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  • 2人~3人
  • 210分前後
  • 14歳~
  • 2009年~

マリア大石、コバヤシ、Rei Asanoのリプレイ日記(2018年3月21日)

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6年以上前

久しぶりのRei Asano 宅ゲーム会。3人用の重量級ゲーム「マリア」を遊ぶ。

概要
オーストリア、フランス、プロイセンの三陣営に分かれて競い合う非対称な陣取りゲーム。3ラウンド(一年)×4回の間に規定数敵陣営の要塞と都市を占領するか、全ラウンド終了後に最もゲーム中頑張っていた勢力を判定して勝者を決める。長く、重く、細々としたルールも多々あるが、軍隊の移動や要塞の占領、戦闘の処理など基本的なルールはそれほど難しくなく、史実に沿った絶妙な調整によりなかなか一方的な展開にはならない良バランスな三人用ゲーム。

序盤
インスト約2時間。陣営はランダムで、それぞれRei Asano オーストリア、大石 フランス、コバヤシ プロイセン&国事軍に決まる。初期配置と兵力の割り振り、席替えなどした後、最初の政局カードの選択からゲームは始まった。

1ラウンドは、

①政局カードの公開と選択
②フサールの配置(オーストリア専用の補給を妨害する軽騎兵)
③フランス陣営の手番
④プロイセン、ザクセンの手番
⑤オーストリア、国事軍の手番

の順で進行する。

政局カードは特定の陣営に対して有利になったり不利になったりするイベントを起こすもので、そのイベントに関係のある陣営の中で最も多く影響力を出した陣営が適用するか破棄するかを決定できる。
最初の政局カードは初期の手札が豊富なプロイセンと内容に直接かかわりのある国事軍によって適用された。プロイセンは不利なイベントを破棄し、国事軍はイベントによって兵力を少し増やすことに成功する。

続いてフサールの配置となるが、フサールはオーストリア軍のユニットから4歩以内でないと配置できないため初期の状態だと効果的な使用ができない。
特に意味はないが適当に配置してこのステップはすぐ終了した。

そんなわけで、フランスの手番からいよいよ本格的なスタートとなる。
大石 はまず素直にバイエルン方面の軍をオーストリア領内へ侵攻させた。国境付近に敵軍のユニットはないため易々と要塞を一つ自軍の手に落とす。何も考えずに侵攻すればもう1つ容易に落とせそうなほど有利な初期配置ではあるが、フサールの介入を恐れて隊列は団子状態。相手の出方も分からないのでとりあえず無茶はしないでおくことに。

そしてフランスの本土軍は北方からの侵略に備えるため北に向かわせる。3つある軍事ユニットの内最も国境に近いユニットは兵力4で心もとない。一番奥地に配置されている兵力8の守護神が来るまでけん制に努め、国事軍とオーストリアの飛び地部隊がどう動くかに備えることにした。ちなみにもう1つのユニットは兵力1でまるで頼りにならないため完全な陽動部隊として運用する予定だった。

次にプロイセン、ザクセンの手番。
プロイセン目下の狙いは史実をなぞる形のシュレージン制圧。プロイセンの東方から全兵力でもって侵攻を開始する。ザクセンもプロイセンを操るコバヤシ のコントロール下にあるが、イベントによっていつ中立やオーストリア陣営に寝返ることになるか知れたものではないためか、コバヤシ は積極的に動かさないと公言してはばからなかった。(もちろん誰も信用していなかったが)

最後にオーストリア、国事軍の手番。
二方面からの侵略を受けるRei Asano のオーストリア本土軍はそのどちらも防ぐ構えで双方に軍勢を向かわせた。1部隊を西のバイエルン方面に向かわせ、2部隊を北のシュレージン方面に投入。残りは初期位置が奥まったところにあり少々出遅れていたため、両方面の戦況を見て逐次投入する予備隊となった。

