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オラニエンブルガー運河OranienburgerじゃないKanalが出る…ってコト!?

134名が閲覧
11ヶ月前
OranienburgerじゃないKanalが出る…ってコト!?0)
リメイク版

ここを見ている日本在住の方の大半にはほとんど関係のない与太話だと思われるが、もしあなたが時間に急いでいるのでなかったら、斜め読みして頂けると幸甚に尽きる。

さて、日本では本格的なボードゲームショップを覘けば割と当たり前のように店頭に並んでいるオラニエンブルガー運河だが、実は海外だと入手がそこそこ難しい現況となっており、実際にBGGでフォーラムを見てみると、「再販ないですか?」「かの高名なウヴェのゲームなのにどうして入手できないんですか?」みたいな声が散見される。というのも、オラニエンブルガー運河はもともとクラウドファンディングの支援者限定で頒布されたもので、海外の一般市場には全くと言っていいほど出回っていない、それはもう幻の逸品らしいのだ!

ではなぜ日本で流通しているのか??それは、パブリッシャーSpielworxxの、自社では小ロットで確実に利益を上げられるクラウドファンディング方式しか扱わないとしつつも、他のパブリッシャーから大ロットでの生産の申し出があれば委託するという経営方針に基づいている。著名なSpielworxxの作品といえば他にラ・グランハが挙げられるが、これも初めは支援者限定品として僅かに出回っているに過ぎなかったそうだ。つまり、海外におけるオラニエンブルガー運河の一般流通は、しばらく他のパブリッシャーからの申し出を待っている状況にある。そして日本が恵まれていたのは、殊勝なことに、 発売当初から生産を引き受けてくれたテンデイズゲームズさんがいたことだ!本当にありがとうございます(>_<)

ところが、世に出て一年も経たないオラニエンブルガー運河だが、流石の評判の高さゆえか、海外でも大ロットによる生産を引き受けようというパブリッシャーがついに出現した。その名もSylexといい、社名と同名のFlorian=Sylexなる人物が率いるフランスのパブリッシャーだ。私には初耳の名前だったが、過去にはなんと日本が原産のボードゲーム「アマルフィ」をはじめとし、幾つかのボードゲームについてフランス語版を中心に製作・流通しているらしい。

ここだけ聞くと、Sylexはテンデイズゲームズさんと同様、地元の言語に対応した版を作るだけの、確かに重要な役割だが、さして独創性を差し挟んでくるようなパブリッシャーとは思わないかもしれない。どころがどっこい、オラニエンブルガー運河に関しては、多言語対応ということで、これまでに出ている英語、ドイツ語に加え、フランス語、イタリア語(未確定)、スペイン語(未確定)の最大で五か国語版を製作するという大風呂敷の広げっぷりに飽き足らず、なんとアートワークやコンポーネントにも大々的なリマスターを入れるとのことだ。どれほど大々的かは、Sylex直々にBGGへとアップロードされたこちらのパッケージイメージや、これこれといった資源ホイール改造案を見てみて欲しい。……いやいや劇的ビフォーアフターやんけこんなん!良い意味でどことなく古臭く、のっぺりとした無機質っぽい絵柄の内にも妙味を感じられる今のパッケージと比べると、モダンもモダン、まさにイマドキの産業時代ボードゲームといった感じのパッケージだ。ていうか陳列するなら絶対にANNO1800と黒ブラスの間だろこれ!!

と、最初の印象は、今のパッケージに慣れているだけあって、私はちょっと違和感を覚えてしまったが、そんなのはどちらを先に刷り込まされるかによるし、どんなトーンであってもSylexさんの腕前次第でいくらでも馴染んでくるだろうとは思うので、後は個人的な好みかなと思う。ただSylexエディションには他にも特筆すべきことがある。そう、ついにカードがスクエアサイズになるのだ!!これで、「よし、小道を引こう!あー…長い小道を一本…(ここで相手は長い小道を手に取って渡しかける)…いや、やめた!やっぱり短い小道で!!(相手はあなたに悟られないよう密かに溜息をつきながら長い小道を箱に戻し、改めて短い小道を取り出す)」みたいなやり取りからも解放される。あなたが小道を引くと言えば、箱に近い人はとりあえず何でもいいから小道を一本渡せば済むのだ。あなたは一度手に取ってしまったそれをぐっと握りしめながら、ここで別のサイズに交換することで生まれる未来への可能性と相手への申し訳なさを天秤にかける煩わしさから解放されるのだ。なんと素敵な話だろう!!

そんなSylexエディションだが、リリース日はまだ発表されていない。ただBGGのバージョン情報ではRelease Dateが2023年中となっており、近いうちに出せる見込みがあると思っていいのではないだろうか。つまり何が言いたいかというと、そう!いま現在オラニエンブルガー運河の購入を検討している人!!すぐに買うのもアリよりのアリだが、ここはKanal(おっと、なんとSylexさんはOranienburgerを外して単にKanalという、これまたモダンなタイトルにしてしまうつもりだ!)が出るまで待ってみてはいかがだろうか!?!?……て、既に日本語版が出ている以上、海外からの個人輸入という形となってしまうことも十分にあり得るので、気軽にオススメできるものではなかったか……かく言う私もおそらく買わないだろうしなあ……でもスクエアサイズはちょっと、いやだいぶ魅力的だ!!

あとまあ、このゲームは言語依存はかなり少ないというか、日本語マニュアルも普通にネット上に転がっているし、カードは基本的に簡単、たまに難解なオラニエンブルガー語で書かれているから大丈夫(ほんとに?)、最悪BGGにある英語カード一覧を(英語が読めれば)見て解決!なので英語だろうがフランス語だろうがなんだろうがほとんど問題はナシ!!という代物なので、思いきって何一つわからないアラビア語バージョンが出るまで待ってみてもいいかもしれない(その時が訪れるのか??)。

以上、ためになるかならないかわからない、いや多分ためにならない小話でした。

勇者
はいぺりおん!
はいぺりおん!
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