- 2人~4人
- 45分前後
- 8歳~
- 2013年~
パンデミック:新たなる試練ときたまご[ソロゲームメイン]さんのレビュー
協力型ゲームの筆頭として有名なゲームですが、「ソロ用」として購入しました。
やり方や準備は「一人で多人数分の行動をこなす」以外は複数人プレーと何も変わりません。
・ソロのメリット
・ゲームの概要
・準備すると便利なアイテム
・初心者の自分が勘違いしていたルール
・総評
等の視点から記載させて頂きます。
☆★☆協力型ゲームなのにソロでやるメリット☆★☆
結論から言えば、ソロ用としても非常に面白いゲームです。
複数人プレーの際もお互いの手札の公開やどう動くかの相談なども禁止されていませんので、ゲーム性を損なう事無くソロプレーが可能です。
強いて言えば、毎ターン同じ事をやる必要がある為、今どのキャラの動作をしていたかわかりづらくなってしまう事でしょうか。
慣れで解消できますが、慣れないうちは"おはじき"などをそのターンのキャラクターカードに置くなどの工夫をすると良いかもしれません。
多人数でやる時ワイワイ感と違い、ゲームクリアをパズルゲームのように詰めていけるのがソロとしての強みです。
協力プレーのリスクである「プレーヤーに口出しをしてしまい(されてしまい)場の空気が悪くなったり、ゲームそのものを嫌いになる」という事がない。
純粋にゲームのみに集中できる。それがソロプレーパンデミックの大きな魅力です。
1人2役~4役まで、その日の気分に合わせた難易度で出来る自由度や、
他の人と時間を合わせる必要がなく、自分の好きなタイミングで遊べる気軽さもメリットですね。
ちなみに、ソロプレーが選択肢に入ると、複数人プレー時の先述のリスクも軽減されるんです。
ソロの時に自分の考えはいくらでもぶつけられますから、複数人プレーの時には口を出す必要がなくなります。
自分ならこうしたいというプレーはソロの時に幾らでもできますからね。
複数人プレーの時こそ、自分だけでは気付けなかった新しい攻略の切り口のヒントを貰えるかもしれないのですから、
複数人の時は是非とも「みんなで」ワイワイ楽しんでください。
どちらの形も素晴らしいパンデミックの楽しみ方だと思います。
☆★☆ゲームの概要☆★☆
細かいルールは他の方が記載して下さっていますので大まかに説明すると、
世界48都市(4色に色分けされた各12都市)に蔓延した4種類のウィルスが拡散しきる前に、
4種類の治療薬を作成する事がプレーヤー側の唯一の勝利条件です。
様々な要因でウィルスが蔓延しきってしまった場合や、手札が尽きてしまった場合は時間切れで敗北となります。
プレーヤーは、自分のターンで、
「他の都市への移動(全4種類)」「ウィルスの治療」「治療薬の作成」「同じ都市にいる他プレーヤーとのカードの交換」「基地の作成」
から合計4つのアクションを選び行動を進めていきます。
自分の行動が終わった際に、2枚のカードを引き、都市カードと呼ばれる治療薬作成に必要なカードを集めていきます。
(手札上限は7枚、治療薬作成に必要なカードは同色のカード5枚です。超えた分は捨てなければなりませんので、なかなか大変です。)
もちろん、事は簡単には進みません。
次のプレーヤーの行動に移る前に、ウィルスの感染が広がります。
2枚の感染カードが引かれ、それぞれの都市に1つずつウイルスが広がります。
つまり、毎ターン2個以上のウィルスを治療していかないと、世界にはどんどんウィルスが蔓延していきます。
しかも、ウィルスの拡散はゲームが進むにつれて速度を増していきます。
難易度にもよりますが、ゲーム後半には毎ターン4枚以上(!)の感染が進む事もあります。
チームメンバーを世界中に散らばらせ、各地でそれぞれがウィルスを除去していると、カードの交換が出来ません。
カードの交換の為に集まっていると、各地でウィルスが広がってしまいます。
遠距離の移動や治療薬を作る為の基地の作成にもカードが必要になります。
ですが、そこでカードを使うと治療薬の作成が遅れます。
その絶妙なゲームバランスとジレンマを楽しんでください。
さぁ、あなた(達)は、果たして拡散し続けるウィルスが蔓延しきる前に、
4種の治療薬を完成させる事が出来るでしょうか?
