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  • 2人~4人
  • 120分~180分
  • 14歳~
  • 2022年~

スモーキーバレー荏原町将棋センターさんのレビュー

213名
4名
0
1年以上前

最近の超重ゲー。しかも、要素過多の、一回遊んでもダメなタイプ。何回か遊ぶと、いきなり「見えて」きて、全てがつながります。峠を越えた先にある満足感。これこそ、超重ゲーの強み!

シュピールワークスのモントリオールグリフィンタウン発展シリーズ第二弾。


大きなVPは、ズバリ、終了時VPの、


① 自分の産業タイルの数×単価VP(A)(D)

② 自分の産業タイルの数×運河トラックの単価VP(A)(E)

と、途中VPの、

③ 公共事業アクション(D)

④ 改築アクション(B)


これに、展開次第では、

⑤市長のマニフェストVP(F)

⑥加工商品の輸出VP(G)

もあります。


5つの地区「M」「A」「G」「B」「W」(ウェリントンなどの頭文字)に分けられたメインボード。この各地区に、産業タイルを置いていきます。アクションは7種類。


A 産業タイルを置く

B 産業タイルを改築する

C 商品を生産する

D 公共事業タイルを置く

E 運河を開発する(運河タイルを得て、運河トラックを1進める)

F 都市カードを買う(効果カード)

G 商人または商品を船に乗せる


(大きなVPの隣に関連アクションを(A)のように書きました)

全てのアクションにはお金が掛かり、いくつかのアクションは商品もコストとなります。

収入は、毎ラウンド10金前後入ってきますのでいいとして、基本の回し方は、C商品を生産して、各アクションのコストを生み出します。

商品を生産するのも産業タイルからですから、まず序盤にやるべきことの一つは、A産業タイルを置く、です。コストとなる木材は、スタート時から木材産業タイルが置かれているので大丈夫。

①  各地区には、プレイ人数にもよりますが、産業タイルを4〜6枚置くことができます。終了時VPとして計算される各地区の単価VPは決まっていて、M地区A地区は3VP、G地区B地区は2VP、W地区は1VPです。単純に行けば、例えばA地区の産業タイルを6枚独占で置いたとしたら、この地区だけで3×6=18VP入りますが、実際は、公共事業タイルをA地区に置くことで、単価は大きくなります。A地区の場合、公共事業タイルを4枚追加することで5VPアップしますので、単価は8VPとなり、8×6=48VPが理論上可能です。これを5地区それぞれ計算しますので、最大の得点源になるのは明白です。

これを推進するのは簡単で、AアクションとDアクションを、一つの地区に特化して行なうことです。


②  もう一つの終了時VPは、運河のある地区「G」「B」「W」のうちの一つに絞って、E運河アクションを行ない、そのトラックを進ませることです。VP単価が上がっていき、MAX6VPまで上がります。あとは、その地区に産業タイルを沢山置いていればOK。ここでも理論上6×6=36VPが可能です。

これを推進するのは、AアクションとEアクションです。


③  途中VPの一つは、D公共事業アクションです。単にアクションするだけで、その地区の現在の産業タイルの総数(他人の物も含める)がそのままVPとして入ります。一番いいタイミングは、産業タイルが3枚になったあたり。3VP貰えるし、特化も過半数です。また、この公共事業タイルは、先程述べたように、その地区の単価VPを上げるので、超重要です。

このゲームの肝は、『公共事業タイルを、自分の産業タイルで特化した地区に、いかにタイミングよく置けるか』です。

なお、公共事業タイルそのものも、+1VPや+1基本商品などのミニボーナスとなっていて、ABCアクションの際貰えます。


④  4つ目の大きなVPは、B産業タイルの改築です。産業タイルは、基本商品を生み出す産業、加工商品を生み出す産業、大きく2つに分かれていますが、どちらも商品コストを払うことで改築が可能であり、タイルを裏返し、基本産業はほぼ3VP、加工産業は6〜7VPが入ります。したがって、建てた自分の産業タイルは、ゲーム終了までにほとんどひっくり返しておきたいです。特に加工産業の改築は大きく、建てたら必ず裏返すべきです。

