ティカル白州さんのレビュー

6/10（アプリ版の評価）※細かいルールは他のレビューであると思うので、感想メインに書きます。

最近、ティカル・レジェンドとしてキックスターターで出ることやBGAに出たことで話題になってるゲーム。

1999年ドイツ年間ゲーム大賞受賞作品。同年のドイツゲーム賞1位。カタンやカルカソンヌ、ドミニオンなどと並ぶ、数少ない二冠を成し遂げたゲームの１つ(ドミニオンは三冠だが)。作者はこの時代の最強コンビ、クラマー＆キースリング。

昔は「怖い顔三部作（の１つ）」といわれていて、リメイク版は、普通のパッケージになった。

レジェンド版は怖くはないが、圧はある顔のパッケージになって返ってきた（笑）やっぱりみんな顔信者だったのかｗ

1995~2000年は、カタンが重ゲー（当時基準）の開拓をしたこともあって、重ゲーが大賞になりやすかった異例の時期（今でいうエキスパート大賞みたいなレベルのゲーム。昔はこれがなかった）なのだが、その中でも一番時間がかかるゲーム。少なくとも2時間、拡張入れたらメンツによっては4時間ちかくかかるとも（アプリ版に拡張はないので未プレイ）。

おそらく、歴代大賞ゲームの中で、一番プレイ時間が長いゲームで、今から見ると異端ではあるが、その完成度は折り紙付きで、過去のレビューサイトでは最高得点の10点を出すプレイヤーも多く、当時のゲームとしては人気が出るのもうなずけるゲームだった。

このゲームは、当時（というかこれ以前）ウォーゲームで主流だった「アクションポイント（以後、AP）」という概念をボードゲームに組み込んでメジャーにしたゲーム１つ（このゲームより前にAPで有名なゲームを個人的にはあまり知らないだけで、もしかしたらあるかもしれないが、APの定義がわりと曖昧なので、難しいところ）で、1手番に与えられる10APを使って、いかに効率よく得点を稼ぐかを競うゲーム。

ぶっちゃけ、今の時代には、ダウンタイムは長くなりすぎる（最初のタイルのめくり運以外、運要素がない、何個ものAPが違うアクションを10AP分合わせてやりくりするため、やり直したりする人もいる）ので、過去の産物といっても大げさではないと思うが、アプリ版でダウンタイムなく、サクサク遊んだときは、アプリの完成度も当時のボードゲームアプリの中では、屈指の出来だったので、面白かった記憶があるものの、CPUが大して強くないので、この評価。

さらに、アプリ版だからこそのダウンタイムなしでの評価が6。たしかに面白いのだが、今となっては、もっと重くて濃厚なゲームは、たくさんあるし、わざわざこれを遊ぶ理由が、大賞コレクターか、アクションポイントの伝道者としての軌跡を振り返るか、クラマー＆キースリングのファン（多分、大賞コレクターとかぶると思うが）しか、ないと思われる。まぁ、ここらへんはアプリでやったから、デジタルゲームとしての評価になってるかもしれないが・・・。

だが、アナログでやろうとすると、どう考えても長考することが目に見えているので、ダウンタイムが長いゲームに厳しい自分としては、正直、プレイしたいとは、あんまり思わないな・・・。拡張ルールのタイルがめくられるたびに手番順を競りするルールは面白そうなんだけど、プレイ時間が倍くらいかかるのがキツイ(興味はあるんどけどね)。

もちろん、探検の雰囲気は満点だし、ルールも大賞の中では時間がかかるゲームなだけあって、今の基準から見れば中量級レベルだし、何より、ボードゲーマー語るなら、遊んでおきたいゲームなのは間違いない。

また、キックスターターのレジェンドは、通常ルールが遊べるのに加え、このゲームだけでしか遊べないルールやソロルールも追加されるらしい。

まぁ、興味あるなら、名作なのは間違いない（というか大賞だし）ので、とりあえず遊んでおけというタイプのゲーム。

まずは、恐ろしく完成度が高くて遊びやすいアプリ版（有料）、無料で遊べるBGA（こちらは自分が未プレイ）などがあるので、試してみるのもいいだろう。

自分は、アナログで遊ぶのは、レジェンドが傑作級だったら遊ぶかもといった感じかな。個人的にはちょっと期待してるので、これからの情報公開が楽しみではある。