- 2人~6人
- 30分~60分
- 8歳~
- 1993年~
ツタンカーメンBluebearさんのレビュー
1993年に、ジレンマで有名な名デザイナーにして数学者のライナー・クニツィア氏がデザインした、エジプトのツタンカーメンの遺跡発掘をテーマにしたゲームです。
海外版の噂は兼ねてから知っていたものの、なかなか入手する機会がなく、この度グループSNEから日本語版が発売されたのを機に、早速入手し、仲間を集めて早速プレイしました。
ちなみにコンポーネントには全く言語依存がないので、ルールさえわかれば特に日本語版にこだわる必要性は全くありません。
◾️遺物が残るナイル川を遡り、ツタンカーメンのピラミッドを目指せ!
このゲームには特にボードというものは無く、70枚の秘宝タイルを並べて場を作ります。
台形なので真っ直ぐにならずに、クネクネした道ができます。
これがナイル川を表しているそうです。
ここを最下流からスタートして自分のコマを進めて行き、止まったタイルの秘宝を確保して行きます。
この秘宝の集め方によって得点が入る仕掛けです。
◾️すごろくっぽいけど、好きなだけ進んで良い⁉︎
ルートはどう見ても一本道なので、選択肢のない単調なゲームに見えますが、あのクニツィア氏がそんなゲームを作るわけないですよね♪
その通り!
確かにすごろくなんだけど、ダイス等を使うわけでは無く、何とびっくり《好きなだけ進んでいい》という凄いルール!
じゃあさっさとゴールへ行けばいいじゃない、…と思いますよね。
しかしこのゲームはツタンカーメンの秘宝を集めるのが目的なので、早くゴールへ行っても秘宝タイルが手に入らなければ勝てないのですね。
途中で自分が止まったタイルだけを確保する事ができるので、必然的に細かく進み方を考える必要があるわけです。
◾️同じ秘宝タイルを最大多数で得たプレイヤーだけ得点!
各タイルにはさまざまな遺跡?秘宝?が描かれており、それを早い者勝ちで取り合うのですが、バラバラに取っても得点になりません。
タイルには数字が一つだけ書かれていて、これが「得点」であり、また「含まれている枚数」でもあるのがシンプルです。(「もっとホイップを」を思い出します。)
その種類のタイルが全部取り切られた時に保有する枚数を比べて、《最大多数》と《2位》のプレイヤーだけが得点なのです。
最大多数ならタイルに書かれているポイント分を、2位ならその半分を得ます。3位以下にはポイントはありません。シビアです。
もうお分かりですね。
誰が何を取ったか、自分の前にあと何が残っているか、自分が持っているタイルは何枚なのか、そのタイルはあと何枚あるのかなど、考えることはたくさん!
けっこうマジで頭を使うゲームです。(もうちょい細かいルールはあります)
ゲーム中はみんな唸り声しか出さず、静かに悶絶していました。
何せサイコロやカードなどの運の要素が無いので、テキトーにやると全然得点が伸びません。
キャーキャー盛り上がるタイプのゲームではないので気をつけて下さい。
「よし、じゃあ俺はここまで進んで、この《壺》をもらうか」
「おおやっぱりなー。それで4枚だから絶対1位ですもんね」
「あーそれ取りたかったのに!」
「早いもん勝ちやでー♪」
「じゃあ次私ね。ここまで一気に進んでこれもらいます」
「あー、《コイン》か…って、もしや⁉︎」
「ふふふ、じゃあ今の《壺》ちょうだい♡」
「うぐっ…やられた…」
「ホントはその計画じゃなかったんだけど…仕方ないじゃない」
「うわー、分からなくなってきたな…」
「むう…、困りました。もう何を取っていいのか全然分からないー!」
「ははは、あきらめないで頑張れー」
といった感じでした。
◾️セットアップはけっこう面倒臭い
台形の秘宝タイルを70枚分並べるのは結構な手間でした。
また変なつなげ方をすると意外に場所を取るので、しっかり川状にクネクネ道を作った方がいいでしょう。
タイルは小さめですが、並べ方によってはけっこう場所を取りますので気を付けましょう。
みんなで協力してじゃんじゃん並べましょう。
◾️新しいモダンルールも同梱
元のルールでは前進しか出来ず、タイルの取り方が厳しかったのを、少し緩和したのか、ちょっとだけ後戻りできるという新バージョンルールも記載されでいます。(選択肢が増える形ですね)
どっちがいいかは好みですが、我々はギリギリと厳しい旧版ルールの方が好みっぽい感じです。
この《戻れない》ってところが良いのですよ。(もちろんグループの好みでプレイすればよろしい)
◾️6人プレイも可能!
いつも入れ替わり立ち替わり人数が多くなるウチのグループにとって、6人プレイは非常に貴重!
ただ…さすがにこのゲームだけはもう少し少ない方がやりやすいかも…と感じました。
6人も入り乱れると、全く先が読めず、もうひたすらカオスでした。
せっかく完全情報公開の思考派ゲームなのだから、「ああ来たらこうしよう」とか「たぶんあいつはこう来るから、先にこっちを狙おう」とかの戦略を楽しみたいというのもあるじゃないですか。
それが6人だと、ちょっと無理でした。
試してませんが最適は4人くらいでしょうかねー。
◾️ちょっと笑ったこと
タイル一覧に、それぞれのタイルの名称が付いているんですが、この遊戯デザインのタイルが直球の《ボードゲーム 》!
まあ、確かにそうなんだけど、ストレートにそう言われるとなんだか微妙。
みんなで笑ってました(^^)
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