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  • 2人~5人
  • 50分~75分
  • 10歳~
  • 2017年~

サイトーシス荏原町将棋センターさんのレビュー

201名
3名
2
2年弱前

細胞ボードゲーム。第二版が発売され、2人用ボードの追加、高分子カード等の変更など、大きな変更がありました。言語依存が気になる目標カードですが、全6枚しかなく、しかも全て「〇〇カード一枚ごとに1〜3VP」の形なので、全く問題ありません。

難しそうに見えますが、いろんな戦略が成り立つ、バランスの良いワーカープレイスです。新作「セルロース」も遊びましたが、複雑な割には戦略の幅が少なく、私は「サイトーシス」の方が好みです。

置けるアクションは、

・核で、リボ核酸を貰う

・ラフER(小胞体)で、リボ核酸をタンパク質に変え、細胞膜内に入れる

・スムーズERで、脂質を貰う

・スムーズERで、脂質を細胞膜内に入れる、または、脂質を使ってアルコール解毒する

・ゴルジ体で、細胞膜内に脂質または炭水化物を入れる

・原形質膜で、プロテインホルモン、ステロイドホルモン、ホルモンレセプター(受容体)を作る

・リボソームで、リボ核酸をタンパク質に変える

・細胞質で、タンパク質(と炭水化物)から酵素を作る

・グルコースで、ATPを炭水化物に変える

・ミトコンドリアで、ATPを貰う

・生物学賞受賞で、スタピー取りと、ボーナスマーカーを置くか1ATPを貰う

の10種類とカード購入スペースの計11種類。

↑ ホルモンは縦の流れ。一番上が核、そのリボ核酸(黒)をラフERでタンパク質(赤)に変え細胞膜に入れる。細胞膜と高分子をセットにして小胞体を動かし、ゴルジ体で炭水化物(緑)を入れる。緑プレイヤーは、あと一番下にアクションすれば、輸送完了でプロテインホルモンないしはレセプターが完成だ。


主なVPは、様々な細胞成分カードをコツコツ作成していきます。

・プロテインホルモン、その受容体

・ステロイドホルモン、その受容体

・酵素のセットコレクション

・アルコール解毒の数的マジョリティ

それと、公開の

・ボーナスカード

の5つです。

どの細胞成分カードにもカード自体に素点VPが書かれていますが、手間の掛かるホルモンカードはMAX9VPあります。素点は作成時にVPが入ります。酵素カードも素点がありますが、さらに終了時5種類集めるとMAX14VPが貰えます。アルコール解毒カードの素点は1VPしかありませんが、終了時このカードの最多プレイヤーに8VP入ります。ボーナスカードは、マジョリティ争いではなく、終了時、自分が選んだ(2つ選べる)目標に対し必ずVPが入ります。

とにかく、細胞成分カードを買い、資源を集め、作成させていきます。買ったカードが小目標となるので、プレイの方針は自然と決まり、長考はしません。

このありふれた流れをワンパターンに感じず飽きさせないのが、多彩な戦略です。どのカードを狙っていくか。

↑ カード売り場には、3枚目のプロテインホルモンや3種類目の酵素が出ている。今はATPコストが高いのがネックだ。一番左がステロイドホルモンレセプター、その隣がステロイドホルモン。受容体より素点が4VPも大きい。


戦略は主に3つか。

一つは、ホルモンレセプター戦略です。作り方はプロテインホルモンと全く同じで、核→ラフER→ゴルジ体→原形質膜の4手掛かります。素点VPがホルモン本体より3〜4VP程小さいのが悔しいですが、レセプターを完成すると、他プレイヤーがホルモンを作った場合、自動的に2VP追加で入ってきます。例えばプロテインホルモンレセプターを3枚作っていれば、他プレイヤーがプロテインホルモンを作るたびに6VP入ることになります。これは、もはや抑止力です。また、プロテインのレセプターのボーナスカードが公開されていれば、一枚につき3VPなのも大きいです。

もう一つは、酵素戦略です。これは5種類の酵素カードを買い、作成するだけです。作り方は、リボソーム→細胞質なので2手です。(炭水化物が必要な酵素にはグルコースアクションも必要)。素点が一枚2〜4VPで5枚分、また終了時セットコレクションから14VPが入ります。4種類だと9VPです。

