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  • 1人~4人
  • 30分~120分
  • 10歳~
  • 2020年~

赤の大聖堂18toyaさんのレビュー

263名 が参考
12名 がナイス
12日前

雷帝イヴァン4世の命により大聖堂を建築だ!程良く悩ましい中量級ダイスプレイスメント!(ロングレビュー)

【評価8/10】中量級・1〜4人

ダイスプレイスメント×リソース管理×エリアマジョリティ


本作の作者さんはシェイラ=サントス&イスラエル=センドレロという、私はちょっと知らないお二人でした。が、遊んでみたところ大当たりの一作でしたのでご紹介♪


ゲーム内容としてはロシア帝国の初代ツァーリ(皇帝)である「雷帝」イヴァン4世から命じられた「聖ワシリイ大聖堂」建築にみんなで取りかかり、それぞれの割り当て分をどんどん建てて名声を高めていこう!というゲーム。


【概要】

塔はいくつかのパーツに分かれており、最初は真っさらですが「ここは俺が作るよ」「ここは私が」とそれぞれ旗を置いて場所を予約していきます。一度旗を立てたら動かす事はできず他のプレイヤーも割り込めません。

右囲みの設計図はプレイヤー人数に応じて毎回ランダムに選ばれ,これに基づき塔の構造が決まる。赤や青の旗トークンが置かれた場所は各プレイヤーの建設予定パーツ。


各パーツを完成させるために必要な資材はカードに書かれています。これらを過不足なく運び込む事でパーツが完成。カードに書かれているお金と評価点をもらう事が出来ます。

赤プレイヤーが「このパーツは私が建てる!」と旗を置いて建設予定に。このパーツの場合、完成のためには木2石1金1が必要で、完成させた時には4ルーブルと8評価点が得られる


このように、塔のパーツを先押さえしつつ、これらのパーツを徐々に完成させていって建築家としての名声を高めるのが基本的なゲームの流れですが、そこかしこにジレンマが散りばめられており建設は一筋縄ではいきません。


【アクション】

手番でできるのは、塔のどの部分を建設予定とするかの早取り、資材獲得、建築の3アクションのうち、どれか1つ。選択肢は少なくて分かりやすいですが、それぞれ悩みどころがあります。


〈建設場所の確保〉

まず建築予定パーツの早取りは下の階から取って行くことになります。下の階の建築が予定されてないのに上層階を予定するとか空中に浮いてる建物でも作るつもりか?って事なんでしょうね!

塔の各パーツには「工房タイル」というものが置いてあり、旗を置いて建設予定にする事でタイルを獲得することができます。工房タイルは自分のアクションを強化できるので是非効果を使いたいのですが、そのためにはお金が必要です。もしお金がない場合には工房タイルを裏向きにして置かなければなりません。

工房タイルの例。緑ダイスのところには表向きで工房タイルを置けた。今後緑ダイスを使うたびに金1個を得ることが出来る。一方赤ダイスの方にはお金が足りずタイルを裏向きに置かざるを得なかった


一度工房タイルを裏向きで置いてしまうと、その後タイルを表向きにする事はできません。行動強化のために出来れば工房タイルは表向きで置きたい所ですが、このゲームは特に序盤、お金に辛いゲームなので表向きに置くためのお金の捻出もなかなか一苦労。しかし、あの工房が欲しいけど今はお金が無いから我慢!なんて思ってるうちに他のプレイヤーに先取りされる可能性もあります。

工房表置きを最優先しお金ができるまで我慢するか、塔の早取りを優先して工房は裏置きでもいいから先に良い場所を取ってしまうか。また、下の階を先に予約してしまうと、上の階に美味しい工房があった時にむざむざ取られてしまう。こうした、何をどのタイミングで予約するかという点もなかなかの悩み所です。

post_image_2959f37c-b1cf-47f8-a532-9d4929beb82f.jpeg自分が有利な資材で作れる場所、お金や評価点が高い場所、工房タイルが狙い目の場所。どこを押さえるべきか悩ましい


〈財物の獲得〉

さて、自分が押さえた塔のパーツを完成させるためには資材を取りたい訳ですが、その方法もユニーク。市場ボードに描かれたホイールに5色のダイスが置かれており、このダイスのうち一つを選んで目の数だけ進ませ、止まった場所の資源をもらえる、というシステム。

しかしまあこれが暴れ馬なんですよね 笑 思うような資材を取れる時もあればダイス次第なので全く美味しくない時もある。

また逆に美味しい時もあって、ダイスが移動した先の資材を取る時に「そのエリアに何個ダイスがあるか」で取れる個数が決まって来るのですが、これが場合によっては結構美味しい。

