- 2人~6人
- 10分~30分
- 2019年~
コドクのロンドBluebearさんのレビュー
5人の魔法少女たちのバトルをテーマにした作品ですが、5人で助け合って強大な敵と戦う物語…ではなく、この魔法少女同士が互いにバトルロイヤルで倒し合うというシリアス路線のゲームでした。(今風のアニメ作品にありそうな設定ですね。昔は魔法少女といえば、バトル要素など皆無で、人助けや恋愛騒動など明るくコミカルな作風が当たり前だったのに…というオジサン感想はこの際置いといて…笑)
■自分が魔法少女の一人になって相手を倒す…のではありません。
魔法少女が5人いて、生き残りを目指すゲーム…と聞くと、そのまま5人のプレイヤーがそれぞれ自分の担当する魔法少女を操って、互いに相手を倒すゲーム…という想像をしますが、実は全然違います。
各プレイヤーにはそれぞれ《推し》の魔法少女が2人ずついて、その2人だけが生き残るように陰から戦闘に介入し応援するのです!(対象はカードでランダムに決定されます)
もうお分かりの通り各プレイヤーの応援する対象の魔法少女は微妙にかぶっていて、さらに各プレイヤーがどの魔法少女を応援しているかは秘匿情報となっているので、どのタイミングでどの魔法少女を応援するか悩みながら戦闘を進めるゲームとなっています。(自分が応援する魔法少女でも、露骨に応援するとばれてしまい、次から集中的に妨害を受ける可能性があるわけですね)
なのでこのゲームは最大6人までプレイできます。(これ大事!最近は、いいな!と思うゲームはたいてい4人までばかりで、ウチではあまり出番がないのでほとんど買わなくなりましたねぇ…残念)
昔よくやったクニツィア作の傑作ゲーム『ドラゴンの宝石』に似たシステム…といえば、分かる人には分かるかもしれません。
■ゲームの進行
魔法少女たちのバトルはサイコロで勝手に発生します。
各魔法少女には対応する《色》があって(黒・白・赤・青・黄)円陣を組んで対峙しているところに、それぞれの色のサイコロを5個いっぺんに振り、《最も大きい目》が出た魔法少女が、基本的に両隣のうち誰かを《攻撃》します。(攻撃相手は手番プレイヤーが決定します。攻撃したくなくても必ずどっちかを攻撃しなければならないのです。)
攻撃された魔法少女は《1ダメージ》を受けます。少女たちは《5ポイントのライフストーン(HPの事ですね)》を持っているので、全て失ったら順次脱落…というかたちですね。
出目によっては何人が攻撃可能かは変わります。全員同数…とかなら全員が《最大》なので、全員が攻撃実行となるわけですね。このため各ラウンドにどのくらいのダメージが入るかが読めないところがスリリング。(出目によっては1回限りの固有の必殺技が使えたりもします。このへんもイマドキのアニメっぽい)
…これだけだと運まかせのプレイになるところ、ここにひとつヒネリが入ります。各プレイヤーには3枚の《魔法のコイン》があって、これを消費すると、そのラウンド中の《すべての攻撃》が無効になります。攻撃対象の決定後に、各プレイヤーはこっそり手の中にコインを握り(もしくは握るふりをして)一斉に公開します。(誰かとかぶっても効果は変わらないし、各自3回しか使えないわけです。)
もうお分かりですね♪
自分が親の時、どの魔法少女を攻撃しようとしたか
どんな攻撃があったときにコインを使ったか
これらの情報をもとに、相手が応援している魔法少女を推察し、それは倒れるように画策し、逆に自分の応援する魔法少女だけが生き残るように画策します。
あまり露骨に防衛すると、あっさりバレてしまい、逆にターゲットにされてしまうので、そのへんが立ち回りの見せ所、といったゲームです。
■あんまり萌え萌えしてない絵柄に好感
魔法少女たちのバトルもの…というとキャピキャピの美少女イラストを覚悟しますが、このゲームはちょっと落ち着いた暗めの絵柄で、そんなに派手派手な感じがしません。
なので、集まりで取り出しても引かれることは無いと思います。(ウチでは女性比率が高いこともあり、このイラストイメージは予想通りの高評価でした♪)
「じゃあいきます!(ジャラジャラ)お!赤と白が攻撃だ。これはもう緑と黒に攻撃するっきゃないでしょう♪」
「きゃー、あたしの黒の子が!」
「〇〇ちゃんってそれ絶対好みだけで言ってるでしょ(笑)」
「そうだよね、黒を応援しているっぽくないよね」
「え~(汗)そんなことないよぉ~。やっぱり黒が最強よ。」
「わざと公言するところがやっぱり怪しい(笑)」
「それより、地味に赤だけノーダメージなのが怖いなぁ」
「さっきから赤が攻撃するときに△△ちゃんが無口になるのが怖いなあ…」
