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  • 2人~4人
  • 45分~60分
  • 12歳~
  • 2016年~

ネビュラBluebearさんのレビュー

882名
8名
0
5年弱前

「蒸気の時代」「ブラス」で有名なマーティン・ワレス氏のデザインした、架空世界の都市発展ゲーム。

コミカルタッチで描かれたイメージから、比較的難易度の低い交渉・建設のゲームに見えますが、やっぱりこの有名デザイナーが手掛けただけあって、エリアの確保と資源の調達が非常に厳しい、思考性が非常に高いゲームでした。

霧に閉ざされたネビュラの谷に王国を再建するため、霧を払ってのルートを確保しながら失われた遺跡に必要資源を運び入れ、先に5つの都市を建造したプレイヤーの勝利となります。

この「都市の建設」ですが、そこに至るまでの道筋が非常に長くなるようにデザインされており

  1. 職人コマを送り込んで資源開発をする。

  2. 遺跡マスを確保して、都市の建設予定地とする。

  3. 霧のマスを探索して、資源の輸送ルートを作る。

  4. 建設予定地に、必要な資源を輸送する。

  5. 必要な種類の資源がそろったら都市コマを建てる。

  6. 建てた都市の特殊効果を適用する。

…と、長い流れが必要なのに対し、自分の手番にはわずか2アクションしかできないので、先々の展望をしっかり考えないといけないのです。(これが難しい!)

もしテキトーにやると、せっかくの資源が余ってしまい、これは最後に全部《マイナス点》になる、といういかにもワレスっぽいシビアなルールなのです。

露骨に相手を妨害したり、嫌がらせをしたりする要素は少ないのです。しかし、産出させた資源はみんなで共通だったり、霧を払って作った輸送ルートも互いに共有だったり、他のプレイヤーと思惑を合わせなければならない要素が多いため、「誰と協力するか」、「誰の展開に乗っかるか」、が非常に重要となります。

そのため、攻撃要素がないにもかかわらず、他者とのからみがとても深いというこの感覚は、仲間とプレイすると非常に心地いいです♪

「ねえねえ、みんなそろそろ豚(食料のこと)欲しくない?誰か開発してよ~」

「いやあ~、どうしようかな(ニヤニヤ)。俺はさしあたってこっちの石が欲しいんだよね」

「きゃー!私の分も残しておいてよねっ!」

「いやいや、そこは早いもん勝ちですからねー」

「でもそっちはまだ輸送できないじゃない」

「え…?、あ!しまった!ここのエリアつながってないや!しまった見逃した!」

「ほほ~残念(笑)。じゃあ俺の番ね。その最後の石をもらって、この建設予定地に運んじゃいまーす」

「きゃー!意地悪!」

「さては…この『商店』の建設を狙ってるな。まずいぞー。都市2つ目だぞ。」

「ふふふ、じゃあその隙に、ワタシはこっちに道を作ります♥」

「え?もしかしてあの小麦と粘土狙い?」

「いやー、また欲しい資源取られるー!誰か協力してー!」

といった感じの展開でした。


残念ながら4人しか参加できませんが、考えることが非常に多く、勝ち筋を見極めるのが非常に難しいため、脳みそを振り絞って最善手を考えるドイツゲームならではの快感を思いっきり味わえます。

ルール自体はそれほど難しいものではなく、実際今回我々のところでは、ひとり初心者が混ざっている状況でしたが、ていねいにインストしても10~15分くらいでみんな理解でき、スムーズにゲームを開始することができました。特殊な処理がほとんどないので(建てた都市ごとに特殊な効果が発動するので、そこだけ気を付けて確認していく必要はありますが)一度流れを理解してしまえば、戸惑うことはほぼありません。

ただし、表示では45~60分とありますが、その時間では全然終わりませんでした。

必然的にアクションの選択にかなり悩むことになるので、長考を推奨するつもりはないのですが、どうしても手番に時間がかかります。ただし、みんなして迷っている状況は同じなのと、互いに協力する要素もあるため、あーだこーだ相談しながら最善手を検討することになるので、長考と言っても間延びした印象は全くありませんので大丈夫。結局1ゲームに90分くらいかかってしまいました。

時間の都合で、もう1ゲーム!とならなかったのですが、全員が「これはいいゲームだね♪」「今度またやりたい」という声が上がり、非常に好評でした。

近いうちに再戦したいと思います。

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