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  • 2人~6人
  • 30分前後
  • 15歳~
  • 2012年~

エピックスペルウォーズBluebearさんのレビュー

476名
1名
0
3年以上前

2012年にクリプトゾイック・エンタテインメント社からリリースされた、魔術師同士の魔法対決をテーマにしたカードゲームです。

2012年に、ゴールデンギーク・ベスト・パーティ・ボードゲーム賞にノミネートされた作品で、海外ではすでにいくつもの拡張セットが発売されています。

2020年に完全日本語版として製作メーカーから直接国内発売されました。(第1弾『フード・ファイト』に続いての第2弾です。)残念ながら2021年現在、拡張セットの日本語版発売はアナウンスされておりません。

(基本的なゲーム内容は、紹介ページにも書きましたので、そちらも参照して下さい。)

■テーマは魔術師どうしの直接バトル大会!

内容は、手札の魔術カードを組み合わせて攻撃魔法を作り、互いに相手を攻撃し合うことでライフポイントを削り合い、最後に生き残っていた魔術師が勝利!という単純なものです。

英雄(キャラクターカード)には8種類ありますが、プレイ人数は2~6人となっています。各英雄には名前とイラストと、ライフポイント(全員20)の管理欄がありますが、基本的には能力の差はなく、雰囲気で選びます。

他の英雄が全て倒れて生き残ったプレイヤーは魔術師マーカーがもらえ、何戦かおこなってこの魔術師マーカーを先に2個集めたプレイヤーが最終的に勝者となります。(もちろん時間が無ければ1戦で終わりにしてもいいです。)

カードの描写はかなり過激で暴力的なのが売りのようですが、そのぶんイラストはかなり癖のある海外風のユーモラスな絵柄となっており、かなり好みは分かれそうです。

■3種類のカードを組み合わせて魔術を完成させろ!

魔術カードには3種類あり、それぞれ2枚ずつ20種類、計40枚ずつあります。(したがって前提では60種類120枚あることになります。)

この3種類は《魔力カード》《形態カード》《打撃カード》とに分かれており、この3種類のカードをこの順番でつなげると《魔術》が完成し発動する仕組みになっています。

この組み合わせによって魔術の効果や威力が変わるだけでなく、魔術の《呼び名》まで決まるという仕掛けになっているところがちょっと面白いです。(嚙まないでちゃんと言え!とルールブックにも書いてある。噛んだら何かペナルティを課してもいいそうです。笑)

カード種類が多いので、この組み合わせによるコンボを考えるのがとても楽しいゲームなので、トレーディングカードゲームなどに慣れたプレイヤーにはとっつきやすいかもしれません。

効果の発動順は、組み合わせたカードの枚数と、《打撃カード》に記載されている優先値によって決まるので、最大3枚のコンボを練っているあいまに、とっさに組み合わせた2枚の魔術を食らったりするわけですね。

いくつかカードの組み合わせ例を紹介しましょう。

こんな感じで左から順に書いてある効果を発動させ、指定の相手にダメージを与えていきます。

「右隣に」とか「最強の敵に(最もライフの多い奴)」にとか、カードによって条件が指定されるので、そこも考えどころだったり、ダメージも《ダイス目》で変化したりするので、いいコンボを作れたからと言って、必ずしもいい効果が得られるとは限らないところが難しいです。(必ずしも自分の意思で特定のプレイヤーだけを集中攻撃がしにくいように配慮はされています。)

たまにダイス目が悪くて、自分にダメージを食らってしまったりすると大爆笑ものでしたね。

全員の攻撃が完了したら、また手札を8枚に回復し、次のラウンドを開始します。

そうやって、先にライフがゼロになったプレイヤーからいったんゲームから抜け、基本的に最後の1人になるまで戦闘を続けます。(そんなに長くは続きませんのでご安心を)
冒頭にも書いたように、この勝者を2回やった魔術師が本当の《勝者》というわけですね。

ちなみに、各ラウンドで先に倒れてしまったプレイヤーがヒマになることが予想されると思いますが、ちゃんと《死亡した魔術師カード》というものがあって、決着がつくまで何ゲームかを行うのですが、ライフにボーナスが入ったり、宝物(ボーナスアイテム)を最初から持っていたりして、少しだけ有利になります。(死んでヒマになった毎ラウンド1枚引けるので、早く死んだらそのぶん次が強くなるのです。)

けっこう派手な魔術が飛び交い、バチバチの対決ゲームなので、イラストのアクの強さも含めて、割り切ってギャーギャー言いながらプレイするのが正しいスタイルでしょう(笑)。

どんなに頑張っても、手札のめぐり運と、発動時のダイス運しだいで、ベテランがあっさり新人の子に負けたりするので、逆に遺恨を残さないので、とにかく開き直って楽しむ事が大事ですね♪

いずれにせよクセが強いゲームなので、繰り返しになりますが、合わない人には絶対合わないと思うので、取り出すときはご注意ください。(実際にウケが今一つの女子もいましたので、今後気を付けようと思いました。)


【余談1】

このゲームのように最大6人までが入り乱れて、しかも互いに相手を潰しあうという、我々チームの好みに合致する作品は本当にありがたい。

それでも今回1人余ってしまったため、またまた加わったビギナー女性を抜くわけにもいかず、やむを得ず私は説明役…まさにインストラクター&ガイド&観客役に徹しました。最近このパターンが多いのですが、慣れてくるとゲームの流れ全体を俯瞰できるのと、各プレイヤーの思惑を見比べて展開を予想できることから、開き直れば思ったよりも楽しめることが分かってきました。

特に手札の組み合わせが重要な今作のようなゲームは、「あの~、この組み合わせって使えますか?」といった質問に、バランスを崩すことなく公平にコソコソと(笑)説明できるというのは、経験の浅いプレイヤーにとってはありがたいようです。

内容的には、互いの対決である以上、露骨な干渉がほとんどなので、これが苦手な人を相手にする場合は気を付ける必要があるでしょう。(と言っても、あからさまに手加減しても意味ないので、向いてないプレイヤーに無理強いするのは避けた方がいいのかな?)

もちろん我々は全員が大歓迎!(私の影響ですね)

性格も考え方も違う人間どうしが集まって《対面で》やるアナログゲームなのですから、互いに干渉しないともったいないじゃないですか。(このおかげで、よく批判されるポイントの「定石(セオリー)」も生まれにくいのも利点だと思っています。相手の戦法によって対応策が全然変わってしまうので、そもそも決まった自分の作戦が成立することがまずないのです。)


【余談2】

このゲームのコンポーネントには「火吹き骸骨山」を立体的に立てる大きなマーカー?が含まれているのですが…ゲームには特に何の効果もありません(笑)

単なる雰囲気づくりのオマケです。(『コルト・エクスプレス』にもありましたね。)

こういう所に《ゲームの雰囲気を大事にする》というメーカーの姿勢が表れているように思えて嬉しくなりますね。

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