しかしそのネックとなるのが、加工産業改築のコストとなる「蒸気機械」です。この蒸気機械も加工商品の一つなのですが、これを生み出さなければ、改築できません。

↑ 地区単価は、M地区A地区は3VP、G地区B地区は2VP、W地区は1VP。なぜMとAだけ高いのか。それは、運河が無い、つまり②運河トラック×産業タイル数ができない地区だから。なので、①②両方のVPを手数少なく仕上げたい人は、単価2で運河付きのG地区B地区を特化するのがオススメ。ただし公共事業タイルの+αによる伸び代が小さい。GB地区は、公共事業を3枚全て置いたとしても、+4にしかならないので、2+4=6VPがMAXとなる。一方M地区A地区は8VPだ。序盤、MAを狙うか、GBを狙うか……。ちなみに、この写真で赤の手番だった場合、G地区を指定し、D公共事業アクションを行ないたい。G地区に公共事業タイル(水力)が置かれ、4枚の産業タイルから4VPが即座に貰え、地区単価が+1になったので、終了時、この地区から赤は、6×3枚=18VPが入る。(緑も6×1=6VP入る)


自分の手番では、地区を指定し、先程の7種類程のアクションのうちの一つを行ないます。C生産アクションの際は、その地区にある全ての産業から商品を生むことができます。一つの産業につき1金なので、4金払えば4つの産業から商品が手に入ります。他プレイヤーの産業を使う場合は、その使われたプレイヤーにも、ボーナスが入ります。

A産業タイルを買うアクションでは、常に2金を払い、さらに産業タイルのレベルにより木材を1〜4払わなければいけません。蒸気機械を産む産業タイルもあります。当然レベル4なのでコスト4木材です。しかし、産業タイルを沢山置くためには、コスト1木材、次に2木材の安いタイルが買いたい。

開き直れば、蒸気機械産業タイルは他プレイヤーに買われても、使わせてもらえればそれでいいので、自分が建てる必然性はありません。…それよりも良い方法があります。

Gアクションで商人を船に乗せ、輸出先の一つ「GB」(イギリス)に送り込むだけで、蒸気機械が貰えるのです。あるいはもっと簡単なのは、Fアクション 都市カードの中にも即時で蒸気機械が貰えるものがあり、ちょうど公開されていたら、一アクションで手に入ります。ただし、都市カードにも商品コスト(穀物)があり、ゲーム中盤からはそのコストが加工商品の小麦粉に変わるので、入手が大変になります。

その小麦粉は、実は、輸出先の「WI」(西インド)に商人を派遣すると貰えます。また、商人を送り込むと商品が貰えるだけでなく、その輸出先の「加工」商品だけ価格が上がります。G商人を乗せるアクションは非常に重要なのです。

商人でなく商品を乗せて運ぶとVPを貰うのですが、このVPは「基本」商品の場合、一つ1VPしかないので、結局は、商人を「先に」送り込み、加工商品を入手して、その商品を送るのが効率的となります。なので商品の輸送は、加工商品が手元に増え始めた終盤、やっと得点源になります。特にビールです。ビールの単価が6VPになった「WI」や「US」(アメリカ)に3個積めば18VPにもなります。(3個集めるのが大変ですが)。この第六の戦略を狙う場合、素直にビール加工産業タイルから生産した方がいいかもしれません。

↑ 手番ではまず、アクションする地区を指定するのだが、中央にある船を左右に動かす。ただし、右に動けばノーコストだが、左、あるいは同じ場所に留まると−1金。そして、その地区のどのアクションを行なっても、最低1金は必要。特化を抑制しているわけだ。一番上にあるお金トラックを、基本的に、0に近いところまで使い果たしてラウンドが終了する。一番下にあるのは運河タイル。E運河アクションは、運河トラックを進めるだけでなく、アクションを強化する運河タイルが貰えるので、そういう意味でも序盤優先のアクションだ。


以上が、大きなVPの取り方で、では、初手(序盤)は何をするべきか。なのですが、このゲームは、中盤や終盤も、何をすればよいか見えにくいので、まとめました。(序盤=第一第二ラウンド、中盤=第三第四ラウンド、終盤=第五ラウンドとします)


