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  • 1人~5人
  • 120分~140分
  • 12歳~
  • 2007年~

アグリコラmaroさんのレビュー

1011名
5名
0
4年以上前

個人的には、初めての重ゲー/ワカプレとしてはあまり推奨できません。

ワーカープレースメントの代表的存在であり、日本でも、海外でも人気の高い傑作ですが、ワーカープレース部分のカツカツ度が高く、序盤の重要性がかなり高いゲームでもあります。1手1手について効率性を吟味し、対戦相手の行動も推測する必要もあります。しかし場合によっては理不尽な結果を拝むことを余儀なくされることもあります。つまり、他者のプレイの影響を受けやすく、融通のききづらい、救済要素の少ないゲーマーズゲームであるともいえます。

多作なUwe Rosenberg氏の2007年の作品で初の大作ですが、この後、2010年代に入ると氏のワーカープレースメントはカツカツ感が少なく、より自由度の高い方向へと進んでいきます。アグリコラの得点計算法が画一的であったのに対し、様々な勝利点の獲得手段を有するようになります。

裏をかえせばこのきつい部分を的確に処理し、減点となる事項を抑えつつ勝利点の獲得を目指すのがこのアグリコラの醍醐味といえます。さらにこれに多様な職業カードや進歩カードが加わることで、戦略性、リプレイバリューにも幅がでています。とくにカードの重要性についてはこれまで多数の追加セットが発表されていることからも明らかです。この旧版アグリコラのオリジナルカードは。リバイスドと比べ、良い言い方をすればダイナミック、悪く言えば強弱の差が激しいことで知られています。旧版のカードの組み合わせについてはかなり研究されていますし、開始時のカード選択のウエイトがより重いという視点からも、旧版は玄人向けともいえるかも知れません。

様々な要素がアグリコラをー級品のボードゲームたらしめているわけですが、レビュー等を見ているとアグリコラでボードゲームの面白さを知ったという方も多いようです。しかしこれだけヘヴィなゲームですから、表面にでないだけで、そうではない方が一定数はいることも想像はつきます。これまでに(ボードゲームに限らず)色々なゲームをしてきた方はよいですが、そうではなくて初めて重量級のボードゲームを体験するという場合は、他によりよい選択肢があると考えるほうが自然です。

日本人の気質として、ベストセラーや、絶版品(人気の裏返しという意味で)に弱いというものがありますが、一般的にいうなら、もう少し後のボードゲームとしてとっておいてもよい作品なのではないかと感じる次第です。

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