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  • 2人~5人
  • 15分~20分
  • 14歳~
  • 2019年~

キュリオスBluebearさんのレビュー

308名
3名
0
2年以上前

考古学者のチームを率いて、世界に4つある遺跡から価値のある骨董品をどのくらい確保する事ができたかを競うゲーム。

『Curims』とは『骨董品』のことです。

小粒ながらシンプルで切れ味鋭いゲームで、比較的短時間(5人でプレイしても30分もかかりません。)でヒリヒリしたゲーム感を堪能できる良作でした。

◾️コンポーネント

内容物はこんな感じです。

色分けされた4つの古代遺跡があります。

《黄:偉大なピラミッド》、《青:失われた難破船》、《赤:禁断の寺院》、《緑:古代の闘技場》という、雰囲気抜群の代表的な遺跡ばかりですね。

それぞれに、『1』『3』『5』『7』の4枚のカードがあり、これが発掘した骨董品(遺物)の価値を表します。

そのほか、各自の発掘調査員を表すプラスチックのポーン(プラ製なのでちょっと安っぽい)

ランタン型のスタートプレイヤーマーカー(何とずっしりメタル製!)

そして、大事な勝利点になる遺跡ごとの骨董品を表す宝石トークンがいっぱい!(大きくて扱いやすいアクリル 製)

なんだかコストをかけるポイントが微妙にズレてる気がしなくもないですね(笑)


◾️ゲーム展開

各遺跡には非公開でランダムに、前述の4枚の数字カードを伏せてセットします。この数字が、そこの遺跡から出た骨董品(遺物)は全てこの数字ぶんに等しい価値を持つ、という事ですね。

このカードは完全にランダムに抜き出して伏せるので、最初はどこの遺跡の価値がどのくらいあるのか誰も分かりません。

ところが、次に残ったカードを全て混ぜてしまい、手札として全員に配ります。

そうです!この手札を見れば、少なくとも『この価値ではない』事が分かります。(同じ数字のカードは無いので)

みんなそれぞれ『いくつではない』かを知っているのですね。

みんなニヤニヤします。

この『各自が限られた情報だけ持ってる』というのがうまく作用しています。


この情報を元に、各遺跡に自分の色の発掘調査員(ポーン)を配置していくのがメインアクションです。

その遺跡に調査員を置くと、そこの色の宝石トークンが1個もらえます。

しかし、置くのに必要な調査員の数はゲームが進むとどんどん上がっていく!(最初にポーンを置く人は1個でいいのに、2人目は2個、3人目なら一度に3個のポーンが必要なのです。)

一つの遺跡に他よりもたくさんの調査員を置いたら宝石のボーナスもあるので、何でも早く置けばいいって言うものでもない所がさらに悩みどころ。

やっぱりなるべく早く置いて、低コストで宝石を得たいじゃないですか。

こうしてゲームは《早い者勝ち》で進んでいきます。

◾️悩ましいジレンマ

皆がそれぞれ断片的な遺跡の価値を知った状態で調査員を置くので、皆出来るだけ価値の高いところに置きたいんですよ。

だから他の人がどこを狙うかよく見てる必要があります。

例えば手札に『5』『7』があれば、少なくとも『1』か『3』のはずなので、あんまりおいしい遺跡ではないことが《自分にだけは》分かります。

でもあからさまにそこを避けると、『ああ、たぶん価値が低いんだな』と分かってしまいます。

逆にみんなが置きたがる遺跡は、価値が高いと推測できるわけですね。

ここが駆け引きとハッタリの部分です。

しかも、手札を公開すると(少なくともその数字じゃないと皆にバレます)貴重な調査員トークンが増えるというルールもあります。(調査員が増えるのは実はとっても大事!)

お陰で公開するタイミングもとても大事!

ここでもすごく悩みます。

◾️取った宝石の価値の合計で勝負!

最終的に上記のアクションを繰り返していって、2ヶ所の遺跡から規定の宝石がなくなったらゲーム終了。

持っている宝石それぞれに、伏せてあった宝石の価値を掛け算します。そして4つの遺跡全部合計を合計して最も高い人の価値!となります。

◾️プレイ感

「じゃあねぇ、私はエジプトに調査員を送りましょう♪」

「おお、◯◯ちゃんが迷わずにエジプトに行った!絶対価値が高いと見た!」

「甘いな、単にエジプトが好きなだけかもしれんぞ」

「えへへ♪さあどうでしょう」

「じゃあ俺もエジプトに乗っかるわ。でも今度はポーンを2個置かなきゃいけないんだよね。」

「うーん、だんだんキツくなるなあ。調査員が5人しかいないので絶対的に足りないじゃん」

「後で手札を1枚公開してくれれば1人増えるよ(ニヤニヤ)」

「いやあ、公開もしたくないなあ」

「え?さては?」

「あ、いやいや気にするな(笑)」

「ふ〜ん、じゃあ私はその隙に難破船に行きましょう」

「う…絶対こっちが本命だって!」

「いやいや、わかんないですよ〜。ハッタリの可能性もありますからね。(笑)」

(じっと顔を見て…)

「絶対マジで狙ってるよ!」(爆笑)

「うわー、わかんなくなってきたー!」

「そういう時は、とりあえず置きやすい所にポーンを置いて1個でも多く宝石を確保しておくといいね」

「…うん、そうするわ。『1』じゃない事を祈ります〜。」

という感じでした。

◾️感想

20〜30分程度でしっかりボードゲーム やった感のあるゲームとして好評でした。

(「もう1回!」の声がかかれば紹介した私としては満足ですね♪)

あからさまな妨害があるわけではないのですが、何しろポーンの置き方が早いもの有利なので、誰かに先を越されると計画が狂って結構つらい。

そのため5人ゲームをやると、最終手番の人がちょっとツラいかも。(遺跡が4ヶ所なので、1ポーンで置ける場所は4ヶ所しかない…)

そんな事を気にしなければ(我々は全く気にしない)5人でも結構盛り上がる良いゲームでした。

また、この作品に限らずですが、このようにブラフ、ハッタリの要素があるゲームは、出来るだけ気心の知れた仲良し同士でやる方が盛り上がると思います。

「あいつならこんな戦略で来るに違いない」とか「あの子なら絶対正直に正攻法で来るだろう」とか、予測が立つので、それがこちらの戦略にも影響するし、またそれが外れた時がまた面白いです。

仲間うちでは非常に好評なりゲームでしたが、考える割にはやってる内容は非常にシンプルなので、そんなに続けて何戦もするゲームではない印象です。

初心者導入や時間調整、ゲーム会の最初の景気付けに威力を発揮するゲームと言えるでしょう。

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18toya
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