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  • 1人~4人
  • 60分~120分
  • 14歳~
  • 2020年~

テケン:太陽のオベリスクmaroさんのレビュー

977名
2名
0
4年以上前

ダイスピックによるアクション選択というシステムを引っ提げて登場したTascini氏の新作。

思えば、ツォルキンの古代神の世界観、マルコポーロのダイスプレースから、テオティワカンのダイスロンデルときた流れに逆らわず、これでもかというくらいのメカニクスを重ねて見事にまとめ上げた力作。

どれだけてんこ盛りかは商品説明や他のレビューにも書いてあるが、これだけの内容を持ちながらゲームは16ターンで終了となる。つまり、16回ダイスをピックすればおしまいという大変な重量級作品である。

ツォルキンやテオティワカンと同様、各アクションに特化すれば一定の点数は取れる。しかしアクションスペースのダイスは制限があるし、必要となる資源もアクションにより異なる上にアクション同士が相補関係にあるためうまく回すには慣れが必要である。手順番も重要だが、その制御もシステマチックに作り上げられてる。

それでも他人を出し抜くには、やはりいくつかの要素を組み合わせて特化しなくてはならない。直接的な攻撃などはないが、他者とのせめぎ合いの中で、最善を尽くす。資源はかつかつなので、アクションに伴う+αのボーナスを伺い、2手、3手先を見据えて行動を重ねる。相変わらずこうしたシステムを構築する術は一級品である。

ダイスの扱いも洗練されている。既にダイスの色によるアクションの制限、ダイス目のランダム性の克服はトロワやマルコポーロ、ロレンツォなどで実践されていて、ダイス=運ゲーという概念は払拭されている。テケンではそれらとはまた違う方法論でこのテーマに取り組んでおり、光と影、悪と欲(?)という概念を立ち上げてダイス選択のジレンマを創出している。ダイスの色、そして出目が網の目のようにアクションの結果にからむメカニクスは複雑ではあるがこの作品の最大のみどころだろう。

更に今回はついにカードドラフトも加えられた。ルールをねじ曲げて有利な状況を作り出すものから、勝利点に影響を与えるものまで様々。システムは異なるが、まるでアグリコラのそれのように少なからず行動に影響を及ぼすカードも多く、リプレイ性を高めている。

本当にどのアクションを行えば良いのか悩まされる。自分がどのダイスを取れば、相手はどうしてくるのか。行動がバッティングするのは好ましくないが、特化しないと点数は伸びない。そもそも、限られた資源やダイスから、そうは自由に行動できない。さらに手番や、ダイスの補充のタイミングも考えなければならない。このような選択の綾が、このゲームの最大の持ち味だと感じる。

最後に、意外と勝利点獲得の見通しは悪くない。それなのになんとも思いどおりに動くことのできない歯がゆさが印象に残る。しかしそのうえで、もしかしたらツォルキンなどと同様に、取るべき戦略が類型化されてくるかもしれないような気もする。

相応に複雑な部分と、適度な揺らぎの要素も持ったこの作品が、今後世界レベルでどのような評価を得るのか楽しみである。

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kahn
テケン:太陽のオベリスク
テケン:太陽のオベリスクの通販
ダイスドラフトをメインに、ありとあらゆる要素が盛り込まれた戦略ゲームです
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日本語ルール付き/日本語版
¥7,700(税込)
maro
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