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  • 2人~4人
  • 30分~45分
  • 12歳~
  • 2013年~

帝国の創設者ミチミツさんのレビュー

130名
1名
0
約8年前

【まえがき】
ロシアのメーカー「Rightgames LLC」社が2013年に発売した軽量~中量級ゲームで、一時期国内でも流通していました。
ゲームはタイルをめくって配置する、いわゆるタイル配置ゲームですが、簡易的な拡大再生産らしい雰囲気を味わうことができます。

【ルールの簡単な説明】
※わざと省略して書いてます。

このゲームはタイルとトークンのみで構成されています。
タイルは4種類あり、それぞれ自然・村・町・勝利点タイルと分かれています。

自然タイルは配置に資源を必要とせず、何かしらの資源を産出します。
村タイルは配置に自然から生み出される資源を必要とし、代わりに何かしらの加工品を産出します。
町タイルも村タイルと同様ですが、村から生み出される加工品と自然から生み出される資源を必要とし、代わりに帝国の原動力となる軍事力、運搬力、経済力、生産力(それぞれトークンに対応)を生み出します。
そしてこの自然、村、町から生み出される資源、加工品、様々な力を元に、勝利点タイルを配置することができます。

手番では、
1)4種類あるタイルの山から1枚めくる。
2)手持ちのトークンを使う
3)めくられているタイル1枚を取り、自分の領土に配置する
を順番に行います。

トークンは町タイルを配置することで得られ、その種類ごとに特殊効果があります。
軍事トークンは相手のタイル1枚を、使用できないようにします。
荷車トークンは4枚のタイルをくっつけて、どのタイルからも4枚のタイルが生み出す資源を得られるようにします。
金貨トークンは相手のタイル1枚を1回だけ借りて、そのタイルから生み出される資源を自分の資源として使うことができるようになります。
職人トークンは様々な加工品に対応していて、その加工品を生み出す村タイルに配置することで勝利点を得ます。

これを繰り返して、勝利タイルもしくはその他のタイルの山がなくなればゲームが終わります。
最後に獲得した勝利点タイルの点数、余ったトークン1枚につき1点、職人トークンの点数すべてを合計して、最多点数の人が勝利者となります。

【感想】
3回プレイしました。
一度プレイすれば、ルールはすんなり覚えられます。ただ、どのタイルが何の資源を必要とし、そして何を生み出すかは数回プレイしないと覚えきれないでしょう。別途サマリーを作った方がいいかもしれません。

ゲーム自体はタイル配置ゲームですが、配置したタイルによって次の段階のタイルを置くことができるようになり、これを繰り返すことで勝利点を生み出すタイルが置けるようになる点が大きく異なります。
一種の拡大再生産のような感じを味わうことができると思います(簡易的であって厳密には違いますが)。
ただ通常の拡大再生産のゲームでは、拡大するためにかなり苦しい展開が続いて息苦しく感じられるため、苦手な方もいると思います。しかし、このゲームでは割とサクサクと次の段階のタイルが置けるようになるため、息苦しさはなく、これなら苦しいゲームが苦手な方でも楽しめるのではないかと思います。

このゲームでは、タイルを配置するときに必要とする資源を生み出すタイルと縦横斜めで隣接していなければなりません。
配置の仕方を失敗すると、必要な資源はあるのにタイルが離れているため配置できないという場面が度々あります。一種の配置パズルのような要素もあります。

さらに町タイルを配置することで得られるトークンには便利な効果があり、すぐに使いたいところですが、使わないで置いておけば最後に1枚1点となります。このゲームは得られる点数が少ないために1点2点を争う展開となりやすく、トークンを使うか、使わずに残しておくかは悩むことになるでしょう。

このように簡単な内容であっても、考えるべき要素は多いです。
その代わりに、このゲームは戦略・戦術性は低いと思います。どちらかと言えば、その時その時に最も適した答えを探す、最適解を見つけるゲームだと思います。
勝利点タイルもすべて使うわけではなく、全体の1部だけを使用します。ゲームごとに勝利点を得るための資源が変わるため、どのタイルを優先して配置していくべきかを考えなければなりません。

良い点ばかり書いてきましたが、最後に悪い点を1点だけ。
発売しているメーカーがロシアの小メーカーのせいか、コンポーネントが弱い、あまり良くないです。
箱も丈夫ではなく、タイルの紙質もあまり良くありません。
私は非常に気に入ったゲームなので、耐久性に難があるのは残念でなりません。

もう1つ残念な点は既に国内での流通はなく、世界的にも入手が難しいという点です。
傑作ではないですが良作だと思いますので、どこで遊べる機会があれば一度遊んでほしいと思います。

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