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  • 2人~4人
  • 60分前後
  • 12歳~
  • 2011年~

忍者刀荏原町将棋センターさんのレビュー

307名
6名
0
約3年前

平安末期〜鎌倉時代のボードゲームです。この時代のゲームは貴重です。

アクションが5種類のワーカープレイスですが、そのうち風評アクションは序盤はほぼ使わないはずなので、実質4種類。他プレイヤーの置いているスペースに置くのもOKです。全7ラウンドで、ラウンドごとの手裏剣(ワーカー)は3つだけなのでプレイ感は軽いです。

目的は、平氏、源氏、後白河法皇、のうち、どれかの氏族に特化して、品物を献上し、影響力を得ること。特化といっても、一つの氏族に絞る必要はなく、プレイヤーは忍者として、情勢を判断しながらどれかの氏族の片棒を担ぎ、VPを上げていきます。

メインのアクションは、5つある屋敷を襲撃し、品物を奪うこと。ここでは、手持ちの数値カードを切るだけ。護衛の数字より大きい数字を出していくか(武力)、小さい数字を出していくか(隠密)。切られるたびに新しい護衛カードをめくります。スタート時各屋敷には3つの品物があるので、3回連続大きい数字(小さい数字)を切れば、一気に3つの品物を手に入れることができます。

とは言っても、チキンレース的な運ゲーではありません。無計画な切り方で品物を取りに行くのではなく、計画的にハイ&ローができなければ、VPを得ることができないシステムなのです。

↑ VP得点は、第3、5、最終7ラウンドの計3回行われる。今、第3ラウンド。3つの屋敷に、紫の源氏の家紋が置いてある(源氏の屋敷)。このまま行けば、このラウンド終了時、源氏の影響力が一番多いプレイヤーが、4+5+8=17VPの大量得点を得る。


第二のメインアクションとして、取った品物を献上し、御所に居る人物カードを得ます。この人物達は平氏、源氏、後白河法皇、どれかの家系に属し、1枚につき1影響力を持っています。

↑ 写真上、御所に居る4人の人物。手前から北条時政、藤原頼長、源頼朝、紀貫之。先手(灰色)の現在の取得人物は下の3枚で、影響力は源氏(青)1、平氏(赤)1、後白河(緑)1。(なお、家紋の下の数字は年齢。影響力が同点の時は高年齢の人物を持つプレイヤーが上となる)


↓ 一方、後手(赤)の取得人物。影響力は、平氏1、源氏2、後白河0。

つまり、このままでは源氏の17VPは後手のもの。ここで先手は3つの方針があります。

・御所で紀貫之を取り、次の手番で藤原頼長を取り、源氏の影響力を逆転させる

・(ラウンド終盤であれば)、御所で紀貫之を取り、次の手番、師範アクションで「変身の術」タイルを取り、源氏の影響力を逆転させる。

・1枚目の写真上部にある源氏の屋敷を襲って、8VPの家紋を、後白河の家紋に変えてしまう。(これにより得点時、後白河のVPが増え、源氏のVPが減る)

この3つ目のやり方が、VPを増やす基本です。


屋敷の家紋を変えるには、武力または隠密で、品物の数だけ連続で数値カードを切ればよく、先程の源氏の屋敷の場合、品物は4つあるので、4回連続切れればいいのです。ただし、途中で「この後、上級護衛が現れる」という予告が現れる場合があります。なので、勝ち目がないことも起こり得ます。その時は、上級護衛カードをめくる前に、それまで稼いだ品物を貰って逃げることを選べます。ただし、その時は家紋は変えられません。家紋を変えるには、品物を全部奪わないといけません。これがきついので、どのプレイヤーも、場当たり的な襲撃は避けたいのです。

これが忍者刀が運ゲーでない理由です。めくったら上級護衛で、仕方なく即戦う、というわけではないのです。(それだとたしかに運ゲーになってしまいます)


連続でカードを切るためにカードの補充・強化をするのが、道場アクションです。これは、いわゆる、しゃがみですが、原則的に、公開されている好きな数値のカードを2枚取り、武力又は隠密の準備として力を貯めておきます。

また、師範アクションでは、ラウンドごとに1回使える忍術タイルを1枚手に入れることができます。写真右上は、特に人気のタイルです。(どんな数値カードでも6にする、0にする、戦いの途中で武力と隠密を切り替える。

また、ラウンド終盤では、白い仮面マークを持つ人物の影響力を+1にする「変身の術」というタイルが現れます。これは任意の影響力が+1になるので、早取りしたいところです。


書き忘れましたが、人物カードを取る御所アクションでは、品物を献上するときに、その品物自体のVPが貰えます。先程の紀貫之であれば扇2個2×2=4VP、北条時政であれば、翡翠5+扇2×3=11VPとなります。家紋戦略だけでなく、この献上特化戦略も有効です。


その他…

■3つ目の戦略としては、風評戦略がある。これは終了時セットコレクションとなる風評カードを得るアクションだ。ただし、風評カードは、序盤は何を集めていいか方針が立たない。なので、普通終盤6、7ラウンドで行う。御所アクションと同様、支払った品物自体のVPも入るので、終了時までに品物は使い切るのが狙いだが、特化戦略をするなら、中盤あたりから取りに行く必要がある。

■人物カードは、一氏族の家紋に特化していきたいが、他の氏族が優位になった場合、すぐに相乗りできるように、平均的に取って行った方が安全だ。

■序盤は、無理して3連続クリアで家紋を変える必要はない。(まだ、自分が人物カードを持っていないので、どの氏族に特化するか方針が立たないから)

■数値カードの3は、±1という特殊能力と兼用なので、±1として使いたい

■得点計算時、実は、氏族の影響力が2位になったプレイヤーもボーナスとして風評カードがタダで1枚貰える。(屋敷の家紋の合計VPが小さい場合、1位プレイヤーが風評カードを選んでもいい)。これを利用して風評カードのセットコレクションの方針を立てる。

■後半登場する「変身の術」技術は奪い合いになりやすい。前にラウンドでスタピーを取っておくことも大事となる。


一つ気になっている点が、各家にある8VPの家紋。この8VPは大き過ぎてバランスが悪いように思えます。8VPを始めから除いて遊ぶこともできます。


とにかく、特化したくても特化できない、非常に悩ましいゲームです。或る氏族の人物カードに特化して集めたところで、屋敷の家紋を変えられては意味がありません。つまり、戦略が通用するのは、中盤から、ということになります。襲撃アクション→御所アクションという、全プレイヤー必須の見通しが立っているというのに、肝心の戦略が立てられません。他プレイヤーの動向、注意力や融通性が問われます。

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荏原町将棋センター
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