マーベル・ユナイテッドりんさんのレビュー

マーベルの協力ゲーム。

マーベル好きにはたまらない、楽しいゲームです。
プレイヤーはマーベルヒーローになりきり、仲間と協力してヴィラン（悪役）たちを倒していきます。

選択可能なマーベルヒーローは、キャプテン・アメリカ、アイアンマン、ハルク、アントマン、ワスプ、ブラック・ウィドウ、キャプテン・マーベル。
いずれも映画で活躍している人気キャラクターばかりですね。
対するヴィランは、レッドスカル、ウルトロン、タスクマスター。タスクマスターは、ややマニアックな選出でしょうか。映画『ブラック・ウィドウ』にも登場していましたね。

ヴィラン、ヒーローともに、それぞれ独自のデッキを持っています。
ヴィランは、自身のデッキからカードを1枚引き、その効果によって自動的に行動します。
プレイヤーは全員ヒーローとなり、自分のターンが来たら、自身のデッキから手札を引き、その中からカードを選んでプレイすることで様々な行動を実行します。

ゲームの進行は、

ヴィラン → ヒーロー → ヒーロー → ヒーロー → ヴィラン

のように、ヴィランが1回行動する間にヒーローが3回行動する流れとなっています。

ボードは、ヒーローやヴィランが現在いる場所を示しており、プレイヤーはそこを移動しながら、同じ場所にいる人質を救出したり、ザコ敵を倒したりします。

最終的な勝利条件は、ボスのヴィランに直接攻撃を仕掛け、打ち倒すことです。
ただし、ボスに直接攻撃を行うためには、3つ存在するミッションのうち2つをクリアする必要があります。
そして、2つのミッションをクリアすると、ヴィランの行動頻度が上がり、

ヴィラン → ヒーロー → ヒーロー → ヴィラン

と、よりスピーディーな展開になります。

ヒーローのデッキが尽きてしまったり、ヴィランのデッキが尽きてしまったり、あるいはそれぞれのヴィランに設定された野望が達成されてしまうと、ヒーロー側の敗北となります。

ヒーローのカードには、アイコンで示された能力と、ヒーロー固有の特殊能力が記載されています。
協力ゲームである本作の特徴として、前のヒーローが使用したカードのアイコンの能力は、次のキャラクターも利用できる点が挙げられます。そのため、自分の手番だけでなく、次のプレイヤーがどのような行動をするのかを考慮しながら、連携してプレイしていくところに、ヒーローチームの一員として戦っているような一体感があり、非常に面白いです。

選択するヒーローによって、デッキ構成が大きく変わるわけではありませんが、それぞれのヒーローらしい特殊能力や、カードの構成にわずかな偏りがあり、プレイ感の違いを楽しめます。
どちらかと言うと、対峙するヴィランを変更することで、ゲームの展開が大きく変化する印象です。

今回プレイしたレッドスカルは、初心者にも比較的扱いやすい、シンプルな能力を持ったヴィランという印象でした。
それでも、ゲーム展開はなかなかスリリングで、最後までギリギリの戦いを楽しむことができました。

ヒーローとヴィランのフィギュアの色が分けられているのは良いのですが、もし塗装済みであれば、より視覚的に分かりやすかっただろうと感じます。
塗装用のキットなども販売されているようですが……。

海外では、多数の拡張セットがリリースされているようですが、現在のところ日本国内で流通している拡張セットは今のところ「エンター・ザ・スパイダーバース」、「テイルズ・オブ・アスガルド」、「ガーディアン・オブ・ギャラクシー・リミックス」3つでしょうか。

ぜひ、X-MENの拡張セットも日本語版で発売してほしいと願っています。