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  • 2人~7人
  • 60分前後
  • 10歳~
  • 2003年~

暗黒の大広間マクベス大佐@Digブログさんのレビュー

378名
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約4年前

B級ホラーの世界をそのままゲームに!怪物の後ろを歩くと見つからないのはもはやギャグ!


【ざっくり解説】

 フリーゼの怪物からの逃走をテーマにしたゲーム。一定のルールで動く怪物から逃げて、屋敷からの脱出を狙うのだが、怪物は単純な思考回路ながら意外と予想できない動きをするので楽しめます。

 中でも最高に秀逸なのが怪物の後ろを歩いていると見つからないことです。他にも同じ距離で2人ターゲットがいると、どちらを狙って良いのかわからずそのまま前進してしまいます。ホラーというよりもギャグマンガに近いかもしれません(笑)。


【長所】

 B級ホラーの世界をそのままゲームにしたことです。プレイヤーの動き次第で怪物の動きは大分変わるので、人数が増えるほど怪物の動きは予想不能になります。中でもフロアの端から端に怪物がワープするのは結構理不尽で笑えます。

 怪物の後ろをそっと見つからないように歩く。隠れている石を動かされて怪物に見つかった。等々ボードゲームというよりも、デジタルのサバイバルゲームを多人数遊んでいるような雰囲気溢れるゲーム性が売りです。


 あと超どうでもいいかもしれませんが、怪物のパーツがいくつかあってそれらを組み合わせて、ある程度好みの怪物を造れます。キモい怪物を造りだしましょう(笑)。謎の遊び心要素ですね。


【短所】

 プレイヤーの移動は物理的な運要素はありません。人数が増えるほど人間の動きが予想不能になり、それに伴って人間を狙う怪物の動きも予想不能になりやすいです。楽しくワイワイやりたいなら要多人数です。少人数だとパズルゲームにように怪物の動きを予想して動くゲームになります。

 あとはゲーム性的に長考しやすいです。よくよく考えてプレイしたくなるゲーム性なので、長考する人が多いと待ち時間が爆発するかもです。


【個人的な評価】

 ボードゲームでデジタルゲーム的なB級ホラーのサバイバルゲームを表現してしまうとは、フリーゼは天才いうよりも奇才ですね。このセンスがかの名作『電力会社』をデザインせしめたのだと思います。


 フリーゼはデジタルゲームとボードゲームの間を行くデザイナーなのか、本作の怪物の移動判定のルールや『電力会社』における発電所カードの取り回しルール、『フレッシュフィッシュ』における道路敷設の判定など、デジタルゲーム的判定を人力でさせようとする点があります。

 これが良いところか悪いところかは人によって分かれるラインです。とはいえ、間違いなく言えることは非凡な才能を持ったデザイナーということだけは間違いないでしょう。


 推定プレイ回数は3回。何回やっても怪物の後ろをこそこそ歩くのはシュールで面白いですね。ボードゲームとしてはかなり賛否が分かれそうな作品です。しかし、多くの人が一度はプレイする価値のある作品です。

 この奇妙なギャグのようなB級ホラーの世界は一度味わってみてください。個人的にはたまに遊べればいいかなぐらいの作品です。少人数だとパズルゲーム、多人数ならパーティゲームになるので合う人数を探して楽しんでみてください。

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