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アンブッシュ!Ambush!

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1980年代にビクトリーゲームズ社から発売され、日本ではホビージャパンから完全日本語版がリリースされた、珍しい1人用のウォーゲームです。

テーマは戦術級の西部戦線での歩兵戦闘です。(スコードリーダーと違って、兵士1人で1コマ、というスケールです。)

ちなみにタイトルの『AMBUSH!』 とは『待ち伏せ』の事です。

 

プレイヤーはアメリカ軍の歩兵分隊のキャラクターを8人ぶんを、ルールに従ってデザインし、基本的に一人で全部動かすことになります。

各キャラクターには《射撃技能》《知覚技能》《運転技能》《士気》などの能力値があり、サイコロではなくポイントの割り振り方式なので、必然的に全員がベテラン…というわけにはいきません。老練な古参兵を作ろうとすると必然的に弱っちい新兵みたいなのを含めるしかなくなるので、このへんでバランスが取れているのでしょうが、ものすごく悩みます!さらに装備品もこのポイントから編成するので、「あーやっぱり機関銃が欲しいなあ…」とか言い出すと、ポイント配分だけで1日遊べます(笑)。

(TRPGのキャラメイクをやってる感じ、と言えば何となくわかる人には伝わるかと…)

 

シナリオは全部で8つあり、それぞれ専用の、数字がびっしり書いてある厚紙を、別の厚紙スリーブに入れるのですが、ところどころに窓が開いていて、自分が移動したマスの記号に合わせると、その窓に特定の《数字》が出てくるので、この数字をパラグラフブックで参照する…という、ちょっと面倒な方法を使います。(最近のゲームで例えるなら、EXITシリーズがこれに近いかと思います。)

駒は基本的に、1人1コマなので、この8人を進軍させながら、場所チェックを繰り返し、イベントが起こったら(たいていはドイツ兵の出現とかですね)それを解決していきます。

敵兵がどんな行動を取るかも指示されるので、その通りに動かして判定します。(たまに、えっ!?というタイミングで撤退を始めたりしてびっくりしますよ。)

1マス進むごとに、何が起こるか全く分からないので、互いに味方の援護を考えながらドキドキした進軍を味わえます。(ドイツ軍のスナイパー怖い!)

まさに懐かしのTVシリーズ『コンバット!』の雰囲気ですね。

各シナリオもすごく工夫を凝らしてあって、良くできています。(いちおうネタバレはまずい作りなので、内容は控えましょう。)

とりあえず、何でもかんでも力業で撃破すればいいっていう単純なものではないとだけ言っておきましょう。

これらのシナリオは、クリアすると決められたポイントがもらえるので、分隊の能力をアップさせることもできるし、新しい装備を手に入れることもできます。

まさにTRPGの醍醐味を地で行った醍醐味です。

メンバー全員に名前を付けてキャンペーンをやっていると、まさにTRPGのようにいつの間にか特徴や性格が浮かび上がってくるからよけいに面白い!(生き残ればちゃんとレベルアップもします♪)

ちょっと進むと常にドイツ兵に見つかったり罠にかかったりするドジな新兵とか、能力が高いのになぜか射撃で外してばかりで階級ばっかり偉いくせにあんまり役に立たないちょっと気弱なおぼっちゃん分隊長とか、SMGと手りゅう弾を振り回して八面六臂の大活躍を見せて頼りになる最強の曹長(ひげ面で太い葉巻を加えてるイメージ)とか、そんなイメージが自然と出来上がってくるのが、とにかく抜群に面白かったのを覚えています。(性格設定のルールなんてありませんよ。念のため、笑。でも不思議なことにだんだんとそのキャラクターイメージが出来上がってくるから不思議なものです。)

ちなみに余談ですが、キャンペーン途中でこの最強曹長が死んでしまったときは、ほんとにしばらく呆然とするくらいの衝撃を受けたのが思い出です。(復活の魔法なんてありませんから)

 

最近押入れを片付けていた際に、この本体と、拡張シナリオの「MOVE OUT!」を発見し、思わず当時の分隊シートを見ながら感慨にふけってしまいました。

返す返すも、次の続編『PURPLE HEART』を買わなかった事が悔やまれます。

 

例によって絶版で入手困難なゲームの紹介でごめんなさい。

ウォーゲームにしてはルールはそんなに難しくないので、どこかで見かけたら試してみて下さい。

 

補足

本来は1人でプレイするように作られているゲームなのですが、私は当時のシミュレーションゲームの相棒と分担し、分隊を4人ずつにわけて担当してプレイしてました。(なので実は1人プレイをしたことがありません。笑)

これもすごく盛り上がって楽しかった事を付け加えておきます。

 

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  1. 投稿者:Bluebear
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移動はなるべくかがんだ状態で。平地に限らず立ったまま移動していると待ち伏せされていた場合、不利です。あと任務(シナリオ)の名前や任務説明だけでゲーム展開が予想出来ることもあります。
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