序盤型のアクション(◎優先 △必要性はある ×必要性は弱い)

A 産業タイル ◎  (コスト1木材の産業の早取り)

B 改築 × (自分の特化地区を作って生産するのが、まず第一)

C 生産 △  (まだ産業タイルが少ないので効率が悪い。しかし木材が切れる)

D 公共事業 × (どの地区もまだ産業タイルが少ない)

E 運河 ◎  (運河タイル自身にも、アクションを強化する効果がある)

F 都市 △  (強い効果の早取り。コストが穀物のうちに買っておく)

G 商人△  商品× (出航が早い船に商人を乗せておく)


中盤型のアクション

A 産業タイル ◎  (特化地区ができるまで、早取りは続く)

B 改築 △  (暇な時は、自分の特化地区中心に。生産量も+1増える)

C 生産 ◎  (自分の特化地区中心に大量に仕入れる)

D 公共事業 ◎  (特化地区になってからではなく、気持ち早めに公共事業タイルを取る)

E 運河 ◎  (一つの運河トラックが上がり切るまで)

F 都市 △  (市長を狙わないなら×でも)

G 商人△  商品× (蒸気機械狙いに商人を乗せておく)


終盤型のアクション

A 産業タイル △  (他プレイヤーの特化阻止のカット、加工産業の改築狙い)

B 改築 ◎  (自分の殆どの産業を改築したい)

C 生産 △  (自分の特化地区中心に。ただし、お金が勿体無いので生産しすぎない)

D 公共事業 ◎  (特化地区ができたら、ラウンド初手は、これしかない!)

E 運河 ×  (コストがレンガから蒸気機械に変わるので、中盤までに上がり切っておく)

F 都市 △  (強い効果や市長を狙ってなければ×)

G 商人×  商品△ (ビールなど余った加工商品があれば載せる)


◎の分布から、さらに端的に述べますと、こういうことになります。

(直接VPアクションでないC生産はゲーム全体を通すとして、)

『序中盤はA産業タイルとE運河、中終盤はB改築とD公共事業を中心に行なう』

ただし、G商人も、蒸気機械等加工商品入手のため不可欠。


最後に、F都市アクション、市長選と人気について。

このゲーム、人気というバロメータトラックもあります。市長選はゲーム中3回あり、人気度トラックがトップのプレイヤーが市長に抜擢されます。市長は、3色ある都市カード(福祉、生活の質、経済的発展)のうち、どの色の分野に力を入れるか公言し、マニフェストとして1位3VP、2位2VP、3位1VPとなる色を決め、即座に、全プレイヤー、持っている都市カードをVPに換算します。

これにより市長は、自分の多い色のカードを1位にして、1枚につき3VPが貰え、しかも、第一回の市長選に勝てば、第三回まで任期を継続したくなるので、特化した色の都市カードをさらに増やしながら、計3回の当選を狙います。条件や制約がいろいろあるので狙いにくいですが、このVPの大きさは戦力になります。

また、手番中3種類のフリーアクションがあるのですが、このフリーアクションも、ラウンド中2種類行なうと+1人気、3種類使うと+2人気のようなボーナスがあります。


このゲーム、多少の努力が必要なのは仕方ありません。「タワンティンスウユ」のように暗記できないほどのアクション処理があるわけではありませんので、頑張れる範囲だと思います。ただ、7つの各アクション時に、公共事業と人気度のボーナスが付くかどうかは覚えにくく、忘れ易い処理です。私は、公共事業ボーナスが貰えるのは「ABCのみ」、人気度が1上がるのは「BCG以外」と覚えました。(Cは他プレイヤーの産業を2つ以上使うと上がります)。できれば(特に重ゲーは)リズムが悪くなるのでサマリー無しで遊びたいので…

その時間ですが、慣れてくれば2時間で行けます。2時間なら合格です。で、箱の表記を見てみると、上箱が120分、下箱が150分となっていました💦



※ レビューにご感想・ご不明な部分等ございましたら、ご遠慮なく下にコメントください🙂

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