フランス北部に位置するオーストリアの飛び地と国事軍はまだ防御が万全でないフランス北方からじわじわと進軍を開始した。2年目に発生する皇帝選挙のイベントに備えてオーストリア軍が選帝侯の領地を1つ寝返らせ、連携する形で国事軍がフランス領内へ。

長い長い1ラウンド目は戦闘なしで終了し、ゲームはどんどん進行していく。

オーストリアがバイエルン方面の防衛に寄越した戦力は1部隊のみ。対してフランスのユニットは3部隊で、かつバイエルンのカードが使えるためよっぽど相性が悪くなければまず間違いなく撃退はできるはずだった。
大石 は強気の姿勢で守りに出てきたオーストリアの軍に初めての戦闘を仕掛ける。基本の戦力では当然バイエルン・フランスの複合部隊が圧勝し、幾度かオーストリア軍による抵抗はあったものの6以上の大差をつけて部隊を壊滅に追い込むことに成功した。この勝利により生じた空白に付け込んで、フランスは一気に2つ要塞を占拠する。

一方、焦るオーストリアの予備隊は強行軍で急遽バイエルン方面へ駆けつける。2部隊による複合ユニットはフランスの手を止めさせるのに十分な威圧感を持っていた。以降バイエルン戦線は怪我を負いたくない双方の思惑が一致して半年あまり不毛なにらみ合いが続くことになった。

その間に調子を良くしたのはプロイセンであり国事軍を擁するコバヤシ であった。
予備隊がバイエルン方面に向かったため援軍の存在を恐れる必要がなくなったプロイセンはオーストリアが初期から支配しているシュレージンの各都市を次々に落としていく。バイエルン方面で疲弊したオーストリアとの数度の戦闘に勝利して、シュレージン完全支配まではあと2都市となった。
また、バイエルン方面軍により煮え湯を飲まされたオーストリアにしてみれば仇敵フランスの領地を侵略しようとする国事軍と仲良くしない理由はない。ろくな抵抗もないまま、フランス北部は国事軍とオーストリアが徐々に勢力を伸ばしていった。

このあたりで1年目が終了する。
各自ストックに残っている支配チップ(これを全てストックから排出することがゲームの基本目的)を集計し、必要があれば軍備を再編して、ゲームは2年目へと移行した。

中盤
開始時は強制的に結ばれていたバイエルンへの援助契約が解消されたフランス。バイエルン戦線が期せずして膠着状態に陥ったため戦力的には余裕ができたと、2年目の2ラウンド目あたりにようやく北部防衛へ動き出す。2部隊同士の戦闘で互いに全力を投じあった結果辛くも勝利を収めたフランスは、イケイケの国事軍とオーストリアの勢いを削ぐことに何とか成功する。
しかし、守るだけではゲームの目的である支配チップのばら撒きがはかどらない。本土もバイエルン方面も、いまいち抜け出しきれない状態にフランス軍ははまってしまった。

そんな中やはり元気なのはコバヤシ のプロイセン。イベントによってザクセンの裏切りの気配が薄くなったのを機に、北部からオーストリアを圧迫する。シュレージンにオーストリア軍が張り付いている間に活発になったザクセンが西北からオーストリア領内に侵入。誰も守っていない都市にまんまとプロイセンのチップをばら撒いていく。
オーストリアのRei Asano は再編した部隊で何とかシュレージンを維持しようと努めるも、戦力不足が否めずぎりぎり負けを繰り返す。

このままゲームが進めば、順当にプロイセンが勝利を収めることになるだろう。窮地はオーストリアとフランス、二陣営の利害を一致させた。

皇帝選挙のタイミングを機に、両陣営の間で盟約が結ばれる。

・フランス軍はバイエルン戦線から兵を引き上げ、バイエルン軍もこれ以上
東へは侵略しない。

・代わりにオーストリア軍は全速力で後退するフランス、バイエルン軍に対してフサールを使用しないし、すでにフランスのものとなった都市、要塞を取り返したりしない。

このゲームには「ゲーム中に交わした盟約を反故にしてはいけない」というルールが存在する。そのおかげで大石Rei Asano は意味のない戦況の膠着から解放されて、それぞれの抱える問題を解決するために動き出すことができるようになった。

