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  • 2人~5人
  • 45分~75分
  • 10歳~
  • 2015年~

ブルームサービスレモネードさんのレビュー

1050名
5名
0
7ヶ月前
レーティングが非公開に設定されたユーザー

魔女、ドルイド、天気の妖精などの10人のキャラを操り、

より遠くに、あるいはより沢山の塔に効率よく薬を届けるゲーム。

友人たちと4人でプレイしました


ルールはそこまで複雑ではないです。

カラフルなボードがあって、そこには沢山の塔が描かれてて、

2つの城に自分の2つの駒を置きまして、


ゲーム中は、その自分の駒2個を動かして、

ボードの色んなエリアに行き、

そこにある塔に、

塔のてっぺんと同色の薬1つを支払い(届け)、

得点を稼ぐのが基本動作です。


で、全員、事前に10枚のカードセットを持ってて、

これは自分のチームです。

10枚なんで10人キャラがいます。

この10人のキャラを使いこないしアクションを行います。


どんなキャラがいるか簡単に説明しますと、

まず駒の移動のアクションができる魔女が4人。

このゲームのメインキャラです。

駒を動かさなきゃ、何もはじまらないので

とても重要なキャラです。


このゲームでは4種類の地形がありまして、

駒の移動は隣接したエリアにしか行けないのですが

そのエリアの地形と合致した魔女でないと移動できません。

なので、山岳エリアに行くには山岳の魔女

森林エリアに行くには森林の魔女と4人いるわけです。


次に、駒のいるエリアの塔に薬を届けられるドルイド。

こいつらは2人います。

駒が森林か平原にある時のみ使用できる谷のドルイドと、

山岳と丘陵にある時のみ使用できる峰のドルイドです。


で、薬や杖などのリソースをゲットできる採集民。

これは3人います。

そもそもリソースが手元になければ、

届けて得点を得られることができないので、こいつらも重要です。


ちなみに、こいつらだけは、

駒の場所とは無関係にアクションができます。

薬は紫、柿色、緑と3色あり、それに応じて3人です。

柿色と緑の採集民のみ杖もゲットできます。


最後は、雲を除去できる天気の妖精です。

雲は移動の障害物になっていて、

駒は雲のあるエリアには入れません。


プレイしたら、わかりますが、

このゲームでは、とにかく雲が邪魔です。

ここに雲がなければ、ってクダリはたくさんありました。


このキャラがいれば、駒の隣接したエリアの雲を

リソースの1つである杖を支払い、除去してくれます。


そして、除去した雲は手元に保持して、

ゲーム終了時に集めた数で得点がもらえます。


以上のメンバーで全7ラウンドを戦いぬきます。

ただし、各ラウンドでは、

上記の10人のチームから4人だけを選びます。

つまりラウンド毎に4枚の手札を密かに選ぶわけです。


これは野球やサッカーとかで、試合ごとに、

選抜メンバーを選ぶ監督みたいな気分を味わえちゃいます。

「今回の一戦はこいつらに頑張ってもらいましょう」みたいな。


ラウンドが始まると、

スタートプレイヤー、便宜上、親としますが、親はまず、

自分のやりたいアクションのキャラカード1枚を、

手札から自分の前に出します。


そして各キャラカードには勇敢な行動と臆病な行動の

2つのアクションがありまして、

プレイヤーはこの2つから1つを選んで宣言します。

もちろん勇敢な行動の方がアクションの効果が高いです。


例えば、魔女なら、臆病な行動は駒の移動のみですが、

勇敢な行動になると、

移動後に、そのエリアの塔にリソースを届けて

得点がもらえるアクションができます。

つまりドルイドのアクションまでできちゃうとゆーわけです。


ただし、行動の選択後、

臆病な行動はすぐそのアクションができますが、

勇敢な行動はいったん保留となり、

左隣のプレイヤーの手番に移ります。


左隣のプレイヤーは、今度は、

自分の手札に親が選んだキャラがいるかを確認し、

いたら、それをプレイして、臆病か勇敢かをまた選択します。

臆病なら即アクション、勇敢なら保留は一緒です。


もし自分のチームに、

親の選んだキャラがいなければパスになります。


同じことを親から1周するまで続け、

1周したら、一番最後に勇敢な行動を選んだ者だけ、

勇敢な行動のアクションを実行でき

他の勇敢な行動を選んだ者達は、全員、

カードをプレイしただけで何もできません。


つまり臆病な行動は確実にできるが効果が低く

勇敢な行動はできるかどうかわからんけど、効果が高いとゆう

二者択一のギャンブルをするわけです。


そして、勇敢な行動を実行した者が次の親となり

同じことを実行します。

もし全員が臆病なら親は変わらず続投です。


んで、4枚のカードを全てプレイした者は、

いったんそのラウンドから抜けます。

もし親が抜けたら、左隣に親は移ります。

全員の全カードがプレイされたらラウンド終了。


これがこのゲームの基本構造です。


僕は恐らくすんごい馬鹿だからか、

「全手札4枚をプレイした者はラウンドから抜ける」し

「全員が全手札4枚をプレイしたらラウンド終了」

