パルミラももんがさんのレビュー

評価：5(皆様には、これから転売ヤーになってもらいます)

地味オブ地味。色でいうなら茶色のゲーム
商品を買って売ってを繰り返して財をなすゲームです。

ルールを聞いただけだと面白さが伝わるか微妙

３種類ある商品を売買して、手札から１枚カードをプレイして、山札から補充する。
プレイしたカードが一定数になると決算処理
商品の価値が上下に調整して、次の年度の取引を開始する。

商品が置かれるマスには１マスごとに値段が書いてあり、商品を買うと値段があがる。
商品を売ると値段が下がる。
同じ商品を後から買う方が高くて不利になるし、後から売る方が値段が安くなるので売却益も減る
いたってシンプルです。

遊んだ感覚はクニツィアの他の作品でいうと、バトルラインやトレンディ、ボツワナに近いと思います。
２人プレイならバトルライン、３人以上ならトレンディといったところでしょうか。

単純な価格操作ゲームであるため、他プレイヤーの思惑をくみ取る必要があります。
先手の方が価格面では有利（高く売ったり、安く買える）ですが
後手番は、実際に相手のプレイしたカードを見て方針を立て先手番のジャマや相乗りができます。

１手番、２つの行動

• 先手の売買した商品
• 先手のプレイしたカード（将来的な価格の変動、決算時の得点）

そこから相乗りするべきか？
他のプレイヤー（後手）と協同して、別の商品を育てるのか？

派手は特殊効果もなければ、固有能力もない地味なゲームながら、手番順を操作（一部のカードは２枚出しをしたり既存のカードを上書きできる）することで決算へ移るタイミングを操作するところが面白い。

二人プレイでなければ最初に配られたカードをすべて出すことはできませんし、
必ず誰かと協力して商品価値を操作することになります。

誰と協力して、どの商品の価値を操作するのか。
協力しつつも自分だけ出し抜くには、どのダイミングで、このカードをプレイすればよいのか？
いや・・・今ではなく将来まで取っておくべきか。

良い商人になって耳あたりの良い言葉で勧誘しているつもりでしょうが、顔は悪徳商人になっていますよ。
を全員がやるゲームです。

突発的なイベントもなく単調なゲーム展開ともいますが、３ラウンドという短さがちょうどよいと思います。
かなり優秀な軽中量級の作品だと思います。

繰り返しですが、地味オブ地味です。

相手の思惑を考えながら自分が、より多くの利益を得るには？を考えながら手札のカードと相談する感じが楽しいと感じるかが評価のわかれかたになるかと思います。

最後に
「１年の終了」時の処理にマニュアルに誤りがあるので、こちらを参照ください。