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  • 1人~5人
  • 90分~115分
  • 14歳~
  • 2016年~

サイズ -大鎌戦役-弥七さんのレビュー

969名
7名
0
5年以上前

WW1後の欧州をモチーフにした架空戦記。大型兵器メックという異物が第一次世界大戦直後のヨーロッパに存在したら…この設定を軸に作り上げられた世界観は重厚でボードやコンポーネントも非常に美しい。
メックやヒーローのフィギュアも精巧なので並べるだけでテンションが上がること間違いなし。
ゲーム自体のボリュームはありますが、自分の手番にやることは4つの選択肢から1つの行動を選ぶだけなので忙しさはありません。(悩ましさはありますが)
手番の選択肢の簡潔さに反して、ゲーム中盤以降の様々な戦略の可能性がこのゲームの魅力の一つだと感じています。

プレイヤー一人につき一国を担当し、10ある到達目標のうち6つをいずれかの国が満たすと全員ゲーム進行の停止。
そしてその時点での各国の発展度合いをお金に換算して、ゲーム中の所持金と合算して一番お金を持つ国の勝利となります。


このレビューではサイズの特徴的なルールやポイントのいくつかを紹介させていただきます。

1、アクションボード

自分の手番に各自のアクションボード上のアクションから一つを選んで実行し、戦力の増強、資源の獲得、建造物の建築、領土の拡張などを行います。
アクションボードは上下2段あり、上段のアクションは実行する際に支払うコストの低いアクションになっていて、下段のアクションは何らかの資源が必要になる代わりに長期的に見て効果が大きいアクションになっています。
基本的には上下のアクション計8つから一つを選んで実行するのですが、実行したい上段アクション下段アクションが垂直線上のもので、アクションに必要なコストがあれば一度の手番中に上段アクションと下段アクション1回ずつで一気に2つのアクションを行えます
アクションボードは何種類もあって、上下アクションの組み合わせや下段アクションの必要コストが違うので遊ぶたびに国の特性とアクションボードの特徴を考慮してゲームクリアへの方針を毎回変えていく必要があります。

2、メック

ゲームの序盤は各勢力拠点が川で隔てられていますが、中盤になると豊富な資源があって強力なアクションボードを追加できるファクトリーのある中央大陸を目指してこぞって侵出してきます。
ここで活躍するのがこのゲームの象徴でもある「メック」です。
このメックは戦闘兵器兼輸送機械としての能力を持っており、資源の産出が可能な代わりに戦闘能力を持たない労働者を護衛したり、複数の労働者と資源をまとめて輸送できたりと最前線と後方の両方で活躍できるユニットです。
各国最大4体までしかマップ上に展開できませんが、このメックの運用はゲームの鍵を握る存在です。

3、戦闘のリスク

メックやヒーローを使って他国の戦闘ユニットに攻撃を仕掛けることが可能ですが、他国の労働者を戦闘に巻き込むと自国民の好感度が下がるというリスクがあります。
自国民の好感度が低いとゲーム終了時の得点計算で得点が伸び悩む原因になります。
戦闘に勝利することで相手の資源や領土を奪える、到達目標の一つを達成できる、撃破した相手ユニットを相手の拠点に戻すなどもちろんメリットもあるものの、戦闘はあくまでも選択肢の中の一つと考えたほうがいいでしょう。

4、得点計算時のボーナス

各国には独自の能力があり、特殊地形に侵入できる能力、条件を整えれば戦闘力が上がる能力、アクションのペナルティや制限が解除される能力などそれぞれの特徴を活かしつつ到達目標を達成していきます。
自分で到達目標を6つ達成することも重要ですが、ゲーム進行停止後の発展ボーナスの清算も軽視できません。
ゲーム停止時の領土の数、達成できた目標の数、所持している資源を対象に国の好感度の高さによってお金のボーナスがもらえます

途中の経過はともかく、あくまでゲームは最後にお金を一番もっている人が勝者です。
ここでの逆転もよくありますので、効率よく自身の達成目標をこなすことも重要ですが、他国の動向を注視して目標達成が近い国をけん制しつつ終盤になったらボーナスを意識して行動していくことも勝利のためには必要です。


初回プレイ時は私を含めてボドゲ暦の浅い者2人でやったのでお互い少しゲームを進めてはこの場合はどうなるのかとルールブックを確認しながらのプレイとなり、非常に時間がかかった上に、得点計算を間違うなど大変な初プレイでした。(インストに1時間近く、プレイに2時間超)
慣れれば1ゲーム90分から120分はかからないくらいに終わるようになります。
時間がかかるゲームであることは間違いないですし、細かい部分でのルールはあるものの以下のポイントを意識してやれば初プレイの人も楽しめるだけの懐の深さはあると思います。

・経験者がいたら時間をかけて丁寧にインストを行う
・経験者がいたらゲーム中も初プレイの人をフォローをする
・やりやすい国を選ぶ
・最大でも5人プレイにする(拡張は何もいれない)

初心者に一番おすすめしたい国はロスヴィエト(赤)です。
初期資源に鉄と石油があり、メックの展開が早く、おまけにそのメックの展開で開放できる能力の一つのおかげで最速でファクトリーへ到達できます。

そしてなによりも連続で同じ行動選択が可能であることが最大の理由です。
どのアクションボードかきても対応できて、どんな戦法も取れる柔軟性が強みです。
逆に使いづらそうなのは能力が戦闘強化に偏っているザクセン(黒)かなと。
ただ同じ戦闘系でしかもかなりクセがあるので、経験者の方からは真逆の意見があるかもしれませんが個人的にはクリミア(黄)も方向性さえ提示してあげればありかなと思ってます。
初期資源に鉄があって、戦闘カードを資源の代替に使えるため領土を広げすぎずに発展可能なので他国のヘイトを稼ぐ心配が少なくなるというのが理由です。

残りの2カ国は湖への侵入という強みがありますが、行動の選択肢が増えることは良し悪しかなと。
ザクセンよりは初めての人も活かせそうな気はします。

あとは人数が多いと資源・領土の関係で必然的に戦闘が起きやすくなりゲームの展開が早くなりがちなので、初心者がいる場合は拡張なしの多くても5人までにするほうがやりたいことをある程度やれてゲームのポイントや楽しさをつかめると思います。

コツコツ自国を時間をかけて発展させていく楽しさであったり、混沌とするファクトリー周辺の情勢の変化は何度でも遊びたくなるほど奥が深いです。
私自身このゲームをきっかけに重量級ゲームへの一歩を踏み出せたということもあって、個人的に思い入れのあるゲームでついレビューも長文になってしまいました。(読み疲れた方がいたら申し訳ありません。)
プレイ人口を増やして多くの方とまだまだ遊びつくしたいと思えるゲームです。

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菊次郎@読書中
あきT
ukiuki (ボードゲーム制作してます)
maha(まは)
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まつなが
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