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  • 1人~5人
  • 30分前後
  • 12歳~
  • 2008年~

スペース・アラートSato39さんのレビュー

282名
3名
0
約1年前

《仲間の行動は予測不能?ハチャメチャな宇宙探査に出発だ!》

やあ!みなさん、こんにちは。
私は銀河軍学校仮教員をしているSato39という者だ。

今回、この偉大なるプロジェクトに興味を持って集まっていただき誠に感謝する。本日のプログラムとしては、まずこのプロジェクトの概要を大まかに説明した後、士官候補希望者に対して私が特別講義を行う予定だ。

この特別講義は本学の講義に則って出来るだけ分かりやすくまとめたものとなっており、一部不快な内容を含んでいるかもしれないが私個人の問題ではないので苦情などは決して送ってこないように。

また今回は最後までこのテンションで話をしていくので心して聞いて欲しい。なお、気分が悪くなったものは後ろのハッチから静かに退室してくれ。
では始めようか。


<概要>

本作「スペースアラート」は、プレイヤー達がレトロフューチャーな宇宙探査船の乗組員となり、次々と襲いかかってくるエイリアンをレーザー砲やミサイルで迎撃して生き残る協力ゲームとなっている。

2008年発表の作品で、デザイナーはヴラーダ・フヴァチル(Vlaada Chvátil)。聞きなれない名前かもしれないが、彼はチェコの有名なゲームデザイナーで代表作として「スルー・ジ・エイジス」、「ギャラクシー・トラッカー」、「コードネーム」などがあり、独特で魅力的なゲームを作るのが得意と聞いている。

そして、その独創的なゲーム性が評価されて本作は、2009年ドイツ年間ゲーム大賞「New Worlds Game部門」2009年ゴールデンギーク賞「最も革新的なゲーム部門」受賞などの栄誉に輝いているのだ。
どうだ凄いだろう♪


<銀河軍学校 特別講義>

さて、ここからは私Sato39が銀河軍学校の仮教員として、宇宙探査に不慣れな貴様たちに今回のミッションについて講義する。


まずは勇敢なる士官候補生の諸君、入学おめでとう。

何?まだ入学しておらず仮入学だと!
まあ良い、この講義を聞いたらすぐに本入学の手続きをしたくなるだろう。入学はパッケージを購入するだけだから簡単だ。ちなみに私は駿○屋から中古入学した。格安でお得だがリスクもあることを忘れるな!

…すまん、本題に戻ろう。

君達は宇宙探査協会の実施している宇宙探査隊のクルーとなり、ハイパースペースを経由して銀河の危険宙域の探査に向かってもらう。この宇宙船は対象宙域の調査を10分間で自動的に完遂するのだが、宇宙には様々な脅威が待ち受けているかもしれない。そこで君たちにはミッションが完了するまで船を防衛してもらいたい。


【講義1:宇宙船の構造】

君たちが搭乗する宇宙船は上下段、左右中央の6つの区画に分かれており全方位からの攻撃に対処できるように設計されている。左右はドア、上下は重力リフトにより移動可能だが、重力リフトは1人乗りであるため使用ターンが他のクルーと重なると、アクションに遅延が生じる可能性があることに注意していただきたい。

この宇宙船には、万が一にもないとは思うが、宇宙を彷徨う脅威に遭遇した時のための武器も装備しており、100%安全な任務であることを確信してもらえると思う。

武器は上段にヘビーレーザーキャノン3門、下段にライトキャノン2門、下段中央にパルスキャノン、右舷下段にミサイルを3基搭載している。主砲のヘビーキャノンとパルスキャノンはエネルギーを消費するので、使い過ぎに注意して欲しい。


【講義2:アクションラウンド】

では今からミッションの流れを説明する。ミッションはアクションラウンド解決ラウンドの2つに分かれている。まずはアクションラウンドからだ。

付属のCDまたはニューゲームズオーダーHPにあるMP3ファイルを再生して欲しい。オペレーターのお姉さんが美しい声で、貴様たちが宇宙にいることを実感させてくれることだろう。

「危険宙域に突入。オペレーションを実行します。第1フェーズを開始してください」

このようなアナウンスが入ったらクルーは全員同時に第1フェイズの手札5枚を受け取り、リアルタイムでお互いに相談して3ターン目までのアクションカードをプロットするのだ。この時、何もしないターンがあってもよいことを忘れるな。

ちなみにミッションは第3フェイズまであり、フェイズが移行するたび5枚のアクションカードが追加されるので安心して欲しい。

そしてオペレーターがフェイズ2への移行を指示したら4ターン目から7ターン目までの行動をプロットするんだ。ただし、このフェイズになったら3ターン目までの行動は変更できないので注意してくれ。

行動は第3フェイズの12ターン目まであるので、入念に相談してアクションをプロットして欲しい。しかし時間は10分間だけなので時間をかけ過ぎないように注意するのだぞ。

アクションカードには、上下左右移動A行動(レーザー攻撃)、B行動(エネルギー補充など)、C行動(特殊アクション)があり、他のクルーと息を合わせて行動することが重要だ。

