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  • 2人~4人
  • 30分前後
  • 10歳~
  • 2014年~

宝石の煌きだいもん(@economic_wars)さんのレビュー

1083名
1名
0
7年以上前

「くそ地味。でもオモロイ。はい、もう一回」って感じのゲームです。

最高効率で点数獲得を目指す拡大再生産ゲーム。


コンポーネントとして、宝石チップがあり、これが本場ポーカーチップのような重み。これが無かったらどうにも盛り上がりようが無いだろう。というくらい、テーマが無い。フレーバーが無い。特徴がない。

ただ数字を追いかけて、最大効率での点数獲得の戦略を構築し、ひとつひとつ相手の状況も見ながら勝利を目指します。


この点も含めて、良いのか悪いのか、まったくボードゲームらしさはありません。テレビゲーム・ビデオゲームで楽しめる作品です。ゲーム性としても、ほとんど他プレイヤーと会話することがありません。

全プレイヤーの情報がすべて公開されており(キープ機能で山札から取らない限り、きちんと記憶しておけば公開情報と同じ)、相手の視点に立てば何をやりたいか、目指しているかが一目瞭然です。

相手を会話で誘導することが非常に難しいので、必然的にそうなっていくのです。


1手1手の価値が大きいので、インタラクションが強く働くためソロプレイとはなりませんが、ボードゲームをプレイする中で「ひとりでプレイしているみたい」という感触があります。たとえばビデオゲーム化されて優秀なCPUが搭載されたとしたら、十二分に楽しめてしまう作品だと私は思います。


ゲームの勝利までのルートは非常に多く、勝ち筋が見えづらいことも特徴でしょうか。どうすれば常に勝利できるのか、なかなかわかりません。


ただ、ゲームのルールは単純であること、基本的に「買い物」をして、その買い物の効果で自動的に次の買い物がしやすくなる、というルールなので、ライトゲーマーでもとっつきやすく、「なんだかドンドン発展していってるよ!」という興奮感を感じられます。この点がなんといっても最大の美点であり、素晴らしいところです。

拡大再生産のゲームながら、カードごとに生産するのは色の違いのみで、特殊な効果や発生する量が変わらないのです。だから、単純であり、この単純さが悩ましさを生んでいます。ゲームデザインとしては神がかってます。


ただ、ゲームを「知的好奇心・知的興奮」を満たすものとしてではなく、誰と遊ぶのか、人との関わりでどのような会話・対話を楽しみたいのか。そういた人と向き合ってゲームをしたい方にとってはあまりにも地味かもしれません。


はじめにプレイしたときは、「え?なにこれ?採用試験のゲーム?」とマジで思いました。ロジカルシンキングをはかるゲームなのかとw

プレイヤーが長期戦略を立てられるタイプの人間か、相手の状況からどう考えてもアウトになる手を避けられるか、リスクを減らすタイプか、ある程度のリスクを許容してでも勝利への期待値が高い最短ルートをすすめるのか。

そういった、何かIQ的なものが測れそうなゲームです。


その他、宝石の煌めきの弱点としては、対戦するプレイヤー次第ではダウンタイムが非常に長いことでしょうか。4人プレイともなると、もう待ち時間長くて頭の回転が早い人はイライラしはじめます。

4人プレイするときはメンツをきっちり精査したいゲームです。


2人プレイでの対戦もできますが、情報がほんとうにすべて見えて詰将棋のようになり、相手の利益を避けるために「カードをとらない」戦いになります。

※場からカードを獲得すると、山札から新しいカードがめくられます。この新しいカードが相手にとって非常にコストが低く、効果を生むものになる可能性がある溜め、リスクを避けるために獲得は相手に任せたいものです

情報が見えすぎるがゆえに、2人プレイではある意味で運要素が非常に強くなります。なので、私としてはちょっと苦手ですね。


3人プレイである程度まで雑にプレイしながら楽しむ、もしくは腰をすえて、勝利至上主義者とガチで対戦する、そういった位置づけのゲームでは無いでしょうか。

ライトゲーマーにはボードゲームの世界の幅を広げてもらうある種の選択肢として提示してみても良いと思います。ゲーム経験が少ない方がプレイすれば、ほぼ間違いなく(知的体験として)楽しいという意見はもらえるはずです。ただ、前述したように同卓するすべてのプレイヤーの性質はしっかり考慮しておきましょう。

明らかに会話・対話を楽しむタイプの人には向かないので、はじめてボードゲームをする人にいきなり出すと、自爆する可能性もありますのでご注意を。


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wako_101
仙人
だいもん(@economic_wars)
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