Q.E.山の川さんのレビュー

初めてやった時の楽しさは異常です。すぐにもう一回プレイしてしまいました。ボドゲカフェで爆笑しすぎて店員の方に注意された、思い出のゲームです。

・コンセプト
正直あんまり理解していないんですが、プレイヤーは国を担当し、いくらお金を刷っても大丈夫な状態で競りをしていきます。最終的に一番お金を使ったプレイヤーのみが脱落で、一番にならない限りいくらお金を使ってもデメリットはありません。現代貨幣理論が背景にあったりするんでしょうか。

・システム
モダンアートと同様、親を回していき、親以外が競りをする形式です。素晴らしいのが、親だけが子の入札金額を見られるシステム。子は自分の金額と競りの勝者の情報から現在の相場を予想するのですが、この予想は結構無理ゲーです。前のラウンドでは10万くらいの勝負だったのに、次に親が回ってきた時には億単位の勝負になっていたりします。兆以降の数字の単位の一覧をカフェの方が用意してくれていて、始める前はそんなのいらないだろと思っていたのですが、中盤で全員そのリストを見て入札額を書き込むようになり、終盤には単位を覚えてしまって見なくなり、最後には無量大数を超えて10^nで表していました。
脱落しない限り、購入したタイルの勝利点で勝負なので、積極的に競り落としていかないと勝つことは難しいです。

・勝利点
タイルごとに素点があり、同じ種類のセットや自国のタイルがあると追加点が入ります。個人的にはこの要素だけでもいいかなと。0入札で2点がもらえたり（1ラウンドに一回まで）、使った金額が最小だと6点がもらえたりするんですが、この要素で少しゲームがぶれる感じがあります。勝ち筋が増えるということも出来るかもしれませんが、このゲームはインフレを楽しむゲームかなと思うので、競りへのモチベーションが下がるような設計は極力ない方がいいかなと。まあ他の子が0ベッドしてきそうだから安めでも買えるんじゃないかなどの駆け引きはありますが、正直桁の違いで勝負が決するので、そこの小さな駆け引きはあんまり意味がないと思っています。プレイングが未熟だからなのかもしれませんが。

・総評
出会えてよかったボードゲームです。今までのボドゲ会でも有数の楽しい日になりました。
ただ、3回目以降も同じ熱で楽しめるのかは不安です。帰り道で感想を言い合った際も、あんなに楽しかったにも関わらず、「またやりたい」ではなく「初見の人がプレイしているのを見たい」という感想ばかりでした。
とはいえ、めちゃくちゃ楽しいので、必ず一度はやるべきゲームです。