IMG_4767.jpeg例えば、今粘土が欲しいとします。黄色のダイスがちょうど粘土に止まるので、黄色ダイスを選んで


IMG_4768.jpeg粘土を取りに行きます。ここのエリアには元々赤ダイスがあったため、黄色が同じエリアに入る事でダイスは2つになりました。この結果、通常であれば粘土を2個得られるだけですが、ダイス2個の効果により石2個×2ダイス=石4個を得ることが出来ます


しかし資材をガンガン取りまくればいいかと言うとそうとも言い切れない。と言うのも、本作では資材に関する問題として

資材置き場は有限

・一度取った資源は使用はできるが捨てる事はできない

・建築現場に関係ない資材を持ち込む事も出来ない

という縛りがあります。そのため、たくさんもらえるからと言ってすぐ使う見込みのない資材を取り過ぎてしまうと、のちのち資材処理が出来なくて、置き場に空きが無く本当に必要な資材を取れなくなる可能性がある。

不要な資材を処理する方法は一応はあり、ホイールの外側にある特定の「影響力カード」の効果で余分な資材を交換したり、売ったりできる場合があります。しかし、いついかなる状況でも交換や売却が出来る訳ではなく、資材を取るためにダイスを置いた場所に応じて使える影響力カードが決まるのでうまく立ち回る必要があります。

このように、後からリカバリーが出来ない訳ではないにしても処理に追われると後手に回ってしまう事から、取れる資材と使える影響力カードを見ながら、どのダイスを選んでどこに進め何個までどの資材を取っていくか、頭を悩ませることになります。

不要な資材1種類を1個当たり1ルーブルで売るか、必要な資材1種類を1個当たり2ルーブルで買える影響力カード。何かと使い勝手が良いがお金が必要


なお、資材置き場は最初は6個しか資材を置けませんが、旗を建設予定パーツに置く事で資材置き場が開放されていきます。これは少しコンコルディアを彷彿とさせるシステムですね^ ^

建設予定パーツに置くための旗と資材置き場は場所が共通。旗を塔に置いていく事で資材置き場が広く使えるようになる。やはり資材置き場が6個7個ではなかなか厳しい。


〈大聖堂の建築〉

こうして何とか資材を集めたら最後は建築です。正確に言うと資材の運び込みを行うアクションなんですが、このアクションを行うと自分の旗が立っている任意の塔パーツに合計3個まで資材を移せます(複数のパーツに1個ずつ、なども可能)。この時、運び込まれた資材によって全ての必要資材を満たしたパーツは完成し、報酬のお金と評価点を得てカードを表に返して、旗をそのままその場所に残します。旗を残すのは、誰が作ったか明確にするためです。

この時、実は上層階を先に作られてしまうと「下の階に旗を置いたのにまだ未完成のパーツ」が残っていると、その旗の持ち主はマイナス点を食らってしまいます。雷帝から雷が落ちてしまう訳ですね、同じ塔なのにお前ら作業遅いぞ!と。 まあ、ならもうちょい資源獲得しやすくしてくださいよ!とこちらも言い返したいところですがグッと我慢しましょう 笑


そしてもう一つ、建築には見過ごせないポイントがあります。それは装飾品です。

装飾品は、塔そのものとは違い、ノルマは特に無く一切作らなくてもゲーム進行には何の支障もありません。しかし勝敗に関わる可能性がある存在です。

各プレイヤーはドア1、窓2、十字架1をスタート時点から所有しており、これが作れる装飾品の上限です。ドアは入口の階、窓は中間の階、十字架は屋根と、それぞれ取り付けられる場所が決まっています。塔のパーツ同様、必要な資材を運び込んだ時に装飾品に必要な資材が足りていれば完成すると言う流れです。

装飾品は誰かが完成させた塔のパーツに取り付けることができ、必要な資材は基本、ドア:木1、窓:石1、十字架:金1となっています。ただし、こうした最も簡素な装飾品を取り付けても、この段階では評価点には関係ありません。しかしもし上記の資材と宝石を(緑でも紫でもどちらか)1個一緒に運び込めば「名声点」を1、紫と緑の宝石を一緒に運び込めれば「名声点」を3を得ることができます。

名声点とは評価点の下にあるワシのマークの事で、名声点が上がる時にはこちらのマークの位置を参照します。序盤ほど名声点1上昇により評価点の上がり幅が大きくなっています。

序盤は名声点が1上がると評価点が3、4点簡単に上がる。


なお資材の運び込みですが、塔そのものの場合は必要な資材を1個ずつ運び込んでパーツの上に置いておくという事が出来ますが、装飾品の場合は緑や紫の宝石を使って名声点を取ろうとする場合,必要な資材全てを一度に運び込まなければなりません。点数が高い分、ここが少し厳しくなっています。