☆★☆あると便利なアイテム☆★☆
◎プレーエリア
便利というか、必要最低限のスペースですね。
メインのフィールドのボードサイズが縦410mm×574mm
加えて、プレー人数(キャラ)分のカード置き場
余裕があれば、カード2枚分程のウィルスコマを置くスペースがあると良いかもしれません。
※ウィルスコマ入れは拡張版で入れ物としてシャーレが付いてきますので、拡張版購入予定の方は用意する必要はありません。
※場所を問わないなら、ウィルスコマはゲームボード左上のタイトルの上に置く事も可能です。
◎カードスタンド
キャラクターカードと手札7枚の合計8枚(拡張版を考えると欲を言えば+1の9枚)を置けるカードスタンドがあると、プレースペースをかなり減らせます。
ソロプレー時は単純にカードが見やすくなるメリットも大きいですね。
私は3キャラプレーが多いのでスタンドは3個入りを購入しましたが、
本作の上限は4人プレーまで。拡張版を含めると5人プレーまで出来ますので、必要な数だけご用意ください。
※画像は一例です。重ねると窮屈ではありますが、導入してから快適さが跳ね上がりました。
◎カードスリーブ
本作のカードサイズは
縦88mm×横63mmの一般的なトレカサイズです。
実際の枚数は、
キャラクターカード(7枚)、参照カード(4枚)
イベントカード(5枚)、都市カード(48枚)、エピデミックカード(6枚)=合計(59枚)
感染カード(48枚)
「合計118枚」のカードスリーブがあれば大丈夫です
(もちろん、スリーブ無し派の方は購入無しでもプレー可能)
~~~同ゲームの拡張版も購入予定の方はこちらもご参照ください~~~
別売りの拡張版が3セット発売されていますが、拡張版はカードの背面の色が薄くなっています。
その為、次のカードを引く前にカードの予測が出来てしまう恐れが生じるのですが、
これは不具合ではなく商品の仕様ですので、不良品として交換は出来ません。
そこで、予め背面色付きのスリーブを買って使用する事でゲーム性を損なわずプレーする事が可能です。
透明スリーブ、青系背面、緑系背面の3種類で用意すると良いと思います。(青、緑は元々の背面の色を基準にしています。もちろんお好みでご変更ください。)
透明スリーブは3色目を買うのではなく、あくまでも透明が推奨です。(参照カードなど両面見る必要があるカードも存在する為)
参考の為、本ゲームと拡張版(3作品)に必要な枚数を記載させて頂きます。
新たなる試練(本作)/迫りくる危機/科学の砦/緊急事態宣言/「全タイトル合計」
透明 11枚/ 11枚 / 34枚 / 11枚 /「67枚」
青系 59枚/ 22枚 / 15枚 / 25枚 / 「121枚」
緑系 48枚/ 2枚 / 2枚 / 2枚 /「 54枚」
※これはブランクカードや行動参照カード、5種類目のウィルス治療薬カード、拡張で更新されたキャラクターカード等
プレースタイルによっては使用しないカードも数に含めています。あくまでも目安としてご参照ください。
※青系の121枚という60枚入り2個だと1枚足りない悩ましい状況ですが、これにはブランクカード(2枚)という、
ゲームには使用しないカードも含まれていますので、拘らなければ119枚で考え、60枚入り2個で大丈夫です。
☆★☆初心者の自分が勘違いしていたルール☆★☆
・同じ都市にいればどの都市カードも受け渡しが出来る。(その都市のカードしか受け渡し出来ません)
・研究員はどこにいても都市カードを渡せる(離れた都市からも渡していました。あくまでも同じ都市にいる場合のみです。)
・手札上限の7枚を超えた場合、自分のターンの最後に枚数を越えていた場合に捨てる。
(正確には8枚になった「瞬間」に捨てる必要があります。大したことがない勘違いの様ですがで、
