フリーダム！Freedom!

　オデッサ在住のギリシア商人達が1814年に創設した秘密結社であるエテリアでは、フリーメイソンの会員でもあったロシア軍将校のアレクサンドロス・イプシランディス(1792〜1828)が新指導者に就任した1820年4月に保守派が主導権を握りました。1821年3月6日にモルドヴァへ侵攻したエテリアの軍隊は6月に起きたドラガシャニの戦いで全滅したのですが、各地でギリシア人の散発的な蜂起を誘発し、ギリシア独立戦争(1821〜32)が始まります。1821年5月20日に反旗を翻したミソロンギに対して、翌年には包囲戦を仕掛けたオスマン帝国軍でしたが、各地で敗北を続けた結果、1823年11月にはミソロンギの包囲を諦めることになります。『Freedom！』は1825年４月に再開された第2次ミソロンギ包囲戦をゲーム化したもので、11月にはオスマン帝国の要請を受けたエジプト軍の増援も到着するため、最初の3ターンと後半の3ターンでは異なる山札を用いることになります。1826年4月にミソロンギはエジプト軍によって占領されましたが、勝利条件上のゲームバランスは悪く有りません。典型的な都市包囲戦テーマのウォーゲームですが、カードドリブンシステムのせいで、ソロプレイには向いていないのですが、別売りの拡張キットを追加すれば。ソロプレイも可能となります。