難しくありません。


■判定

ルールブックを読んで少し分かりづらいと思ったのは、判定でのカードの使い方です。

※ルールブックを参照した結果が以下と思われますが、違っているかもしれません。


 ・判定は、「キャラクターの能力値」に「カードでの修正点」を足し、「袋から引いたコインのマイナス点」を引いた結果が目標以上なら成功となります。

 ・コインを引く前に手札の「スキル」カードを使用できます。このとき、能力アイコンとカードテキストの効果が両方使用され、使用後は捨てます。(例:「根性」を使用すると意思+2でき、さらに成功したらカードを1枚引けます)

 ・コインを引く前に手札の「所持品」「イベント」のカードを使用できます。このとき、コストとカードテキスト効果を無視して、能力アイコンだけ使用し、カードを捨てます。(リファレンスガイドの26ページは「ST2.能力判定に対して手札からスキルカードを発動します」のため使えないように思えます。しかし英語版ルールは「ST.2 Commit cards from hand to skill test.(能力判定のための手札を決める)」なので誤訳のようです。ビギナーズガイド通りに能力とアイコンが合っていれば「スキルカード」以外も使えます) 

 ・既にキャラクターが保持している所持品などの能力アイコンは効果を発揮しません。(例:「45光景オートマチック」を手に持っているからと、常に敏捷+1得ることはない)

 ・コインを引く前に、コストを払って所持している所持品などの「フリー起動」能力による能力値修正を使用できます。カードは残ります。(ビギナーズガイドの8ページ目の「能力値を上げる2つ目の方法」)


クトゥルフ神話ストーリーをデッキ構築システムで楽しめるので、クトゥルフ神話物が好きな人や、デッキ構築型ゲームが好きな人にオススメです。

また、ソロプレイ可能ゲームとしては、キャンペーンプレイによるストーリー性・継続性と、デッキ構築による再プレイ性が高いため、本ゲームが似ているウォーハンマークエストカードゲームやLord of the Ring:LCGなどのプレイ感が好きな人にオススメです。

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あげだま
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