三つ目は、ステロイドホルモン戦略です。ホルモンは2種類ありますが、ステロイドの場合脂質(黄)中心なので、リボ核酸を使わず、プロテイン、レセプター、酵素と被らずに作成することができます。スムーズER→スムーズER→ゴルジ体→原形質膜の4手が掛かるのはプロテインと同じですが、特化には打ってつけです。


ボーナスカードは、例えば3、4人プレイだと4枚が公開され、一人2つのマーカーを置くことができます。一枚のカードには先着2名までなので、特化してからマーカーを置こうとして置けなくなったら大損です。また、先着2名も、最初に置いたプレイヤーにだけ3VP入る仕組みなので、フライング気味に置きたくなるのです。したがって、ボーナスカードに特化するのは難しく、ただし、上手い具合に集めるカードと合致した場合、ゲーム途中から、二種類のカードに特化してしまう戦略は大いにあり得ます。

アルコールデトックスカードは、マジョリティトップが8VPと弱く、2位も5VPなので、初めからは狙わず、最悪無視する手もあります。ただ、誰も買わないと見せかけて終盤1枚だけ作るという小技があるので、こういう存在は大好きです。


ポイントとしては…

■細胞の通貨と呼ばれるATPを効率よく集めたい。ミトコンドリアアクションでは、3個と2個のスペースの他に、炭水化物1個捨てて6個というスペースがある。3個が埋まってしまったら、この6個で取っていきたいところ。そのためには、炭水化物2個取れるグルコースアクションが優先となる。

■カードの購入は、手元のカードが無くなってから買いに行ってもいいが、狙いのカードを買われないよう早めに買っておきたい。イベントカードで、「−1ATP」の割引をしているラウンドは、2枚買ってもいい。酵素は3種以上買えそうになければ早々と諦めよう。

■他プレイヤーにレセプターを集められるとホルモンは作りづらい。同じレセプターが3枚取られたら諦めるなど、臨機応変に戦略の変更をする。

■自分の番では、4ATP支払えば、その場でワーカー(フラスコ)を一つ増やし2回連続プレイができる。これは当然大きいことなので、ATPを大量に増やして、手数を増やすのもいい作戦だ。

■最終ラウンドは、手持ちのカードが作成できない、あるいは無い場合がある。その時は、高分子を単に取りに行く。終了時、余ったリボ核酸4個で1VP、脂質も4個で1VP、タンパク質3個で1VP、炭水化物2個で1VPとなる。

↑ 下、ゲームの基点となるグルコースアクション。そこで手に入れた炭水化物を上のミトコンドリアでATP6個に変える。右はボーナスカード。各レセプターカードは一枚3VP、各ホルモンと酵素カードは一枚2VP、全カード数×1VP、の終了時追加VPが入る。この中からどの2枚を選ぶか。


欲しいものややりたいアクションが多く、スペースの取り合い必至となる、純ワーカープレイス。したがって、他プレイヤーと被らないよう避けながら、結果的には特化型のゲームとなります。ただし、特化できず折衷型で進んでも、全プレイヤー、ボーナスカードVPがどのくらい反映されるかが分からないので、どの戦略でも平均的に勝ち目があります。バランスが良いというのはお世辞ではなく、よくまとまっています。

しかし、もっとディープに遊びたいのなら、化学式

6H2O+6CO2→C6H12O6+6O2

を使う「セルロース」をオススメします笑



※ レビューにご感想・ご不明な部分等ございましたら、ご遠慮なく下にコメントください🙂

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よもぎ
おうかん
びーている / btail
荏原町将棋センター
荏原町将棋センター
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  • 16持ってる
#1
2年弱前

テーマ的に非常に興味がありましたが、ゲームとしてどうなのかという点が気になっていました。分かりやすいレビューありがとうございます。

第2版の情報も、2人でする機会が多いので購入に繋がりました。

戦士
おうかん
おうかん
#2
2年弱前
専門用語が多ければ多いほど没入感上がりますよね!

ただ、このゲームのルールは、どのくらいリアリティ、というか、正しいんでしょうか?💦生物に詳しい人に聞いてみたい笑

荏原町将棋センター
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