以上を読むと、「装飾品は特に序盤で重要なのは分かった!出来れば緑紫を一緒に付けて3ワシ上げたいね。でもじゃあ資材1個で作るドアとか窓とか何の意味あるの?」と思うかもしれません。ところが、素材1個で作った装飾品であっても最後の得点計算に響く可能性があるんです。


【終了条件と最終点数計算】

かくして各プレイヤーは旗を置いて建設予定パーツを抑えていき、資材を獲得して塔に運び込み、予定パーツを完成させつつゲームが進んでいきます。こうして誰かが自分のパーツを6つ完成させるとゲーム終了です。


ここで最後の得点計算に入るのですが、各塔ごとに「完成した塔パーツ×2点+装飾品×1点」を塔の評価点として、最も塔の建設に貢献した人が塔の点数を丸々貰え、貢献度が2位の人はその半分、3位は更にその半分…と、どんどん点数が落ちていく。

つまり塔ごとにマジョリティ争いがあって、勝敗に大きく絡んでくる訳です。


では最も塔に貢献したプレイヤーが誰かをどう決めるのか?それは「完成させたパーツ+装飾品の数が最も多い人」です。

例えば上の例で見てみましょう。左の塔は入口パーツも屋根パーツも完成しており、そこに十字架が付いている。この塔の点数は「2(完成した塔パーツの数)×2点+装飾品1個×1点」=5点です。この塔に最も貢献したのは塔パーツ1+装飾品1で2個を提供した赤プレイヤーです。そのため赤プレイヤーが5点を丸々貰い、青プレイヤーは2点(端数切り下げ)です。

一方、右の塔は入口、その上の階、屋根の3つしか完成しませんでしたがドアと窓が付いてます。この塔の点数は「3×2点+装飾品2個×1点=8点」です。塔自体は1つしか作ってない青プレイヤーですが、提供した数で言うとパーツ1+装飾品2=3個を作っているため貢献度はトップ。青プレイヤーが合計点を8点丸々もらい、赤プレイヤーは半分の4点しかもらえません。

勿論赤プレイヤーもパーツを完成した時の評価点は貰っているので丸損という訳ではないでしょうが、赤プレイヤーとしては「上手いことしてやられた」と思うのではないでしょうか。

あとはお金と資材が余っていれば5個あたり1評価点を足した上で、最も評価点が高かったプレイヤーが勝利となります。


【総論+ソロの感想】

以上、本作でプレイヤーが出来る事と勝利への道筋を見てきました。本作の骨格は塔の完成に向けて建設予定を抑え、そのパーツを完成させるために必要な資材を集め、塔を建築していくというシンプルなものですが、建設予定のタイミングと工房による強化、ダイスで資材を取るままならなさ、塔単体では無く装飾品まで含めたエリアマジョリティと考えどころが散りばめられています。しかしその考えどころ,悩みどころは程良い塩梅で、終わった後に充足感があります^ ^


私は主にソロで遊びましたが、オートマのイヴァン(雷帝の方ではありません、設計家との事)も処理が容易な割に良い勝負になり、対戦型ソロとして重すぎず軽すぎず、中量級くらいのプレイ感でしっかり楽しめました♪

一方対人戦はまだ未プレイなので想像なのですが、恐らく塔パーツの完成だけではなくお互い装飾品を付けてやろうと狙い合いながらも資源置き場は有限なので塔を作らざるを得ない、ああやっぱり装飾品付けられた!みたいな、ジリジリした戦いになるんじゃないかなと思います。対抗手段として完成直前寸止めも大事になってきそうな気がします。そういうジリジリ、私は嫌いじゃないやつです 笑


あと、ゲームのコンポーネントが比較的小ぶりな箱の中にしっかりとまとまっており、持ち運んで遊びやすそうなのが好印象でした。どんどん持ち出して友達と遊んでね!というデザイナー・メーカーの意思の表れと感じました。

大箱サイズから二回りほど小ぶりな外見ながらしっかりと練り込まれて程良く悩みどころもある良作、赤の大聖堂。皆様もぜひ一度お試しください♪

箱のサイズ感比較。厚みも3分の2くらいです


長文に最後までお付き合いいただきありがとうございました。皆様の良きボドゲライフに貢献できれば幸いです^ ^

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作品データ
タイトル赤の大聖堂
原題・英題表記The Red Cathedral
参加人数1人~4人(30分~120分)
対象年齢10歳から
発売時期2020年~
参考価格未登録
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