半年以上にらみ合いを続けていた両陣営の2部隊はそれぞれシュレージン、フランス本土へと大返しを決める。
一転苦境に立たされるコバヤシ 。敵領深くに進軍し過ぎた国事軍は補給線を絶たれて弱体化し、駆けつけたオーストリアの援軍に阻まれてシュレージンの完全支配をくじかれてしまう。

2年目を終えるころ、半年前は有力視されていたプロイセン勝利の未来はほぼなくなり、各自支配チップの枚数は大体同じくらいになっていた。

終盤
3年目。
本土に集結したフランス軍は精強だった。数の暴力で選帝侯領を取り返し、相手の退路を抑える形で回り込みつつ侵略者に対してプレッシャーをかけていく。国事軍、オーストリア軍は地力の段違いなフランス軍の攻撃範囲から逃れながら、いまさら引けない進軍を続けた。

他方、プロイセンとオーストリアのシュレージン戦線。相手を絞ったおかげですっかり盛り返したオーストリアが奪われたシュレージン領をじわじわ取り返していく。政局が味方せず、プロイセンは徐々に息切れ。
そんな時、追い討ちをかけるようなイベントがプロイセンを打ちのめした。
プロイセンの犬として地道に侵略活動を続けていたザクセンが突如二段階の裏切りを見せてオーストリア陣営に寝返ってしまったのだ。
秒速で自領へと引き上げたザクセンはオーストリアの命令を受け、返す刀で無人のプロイセンへ侵攻。この年内に3都市は余裕で落とせる見込みとなった。プロイセンがどうにか対応しなければオーストリアの勝利が確定する。

フランスはフランスで、領内の自由な補給を受けて強気に敵を追い返していた。その間密かに浸透させていた陽動部隊が東の幹線道路を通って無人の国事軍領へ侵入。3年目の最後のラウンドに後支配チップ1枚で勝利のところまでたどり着いた。

この時点でプロイセン及び国事軍の勝利はほぼなくなっていた。しかし、フランスが勝つか、オーストリアが勝つかはプロイセンの頑張り次第という残念な状況に。

勝利の望みはなくなったが、コバヤシ のプロイセンは全部隊を動員して最後の決戦に臨んだ。一度目の戦いはRei Asano が戦略的撤退を決めたためコバヤシ の勝利。しかしこちらも勝たなければならなかった二戦目であっさり敗北し、プロイセンはオーストリアの手からシュレージンの支配権を奪えなかった。

結果、ザクセンが最後に2都市制圧してオーストリアの支配チップを全てばら撒き、3年目の3ラウンド目にゲームは終了。史実よりもだいぶ有利な形でオーストリアの勝利となった。(プレイ時間5時間半)

以下、個人的な感想とか
大石 「面白かった。いや大変面白いゲームでした。インスト2時間、プレイ5時間、3人用でウォーゲームチックな内容で、ばりばりに人も環境も選ぶゲームではありますが、遊んで悔いなし。むしろ遊べて良かった。大変濃密な時間を過ごせました。

色々すげえ、と思いましたが個人的に特別好きなところは兵站のシステムと戦闘時のスートのシステムです。たったこれだけの要素でここまでしっかり戦略的な戦争をゲームで再現できるとは。感動です感動。それとなんだかんだで全陣営ワンチャンある、ともすれば弱いものいじめになりかねないところを上手くそうならないように仕組まれている絶妙なゲームバランス。これも凄い。

いつになるかは分かりませんが、ぜひまたやりたいですね。少なくともあと二回は遊びたい。これは良いゲームですよ」

メンバー勝利点勝者
大石
大石
1
コバヤシ
コバヤシ
5
Rei Asano
Rei Asano
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