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  • 7人~9人
  • 120分前後
  • 15歳~
  • 2019年~

九頭竜館の殺人Bluebearさんのレビュー

292名
3名
0
3年弱前

グループSNEが打ち出した、いわゆる《本格マーダーミステリー》を、公演型ではなく家庭等で楽しめるように内容物をフルパッケージにして販売したシリーズの第1作です。

少し前から、流行の《マーダーミステリー》というタイプのゲームの噂は耳にしており、どこかで公演型の本格的なものをぜひ体験したいよね~♪という話をグループ内でしていたのですが、StayHomeのご時世でその機会を逃していました。そんな折、必要物をすべてセットにしたパッケージをシリーズとして展開していると聞き、ついに手を出すことにしました。

箱の中にはシナリオが1つだけ入っているもので、これで3520円というのが高いか安いか悩んだ事と、成功しようが失敗しようが1回しかできない、というハードルがプレッシャーになっていました。

しかし、結論から述べるなら《かなり楽しかった!》です。

ゲームのスタイル上、内容に触れることができないので、印象・感触だけの記述ですみません。

■7~9人の人数と広めの会場をそろえる必要あり

プレイヤーは物語の登場人物の1人となって、互いに情報交換することで事件の真相を探ってゆくスタイルです。このセットでは登場人物が9人いて、その前提で中身が組み立てられているので、できるだけ9人しっかりそろえた方がいいでしょう。(「館の当主」とか「運転手」とか「画家」「新聞記者」「養女」など、怪しいキャラばかり)

7人または8人でもプレイは可能で、除外するキャラクターが指定されているのですが、もうお分かりの通り、その人物は《犯人》ではありません。ミスリード役が減るだけなのと、やはり犯人の絞り込みが狭まるので、やってみた印象からすればあまりお勧めはできませんが、少人数でも対応できるのは親切設計です。

ちなみに6人以下では情報が不完全になるのでプレイ不可能です。ご注意ください。

なお、シリーズのこの後の作品では《最大7名》《最大8名》といったように設定人数が異なるので注意が必要です。

■内容は古典的ミステリー+クトゥルフホラー

タイトルは漢字で『九頭竜館』と書きますが、最初はどう読むのかよくわかっていませんでしたが、これを「くとぅるうかん」と読むと知った瞬間から一同にんまりという感じでした。

古い洋館を舞台にした惨劇がテーマなので(まあクトゥルフなので想像は付くと思いますが)、いちおう年齢制限として【15歳以上】という指定が付いています。(殺人をはじめ不道徳な内容を含むので)

ただしあくまで《マーダーミステリー》なので、殺人事件の真相を捜査・推理することが主体になっているので、いわゆるTRPGの本格クトゥルフシナリオを期待すると、ちょっと当てが外れるかもしれません。

なので、戦闘シーンとかはありません(たぶん)。他の作品にもないかどうかは保証できませんが…)

■コンポーネントは比較的シンプル

各プレイヤーには、それぞれの《登場人物》を示すカード(フルカラー、A3二つ折り)が用意され、広げると中には《本人だけが知っている重要な事実》や、《個人的な勝利条件》が書かれています。

誤ってめくれたりしないように厚紙のしっかりしたものでできているのは好感です。

表側には、《役柄》と、全員が知っている《公開情報(表向きの情報なので本当とは限らないところがミソ)》と、色別のシルエットが描かれています。

雰囲気を固定しないように、あえて《顔や服装》《名前》などは描かれておらず、まさに舞台劇のような雰囲気になっています。(もちろん勝手に名前をつけてもいいですが、役柄で呼び合っても特に問題は生じません。)

他には、調査活動での手がかりや発見したアイテムなどを示すカード類と、赤いアクリル製の《調査トークン》が入っています。

筆記用具などは梱包されていないので注意して下さい。

他には、《制限時間》のあるゲーム進行なので、スマホなどアラームの鳴るようなタイマーがあるといいでしょう。

■ちょっと変わったプレイ感

プレイでは特に《手番》というものは存在せず、各自が持っている一定数の調査トークンを支払うことでテーブルに並べたカードをめくれる仕掛けです。

カードは、各登場人物の部屋などの場所ごとにまとめられていて、《こっそりその場所を調べる》という状況を表現しています。

カードは、読んだらその場所に戻すもの、能力値の判定が必要なもの(複数のキャラクターで協力することもできます)、自分の手元に持っていいもの、などがあり、これによって《新しい情報》が分かったり、《隠されていたアイテム》を見つけたりするのです。

特筆なのは、メインとなる《調査フェイズ》中に、上記のようにカードをめくって手がかりを調査してもいいのですが、ある程度情報が出てからが本番!

互いに相手を指定して、テーブルを離れて《こっそり情報交換》をするのです!