って自分でルール説明しているのに、


プレイ前は、なぜか、

最初のラウンドの4人のメンバー選びで、

他の人とキャラがかぶるように選んだほうが得と思い込んでて、

実際に1ラウンドをこなして愕然としました。


友人の1人だけが、

他の3人と全く選んだ4枚のキャラが、かぶっておらず、

それでどーなったかとゆーと、


3人がカードを出し切り、ラウンドから抜けた後、

その1人だけで4枚のキャラを使う、

ずっとオレのターン状態になりました。

しかもカードを出す者が他にいないから、勇敢な行動やり放題。


オレ「あ、そーゆうことなんや!」

友人たち「え、知らんとルール説明してたん?」

オレ「・・・・」

友人たち「・・・・」


・・では、気を取り直して、

人とかぶらないキャラ選び、いわゆるバッティングを避けた方が

なにかとお得かも、ってことは、

1ラウンド目に瞬時に理解しましたが、

そう単純にいかないのが、このゲームの面白い所です。


まず、親はそもそも、最初にカードをプレイするんで、

必ず勇敢か臆病かのギャンブルをさせられます。

しかも、誰ともバッティングしてなければ、親は続投です。


なので、親は、どこかで、

「誰かとバッティングするカードを出したい」と、

考えるようになります。

そして、親のバッティングはそのまま、

バッティングした相手の妨害にもなるとゆーわけです。


このゲームでは、4人のキャラ選びは、

あくまでボードでの駒の行動のための手段であり、

ボードでの駒の行動の方が主たる目的です。


しかも、駒をより遠い場所に移動させればさせるほど、

塔からもらえる得点が大きくなってます。


さらに途中には移動を邪魔する雲もあるんで、

それを事前に取り除いたりして、

どのルートを通るかも考えなくてはなりません。


なのでプレイヤーは

「まず妖精であそこの雲を取り除いて、

次に山岳の魔女で駒を移動させて、その後、

平原の魔女でまた移動せて、

最後にそこの塔にポーションを届けたら

高得点ゲットになるがな」

と、ゲーム中、行動の計画を自然にたてるようになります。

そして、どのキャラをどの順番で使うかまで

だいたい決めたりします。


ところが、親が出したキャラのカードは絶対で、

他の者がそのカードを持っていれば、

親のタイミングで出さなくてはなりません。


つまり、親は他の者の使いたいキャラの順番を

狂わせることができるとゆうわけです。


親以外の者は、

「うわ、山岳の魔女かー、もっと後で使いたかったのにー」

とか言いながら、

しぶしぶ山岳の魔女をプレイしなくてはならないんです。


ちなみに、

親になるか、ならないかは、そうそう狙ってできるものでなく、

実際のプレイでも親はゲーム中ころころ変わってました。


さて、このゲームのギャンブル部分である

勇敢になるか臆病になるか問題ですが、

懸命な人はこう考えるかもしれません。

「普段は臆病で、確実に行ける時だけ勇敢になればえーやん」


でも人生ってそんなに甘くはないんです。

「うまくいくかわかんない、

でもここはどーしても勇敢な一歩を踏み出さなきゃ」

そんな瞬間が、これまでの日常のどっかでありませんでした?。

同じなのです。プレイしたらわかります。

臆病な行動は、ショボすぎて物足りないのです。


だから「ダメかもしれんけど、できれば勇敢な行動をしたい」と

常に挑戦したくなるのですが、

「でも待って、自分の後ろの者がもし同じキャラを持っていたら、

自分の行動が1つ無駄に消えてまうやん。なー、みんな、

同じキャラを持ってるの?持ってないの?どっちなん?

考えれば考えるほど、持ってそう・・

やっぱ諦めて臆病にしとこかなー」

そんな考えがグルグル自分の頭の中で踊り狂います。

悶絶です。みんな毎ラウンド悶絶してました。

よーこそ、悶絶地獄へ。


ちなみにプレイ人数が5人に満たない場合、

それに応じて、ラウンド毎に、

一部のキャラの使用時に-3点をくらうとゆう

人数調整のルールがあるため、

何人プレイでも、あまりバッティング確率が

変わらないよう工夫されてます。


あと、ラウンド毎に全員に効果がある

イベントカードなるものがあり

これにより思わぬ点数を得たり、色んな状況を生み出し、

ゲームの展開を飽きさせません。


今回のプレイでは、途中まで一番ドベのプレイヤーが

ゲーム終了時に雲の追加点で、

かなり引き離されていたトップを抜いて優勝しました。

雲の除去もあなどれません。

沢山集めると、意外な高得点になります。


最終的なドベは僕でしたが、アクションを計画して、

そこにギャンブル性のインタラクションが加えられた感覚は、

あんま味わったことがない新鮮さで、とても面白かったです。


他の者がどのキャラを選んでいるのかも、

ボードの駒の状況をよく観察すれば、なんとなく推測でき、

そーいう心理戦な要素も楽しめました。


そしてこれは恐らく、

やればやるほどもっと白熱した読みあいになって

悶絶さもマシマシになるゲームって印象です。

またやりたいなー。


バッティングやジレンマで悶絶したい方は、

ぜひプレイしてみてください。

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