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  • 1人~4人
  • 60分~120分
  • 12歳~
  • 2017年~

トゥー・メニー・ボーンズダイスケさんのレビュー

532名
4名
0
3年以上前

キャラマットにダイスをはめ込んでいくシステムが特徴の、ストーリー主導型RPG

チップとネオプレーン製マットを使用したコンポーネントが特徴のChip Theory Gamesの第1作。

システムとしてはイベントカードの選択肢を選んでストーリーを進めていくRPGといったところで、成長の要素をダイスで表現しているところ、戦闘にこのデベロッパーの特徴である、スタックしたチップを駒代わりに使用するところが特徴となっている。

ダイスは実際に振るほかにもカウンターとして使用したりと多目的になっているほか、ゲームタイトルにもあるハズレの目である骨マークを集めるとキャラごとの特殊スキルが使用できたりもする。

戦闘は4×4マスのフィールドで簡易シミュレーション的に行われ、ユニットの能力は一番上のチップに、2番目のチップはイニシアチブダイスに対応した色、3番目以降はHPを表すといった、CTGらしい、機能性と手触りを両立した作りになっている。


設定としては、これまで世間に知られていなかった隠れた種族、ギアロック族が北からの脅威に対抗するべく、各地のタイラント(ボス)を倒す旅に精鋭を派遣する、といったもので、ゲームでも制限時間内にタイラントに到達して倒すのが目的となる。

ギアロック族はパッケージアートにあるような小柄な種族で、指輪物語のホビットと、エバークエストのノームを足して2で割ったような雰囲気。機械の扱いに長け、様々なスチームパンク的ガジェットを使いこなすのに加えて割と身体能力も高い(見た目はちょっとキモい)。

基本セット紅一点のBoomer。話す前に投げろがモットーのちょっとアブない爆弾魔だ

ヒーラーのPatches、タンクのPicket、バーサーカーのTantrum、爆弾使いのBoomerから(基本セット)キャラを選んでイベントカードをこなし、ボス挑戦に必要な進捗度を獲得できるように冒険していく。

イベントカードは対応が2択になっていて、おおむね平和的な解決か、戦闘的な解決となっているが、場合によってはどちらも平和的だったり、戦闘的だったりもする。

初日の固定イベントの選択肢。最初なので戦闘はなし。

選択肢によっては戦闘が不利な状態で始まる代わりに報酬が多かったり、イベントデッキに特定のカードが追加されたりして、その場の戦力や状況を判断してリスクの管理を行うことが求められる。

半面、仮に戦闘で全滅してしまっても、報酬が得られないだけでゲームオーバーにはならず、次の日から再開することができるので、制限時間になるまでは冒険を続けられるのはありがたいところ。

 

戦闘のシステムで特徴的(かつ初見分かりづらい)のは、各ターンDexの能力値分だけ移動+ダイスを振れるというところ。

例えばDex4のキャラは4歩移動したり、2歩移動して攻撃と防御のダイスを1個ずつ振ったり、その場にとどまって、マットにはめ込まれたスキルのダイスを4つ取り外して振ったりできる、といった塩梅。

そして防御のダイスは出た目を保持して使用するが、その保持分もDexの数値内で賄わなければならず、慣れないうちは間違えやすいポイントになっているので注意が必要。

また、振ったスキルのダイスは「消耗」状態になって戦闘終了後まで再使用できないが、攻撃と防御のダイスは例外、というのも地味にわかりづらくて混乱した。

戦闘は開始位置を前衛、後衛に分けられた抽象化したフィールドで行われ、右のイニシアチブスロットで管理して進行する。

敵は1ポイント、5ポイント、15ポイントでランク分けされていて、ランクが異なるごとに大きく戦闘力がアップしていき、エンカウントする敵のポイントはパーティー人数×現在の日数で決まるので、5を超えた日以降はかなり手ごわい敵を相手にすることになる。

それまでに成長させた能力値や手に入れたスキル、アイテムを有効に使用して、エスカレートしていく敵の軍勢をこなしていきたい。

 

Cloudspire同様、キャラ、敵ともにスキルが多く、把握するまではゲーム進行が止まったり、思わぬ苦戦を強いられたりすることもあると思うが、Cloudspireほどの数はないので、戦闘以外は比較的シンプルなこちらを、CTG入門としてプレイするのもいいかもしれない(ルールブックとリファレンスシートは有志和訳もあるし)。

 

参考までに、上記のBoomerを使用して、ソロでタイラントのNom討伐を目指した冒険の様子をリプレイに投稿したので、興味がある人は参考にしていただければと。

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