おそらく最初のミッションではワチャワチャして無駄な行動も多くエイリアンのエサになることも多い…ゴホン!いや任務に失敗することもあるだろうが、ベテランクルーになるとテキパキと連携プレイが可能になるから心配するな。

また、この頃には脅威と呼ばれるエイリアンどもがやってくる…いや、来ないとは思うが念のため説明しておくと、もし脅威の出現がアナウンスされたら、脅威カードを引いてどんなエイリアンが現れるか確認するんだ。

「レーダーに反応。ゾーン・レッド、赤の軌道から敵が来ます。発見時刻はTプラス3 です。繰返します...」

脅威は中央(白)、左舷(赤)、右舷(青)のどこから来るのかも分かるので、出現ターンを含めよく確認しておくように。(まあ、綿密な計画もすぐにズレが生じて大惨事になるんだが…。)


【講義3:解決ラウンド】

12ターンまでのプロットが全員完成したら、解決ラウンドへ進むぞ。ここではミッション進行ボードに沿ってイベントが実行されていくだけで、貴様たちにできることは何もない。ただ自分たちの愚かな行動に慌てふためき、苦笑しながら見守るだけだ!

おそらくエネルギーもないのにレーザー砲を撃つ者や、満タンのエネルギーを補充し続ける者、窓の外の宇宙を優雅に眺めているだけの者などがいるかもしれないが、明日は我が身なので責めてはいけない。皆で協力して脅威に立ち向かって欲しい。


【講義4:コンピュータのメンテナンス】

なお、この宇宙船は最新コンピュータにより緻密に制御されており君たちの任務を助けてくれる。しかし、たまに…ごくたまになんだがスクリーンセーバーが働き一時的に機能が止まってしまうことがあるんだ。

これはスポンサーの意向でどうしようもないんだが、その場合は君たちのアクションは1ターンだけ後方にズレてしまうだろう。それによって宇宙船に甚大な被害を被って宇宙のチリとなったクルーがいたとかいないとか…。

なに、簡単なことなんだ。ちょっと、ブリッジでコンピュータを叩いてやればスクリーンセーバーは解除できる。も、もちろん安全のためにスクリーンセーバーの機能を切ることも考えたさ。だけどダメなんだ。スクリーンセーバーにはスポンサーのコーポレート株式会社様の広告が入っているから、この機能を切ることはできなかったんだ。分かるだろ?


【講義5:船内の脅威】

残念なことにエイリアンの多くは高度な物質転送技術を持っていて、船内に侵入してくることがある。だが安心して欲しい。宇宙船にはロボット戦隊が装備されているので、それを起動して連れていけばエイリアンどもを駆逐することなど容易いことだろう。

なに?ロボット戦隊が銃口をこちらに向けたことはないかだと?ちょっと何を言っているのか分からないな…。


【講義6:シミュレーション】

まあミッションの概要は以上だ。まだ迎撃機やアンドロイドの使い方など話してないことはあるが、そこまで話す時間もないし、私も大して給料を貰っているわけではないのでね。

何?不安だと?

だが安心してくれ!我々もこの講義だけで君たちをいきなり宇宙に放り出すことはしない。高価な宇宙船をこれ以上むやみに壊されても困るし、…ああ、もちろん君達の命もだ。そう、言うまでもなくね。

そこで、徐々にオペレーションを学ぶことができるように、いくつかのシミュレーションを用意している。

  • テストラン
  • シミュレーション
  • 上級シミュレーション

これらの訓練を乗り越えて、晴れて正式な士官として宇宙の任務に就くことが出来る。どうだ、素晴らしい訓練プログラムだと思わないかね?私の知る限り、このような優れたチュートリアルを用意している作品は「アンドールの伝説」ぐらいのものだ。


【最後に】

今回の特別講義は以上だ。

きっと君たちの中には協力ゲームが苦手な候補生もいて不安に思っているかもしれない。協力ゲームは奉行問題戦犯問題など様々な問題を抱えていると思うが、このゲームではその心配はない。

まず奉行問題についてだが、10分間という決められた短い時間の中で誰かがその全てを指示することは全く不可能だ。このミッションで求められているのは各個人の判断とコミュニケーションであり、このため奉行問題はほぼないと言っていいだろう。

また戦犯問題に関しては、各個人に特別な役割が割り当てられているわけではないので、たとえエイリアンどもに宇宙船を蹂躙されたとしても誰かが責任を問われることはまずないだろう。

とどのつまり私が言いたいのは、ミッションの成否は実はあまり問題ではなく、臨場感のある音声を聴きながら壮大な宇宙空間の雰囲気を存分に満喫しつつ、気の合う仲間とワチャワチャ10分間騒ぎまくって、その後の結果をまた大騒ぎしながら眺めるのは最高だってことさ。

類似のゲームが見当たらないこの作品は、きっと君たちに忘れられない宇宙の旅を体験させてくれることだろう。さあ、そろそろ本入学の気持ちも固まった頃だと思うので、思いきってマウスのボタンを押してパッケージを購入してみるといい。きっと未知の世界が君たちを待っているはずだ!

今日は私の拙い講義を最後まで聞いてくれてありがとう。
では、宇宙で待っているぞ!

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