クラウド9有我悟（あるがさとる）＠GM2024秋秘教機械土B18さんのレビュー

　高みを目指して気球に乗り、手番のプレイヤーがダイスを振ってから、他プレイヤーが振られたダイスの目を手番プレイヤーが出せるかどうか予想して、出せると思ったら一蓮托生、無理だと判断したら降りて、降りた場所の点数を取得します。手番プレイヤーがカードを出せたら次の段階へ気球を進めますが、出せなかったらあら大変！　全員一緒に釜の底……点数はもらえません。

　手札補充は一番高所まで辿り着くか、誰かが落ちるまでは出来ないので、今、手番プレイヤーの手持ちにあるカードでダイス目が出せるかどうかの判断がゲームのキモですが、ダイス目次第ではカードを出さずに気球を上昇させることも出来、運の要素もそれなりにあります。当然、他プレイヤーがどの色のカードを出せてどの色のカードを出せなかったかも重要ですし、また、自手番には降りることが出来ないので、自分の手札が極端に少なかったり偏っていたりしたら、自手番が回ってくる前に降りるという判断も必要になってきます。一方で、自分以外の他プレイヤーが全員降りれば、ダイスを振った後で（手札がない場合でも安全に）降りるか乗り続けるかの判断が出来るので、全員を下ろして悠々と点数を稼ぐのも重要な選択肢となってきます。実はこのゲーム、小刻みに点数を刻んでもほぼ勝てません。誰かが50点取ったらそのラウンドでゲームが終わるのですが、最高の高さの25点を一人で2回取ったらほぼ勝ちなので（1ゲームで2回出るかどうかくらいですが）、なるべく粘って点数を取りたいところです。もっとも、そんなに上手くいく訳もなく、その勘所が試される訳で、正しく王道のチキンレースゲームです。

　手札には何を出しても絶対クリア可能なワイルドカードがあったりして、ワイルドカードを含めた手札を上手いこと使ったり溜め込んだりして手札を調整しつつ（出せる場合でもカードを出さずに気球を落としてもよい）、自分一人で25点を独占した時の気持ち良さは格別です。

　気球のコンポーネントやボードのデザインもテーマにフィットしてて、私は好きなゲームです。

※リメイクされてセレスティアになりました。現在はこちらの方が入手が簡単です。未プレイのため比較できませんが、プレイする機会があれば比較レビューも追記します。