グリッズルドながやまさんのレビュー

同じ村から戦争に駆り出されたおじさんになり、仲間と共に戦場から生きて帰るゲームです。

戦場では、雨や雪に夜、銃撃に毒ガス、空襲など、様々な困難が待ち受けています。

絶えず死が隣り合わせの戦場で、おじさんたちは、負傷したり、ストレスを抱え、仲間に当たってしまったり、気力を失い放心状態になったりします。

そんな苦難に満ちた戦場を、おじさんたちは、お守りを手に祈ったり、励まし合って、戦い抜きます。

様々な困難に打ち勝つことが出来れば、全員生き残って終戦を迎え、心が折れると全員戦死してしまい、記念碑として後世に名を残すことになります。

グリッズルドのポイントは、他の仲間と、できるだけ被らない手札を出すことです。

全員が、他のプレイヤーの事を考え、立ち回る事が重要です。

ピンチを救うお守りも、困難を打払うスピーチも、自分のためではなく、仲間のために使います。

戦場での一息がコーヒーであったり、クリスマス停戦が再現されたり、可愛らしいイラストとは裏腹に、「戦争に勝つこと」ではなく、「全員で生き残る事」に深いテーマ性を感じるゲームです。

このようなゲームをデザイン出来る、ヨーロピアンのクリエイティブな文化レベルに、正直脱帽です。

勝ち負けやポイントを競ったり、争いばかりのゲームに疲れたら、グリッズルドで仲間との絆を再確認してみると、いいかもしれません。

因みに、ゲームでは、1914年8月2日に召集令状が発行された事になっていますが、翌3日に、フランスはドイツから宣戦布告を受け、第一次世界大戦ヘ突入しました。

↓グリッズルドについて記事化しています
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