誰を指名してもいいし、もちろん拒否してもいい。

聞かれたことに対し必ずしも正直に答える義務も無いし、自分の個人情報と照らし合わせて、一部だけ情報を与えてもいい。さらに調査で得たアイテムを見せたり譲渡したりしてもかまわない。

しかも何と《制限時間》あり!!

第1調査フェイズが20分。

これが終わったらみんな着席して、自分の推理を披露する意見発表タイム。(もちろん嘘をついていいし、誰が何を発言するかを注意して聞くことが重要!)

続く第2調査フェイズが30分。

これが終わったら、再び推理発表タイムを取ったあと、誰が犯人かを名指しする《投票フェイズ》があり、全員が「せーの!」で、自分が犯人だと思う相手を指さします。最多数を受けたキャラクターは《犯人として拘束》されてしまうのですね。

(ちなみに時間に関しては必ずしも絶対的なものではないので、相談の進み方によっては柔軟に対応するのがいいでしょう。少なくとも時間制限があることで緊迫感が生まれ、テンポが間延びしないところが効果的です。)

しかし面白いのはさらにこれから!

各キャラアクターには《秘密の目的》があり、それに対応した《アクションフェイズ》となります。

それぞれが何かの目的で《最後の行動》を起こすのですね。

これによって状況が大きく展開することになります。(詳細は書けません)

最期にそれらの結果を全て踏まえて、付属のエンディングシートを開き、状況に応じていくつかのエンディングがあるので、そこを読み上げる!という形です。(我々は思いっきりミスリードに引っ掛かり、驚愕のエンディングを迎えた事だけ申し添えておきますね。)

ちなみにウチでは演劇経験者がいたので、情感たっぷりに読み上げてもらいました♪

■アナログゲームとして新しい感覚が新鮮

普段から人数の多い我々は、ここぞとばかり参加者を募ったところ速攻で11名が名乗りを上げて困ってしまったのですが、1人都合が悪くなり、もう1人は「すまん!また次回誘うから」と陳謝して無理やり9人にしました。

比較的ベテランの若手女子6名+ビギナーの男性1名+私を含むオッサン2名でプレイ。

全員が《マーダーミステリー》初体験なのですが、案の定《役割カード》を並べたところから、やいのやいの騒がしい。(この子がいい~!オジサマキャラやりたい~、とほとんど女子メンバーの意向で勝手に決定)

プレイ中は、進行を理解したメンバーたちが、あちこちで「あーでもないこーでもない」と密談を開始。

強く思ったのは、やっぱり女子は《密談》好きですね~!!(マーダーミステリーって絶対女子向きだと確信)

「〇〇ちゃん、ちょっといい!?」

「ねえねえ!ちょとあっちで話せる?」

と数人ごとに机を離れて、あっちでコソコソ、こっちでコソコソ。そのたびに「ええーっ!?」とか「キャー、マジ?」とか盛り上がってる。

逆に男性陣は唖然と取り残されて苦笑いするシーンもいくつか。

しかたなく私も、取り残されたビギナー男性を誘って密談してみたら、何と凄い情報を持っていて「お前、なんでそれ黙ってるんじゃ―!」となったり、重要なワードが漏れ聞こえたので、そっちの密談に加わりたいと申し出たら「△△さんはこっち来ないで」と言われ、しょんぼりしたり、逆に真剣な目の女性陣に囲まれて詰問されたり、普段のアナログゲームでは無い、変わったプレイ感を堪能させていただきました(笑)。

凄いときはしばらくテーブルに誰もおらず、何人かは全然帰ってこなかったくらいです。(ゲーム会でこんな状況は初めてですね)

全員で真相を探ると言っても従来の《協力型ボードゲーム》とも違うし、個人の達成目標が別々にあるのでそれが個別の勝利条件なのですが通常の《競合型ゲーム》とも違うし、最後に犯人を投票するけど《人狼ゲーム》とも違うし、かといって役割があるけど《TRPG》ともまた違う。

ちょっと新しいアナログ・コミュニケーション・ゲームの形を見たように思います。

メンバーにも大好評で、見事にフェイク情報をかまして勝利条件を達成したある女性は、「ああ、記憶を消してもう一回やりたいです~!」と叫んでいました。

絶賛していたある女性は、これ以降「パンツ」ネタでずっとからかわれています(笑)(ごめんなさい、やった人にしかわからない。)

時間制限があるので、TRPGほど時間もかからず、2~3時間程度で完結するので、人数と場所だけ確保できれば、ぜひチャレンジしてみて下さい。

私はさっそく他のセットを買いに行きましたが、コロナ禍の今、いつやろうかとちょっと悩み中です。

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kahn
Sato39
まつなが
九頭竜館の殺人
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