「じゃあ、みんなコインを持った?いくよ、せーの!」
「あああ!かぶった!もったいねー。ここで守ったか―!〇〇ちゃんホントに黒かもしれないぞ」
「だからさっきからそう言ってるじゃない♪」
「うう、わかんなくなってきた。そろそろ白が死ぬな。大丈夫か?」
こんな感じでした。
6人でプレイして、インスト5分程度の、プレイ時間が初回で20分強くらいでしょうか。
2回目は20分弱だったので、わいわいやるとだいたいそのくらいです。
ものすごい傑作!というほどではありませんが、テーマがツボにはまるならけっこう盛り上がるので、ボドゲ会の時間調整などに非常に便利な作品として備えておいてもいいゲームだと思います。
拡張も出るらしいので、どこかで入手できるかな?と思っています。
- 33興味あり
- 59経験あり
- 20お気に入り
- 47持ってる
Bluebearさんの投稿
- レビューNORAD3:米ソ戦略核戦争おそらく僕が知る限り最も簡単に熱い対戦が楽しめる《戦略核戦争》ゲームで...8日前の投稿
- レビューまじかる☆ベーカリー〜わたしが店長っ!〜最近は絶滅寸前かと思うほど珍しい、直球の《殴り合い》《どつき合い》満載...約2ヶ月前の投稿
- レビュー10 デイズ・イン・ザ・USA『チケットtoライド』『エルフェンランド』等が有名なアラン・ムーン氏が...2ヶ月前の投稿
- レビューたたらばと森大阪の『たなごころ』というゲームサークルがデザインした、森との共存をテ...3ヶ月前の投稿
- レビューエルグランデ中世スペインの領主となって勢力争いをするテーマの古典的名作。1995年...3ヶ月前の投稿
- レビュースターシップ・サムライ今作はなんと《サムライ》をモチーフにしたスーパーロボット兵器(笑)を駆...3ヶ月前の投稿
- レビューウィッチャー・ザ・ボードゲームポーランドのベストセラーファンタジー小説をボードゲーム化した作品。原作...4ヶ月前の投稿
- レビュー翡翠の商人『ナショナル・エコノミー』で有名なゲーム工房スパ帝国がリリースした競り...4ヶ月前の投稿
- レビューコズミック・エンカウンター簡単に言えば、もう何でもありのメチャクチャな大宇宙戦争ゲームですね。い...4ヶ月前の投稿
- レビューレッド・ライジングピアース・ブラウンのベストセラーSF『レッド・ライジング/火星の簒奪者...7ヶ月前の投稿
- レビューレベル・プリンセススペイン発のユニークな《トリックテイキング?方式》と言われるカードゲー...7ヶ月前の投稿
- レビュー銀河英雄伝説/アスターテ・アムリッツァ会戦田中芳樹氏の人気SF長編小説(アニメ版も人気)である『銀河英雄伝説』に...8ヶ月前の投稿
会員の新しい投稿
- レビュー世界の七不思議(2版)ゲーム内容は1版と変更なし。カードの進化先がマークで分かるようになった...約2時間前by きゃぷ
- レビューダイイングメッセージ誰が殺したんや…珍しいサイズ感の箱、VHSみたいでおしゃれです。血だま...約6時間前by はんぺん
- レビューチルタイムかなり楽しいゲームです!サイコロの出目に左右されるように感じますが、出...約6時間前by ニシオカ
- レビューミニミニシヴィライゼーション「ミニシヴィライゼーション」でカードと紙で文明発展を成し遂げたmor!...約6時間前by ぼーぐ
- レビューチルタイム戦略だけでは勝てず、運だけでも勝てない絶妙なバランスのゲームです!普段...約7時間前by はーい
- リプレイ美術絵画コレクター『美術絵画コレクター』のハウスルール「題名の無い美術館」で遊びました♪...約8時間前by あんちっく
- ルール/インストコスモロイル【ミニマム宇宙ゲーム】コスモロイル【10周年記念作】(サイト内下部に説...約9時間前by リョウスケ
- レビューイト レインボーボードゲームをやり始めた初期に購入したゲームですが、そんな初心者でもす...約12時間前by Junsuke Katagiri
- レビューフィクサーこちらはカードをプレイできるスペースがいくつかあり、2人共がプレイした...約13時間前by うらまこ
- レビューナインキーズ今日の思考力を体温計の様に測るゲーム?? なるほど、そんな感じする。...約14時間前by YouSayProject
- レビューツクル10テン8枚の数字タイルの数字合計が「10(テン)」になるようにする。数字は赤...約16時間前by うらまこ
- レビュートレンド6/10オインクゲームズ新作。トレンドを読んで、得点を稼ぐゲーム。最近...約17時間前by 白州