研究員が自分のターンで7枚カードを渡し、科学者は自分のターンで合計14枚のカードを使って移動のや基地作成、治療薬作成が出来てしまう、
組み合わせ次第では1ターンで3つの治療薬を作る事まで出来るかなりゲームバランスが崩壊する勘違いルールでした。)
とはいえ、上記3つは当初勘違いしていたルールだったのですが、逆に、初心者の自分には程よい難易度になっていました。
通常の4枚エピデミックをクリア出来ない方は、この「間違ったルールを導入してみる」と違った楽しさがあるかもしれません。
なお、このルールでエピデミック6枚クリアをして、世間では難しいといわれてるゲームなのに余裕じゃん。俺天才。と、
高を括っていたら正しいルールを知る機会に直面し、本来の難しさを知って血の気が引いたのも今では良い思い出です。
☆★☆総評☆★☆
9.5/10です
まず0.5のマイナスについて。
唯一の難点は、アナログゲームならではの、細かいルールの確認が困難なところ。
海外のサイトを探すも、日本語ではないのと、名称の特性上医療系のページが出てしまう事もあり簡単ではなく、
一部のルール確認はスマホ用の同ゲームが公開されているので購入し、その動作をもってルールの確認をしたものもあります。
有志の方がネット上で公開して下さっているものもありますが、公式としてのルールの確認は難しいのが正直なところ。
しかしながら、大会にでも出ない限りはある程度の自分ルールで楽しめば良いと思ってもいます。
それもまたアナログゲームの自由度のメリットなのですから。
ゲームそのものの感想としては、
近未来チックな世界観から興味を持ち購入したゲームでしたが、
やればやるほど、ゲームバランスが絶妙だと思わされる場所がいくつも存在する事に驚かされました。
ウィルス治療とカード交換のジレンマや、移動や基地作成と治療薬作成の為のカード使用のタイミング、
プレー人数が変わっても使えるカードの総枚数は変わらない為、一人当たりの総アクション数が減ってしまい一長一短である点。
エピデミックの枚数による難易度の変化で、どの職業も活躍出来るチャンスがあるという事。
後カード1枚あれば!あと一巡あれば!あとたった1アクションあれば!
そう思わされる敗北も何度も経験しましたし、1アクション間に合った事で勝てたゲームもありました。
カードのランダム性から、見つけられなかった勝ち筋が幸運にも転がり込んできたゲームもありました。
カード運もありますから、時に理不尽な負け方をする事もありますが、それはご愛敬。
計算し尽くされたバランスなのか、偶然の産物なのか、どちらにしても神の所業です。
どこで間違えた?あの時どうしていれば間に合った?
そうやって繰り返し遊び、自分なりの攻略を考え、先日、遂に本来のルールでエピデミック6枚を入れてのクリアを達成しました。
「検疫官・研究員・科学者」の3人チームです。もちろん、他の組み合わせでももちろん可能だとは思います。
ですが、大きな壁を越えましたので、自分にとっての「新たなる試練」はひとまずはここで一区切り。
どうやら、何か"危機が迫っている"ようですので、そちらに出向かなければなりません。
機会があればそのお話もまた記載出来ればと考えています。
『パンデミック 新たなる試練』協力型ゲームの代表格。噂に違わぬ面白さです。
10年以上前のゲームにも関わらず、その魅力は全く衰えていないと感じさせられるでしょう。
この面白さ、このゲームの魅力に一人でも多くの方が「感染」しますように!
- 1476興味あり
- 5130経験あり
- 1714お気に入り
- 3937持ってる
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